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アンネームドアイラ 30年 1991-2022 WDC 3rd Anniversary Collection 51.4%

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UNNAMED ISLAY (Lapharoaig)
Wu Dram Clan 3rd Anniversary Collection
Aged 30 years
Distilled 1991
Bottled 2022
Cask type Bourbon barrel #2674
700ml 51.4%

評価:★★★★★★★(7)

ラベルの圧に反して、あるいは度数に反して香味は上品で複雑。穏やかな香り立ちから、華やかなオークとナッツ、乾いた麦芽に角の取れたスモーキーさ、柑橘やグレープフルーツ。
口当たりも同様に、じんわりと角の取れた柑橘感とオークフレーバー、ピートスモーク、海のアロマが混ざり合って広がる。
最初の一口も美味いが、二口目以降に複雑さが増してさらに美味い。熟成は足し算だけではない、引き算と合わさって作られる、上質な和食のような繊細さが熟成の芸術たる1本。

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香味の傾向から、おそらくラフロイグと思われる1本。
ラベルからイメージされるバッキバキでゴリゴリな味わい(失礼)ではなく、女性的というか紳士的というか、実に優雅でバランスが取れた長期熟成アイラモルトです。

バーボンバレルで30年も熟成したら、もっと樽感は強く、ウッディでオーク感マシマシな感じに仕上がりそうなものですが、熟成環境が冷涼で一定、それである程度湿度が高く、長期熟成期間中にタンニンが分解されていく過程を踏まえれば、こうしたリリースにもなりえるのか。
この淡い感じは、今回の原酒の供給もとであるシグナトリーのリリースを俯瞰した時に見られる特徴にも一致しており、同社の熟成間強によるものとも考えられます。

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Wu Dram Clanは、KFWSの王子さんを含む、ラベルに描かれている3名の愛好家で構成されるプライベートブランドです。既に数多くのリリースを手がけており、その全てが非常にクオリティの高いスピリッツであると、愛好家間では多少高くてもこのブランドなら、という指標の一つにも鳴っています。

今回のリリースは、同ブランド3周年を記念して、アイラモルト、グレンバーギー、キャパドニックの3種がリリースされたもの。
3名それぞれが酒類におけるスペシャリストと言えるレベルの愛好家であり、このリリースでラベルに大きく描かれたBoris氏は

「our Man from Munich, moving things in the background, hunting and analyzing in cold blood. No matter how tough the negotiations get, Boris will handle it. But in the end it has to be peated.(最終的にはピーテッド化する)」と紹介されるほど、高い交渉力と、ピーテッドモルトに対するこだわりがあるそうです。

その氏がセンターなラベルとあれば、とっておきとも言えるアイラモルトも納得ですね。古き良き時代を思わせる要素と、近年のトレンドを合わせたようなフレーバーのバランス感も、WDCやKFWSのリリースによく見られる傾向です。
改めて非常にレベルの高い1本でした。

ロッホローモンド(オールドロスデュー)29年 1990-2020 for WuDC 48.2%

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LOCH LOMOND 
(Old Rhosdhu) 
Aged 29 years 
Distilled 1990 
Bottled 2020 
Cask type Refill Hogshead #416 
For Wu Dram Clan 
700ml 48.2% 

評価:★★★★★★(6)

【ブラインドテイスティング】
地域:ハイランド
蒸溜所:ロッホローモンド、ブナハーブン
年数:27年前後
樽:リフィルバーボンホグス
度数:48%程度
その他:現行品ボトラーズシングルカスク

香り:トップノートは華やかで、ライチや洋梨のような白系フルーティーさに、ボール紙のような紙っぽさ、ケミカル様の甘さ、薬っぽさ。モルティーな香ばしい甘さも混じる。

味:ややピリピリとした刺激のある口当たり、そこからオリーブ、オイリーでビターなクセのある要素。合わせてケミカル系の甘み、熟成感を感じさせる樽由来の華やかさ、フルーティーさがあり、乾いた和紙や枯感のあるオークのスパイシーさが混ざって長く続く。

長期熟成の度数落ちを思わせる華やかさに、オイリーで紙っぽさとケミカル感の混じる独特の個性が印象的なモルトウイスキー。好みは分かれるが、良い部分を評価する見方も出来るバランス。
年程度熟成されたシングルカスクリリースであり、香味にある癖、オイリーさはロッホローモンドの年代前半の印象。個人的に馴染み深い香味であり、一択予想でも良かった。

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先日、ウイスキー繋がりの@SLAINTE_MHORさんから頂いたブラインドテイスティングの挑戦状。その回答と正解発表はスペース放送でLIVEで実施しましたが、ブログにもまとめていこうと思います。
第一問目はロッホローモンド。この蒸留所は個人的に非常に馴染みがあって、それこそ1990〜2010年代まで、隔年刻みで飲んでいるくらいキャラクターを把握しています。

そのため、今回のブラインドもノージングで「はい100%ロッホローモンド」と特定していたほど。年数、度数、樽とそのあたりのスペックも想像通りであり、またリリースはインポーター兼酒販のKyoto Fine Wine & Spiritsの代表である王子さんがメンバーとなっている、ドイツのボトラーズメーカーWu Dram Clanですが、今回のようなちょっと枯れた原酒にある強い華やかさは、このボトラーズメーカーが好んで選ぶ傾向があるもので、その点も答えを見て納得というリリースでした。

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ロッホローモンド蒸留所(オールドロスデュー)のモルトは、2003年蒸留あたりから酒質が向上。近年評価されるアイリッシュ系のケミカルフルーツ、いわゆるジェネリックトロピカルを量産しており、かつて濡れた段ボールだのユーカリ油だの言われた時代からは完璧に脱却した酒質となっています。
マネージャーが新規着任してその指揮の元でウイスキーの造りわけが行われたり、シングルモルトの需要が増えてブレンド向けではない意識で原酒が作られる様になったからか?
とにかく最近のロッホローモンドは、18年くらいまでなら間違いないと言えるリリースが多いです。

一方で、2000年以前、1990年代はどうかと言うと、これがなかなか難しい。フルーティーさが強く当たりもあれば、独特の癖が強く出ていてちょっとこれは。。。というものも。玉石混合とはまさにこのことですね。
個人的に1993〜1994年あたりは、ボディ軽めながらフルーティーさが強い原酒が多い様に感じていて、今回の1990年はクセ強目が多いなと言う印象。なのであとは運次第。ただ近年では熟成を経て樽由来のフルーティーさ、華やかさが強くなってきたものも見られており、今回はその中でも良い原酒を選んでリリースされたんだなと。選定者の酒類ブローカーやボトラーとの繋がりの良さ、樽の巡りの良さに流石だなーと思わされます。

また、最近では別ブランドでドラムラッドさんがリリースしたのが1993のロスデューです。この辺りもフルーティー系の、同様の仕上がりを期待出来るのではと予想しており、後日レビューをまとめたいと思います。

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