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ジョニーウォーカー・ブラックラベル 1980年代後期流通

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すごく・・・暑いです・・・。

なんていうか、5月ってこんなに暑かったでしょうか。
気象庁の予報を見ると、この一週間は平年より高いまたはかなり高い見込みとのこと。
そうですよねぇ、日差しも強いし、もうすっかり初夏という感じ。

こうなるとシェリー系等の甘口濃いめは厳しくなってきて、夏が終わって涼しくなるまでは選手交代。
個人的には最高のハイボール要員(通称ハイボーラー)だと思う、ジョニ黒特級時代を1軍に送り込みました。

Johnnie Walker 
BLACK LABEL 
Old Scotch Whisky 
43% 750ml 
1980's 
評価:★★★★★★(6)(!) 

"アルコールが立っており状態の良さを感じさせる複雑なアロマ。 
ブラウンシュガーの甘さ、レザーを思わせる燻した麦芽香、微かにグレープフルーツ、どっしりとしているが爽やかさもある。 
リッチな口当たり、モルティーで適度なコクがあり、杏や麦芽、カラメルの甘く香ばしいニュアンス。 
中間からフィニッシュはビターで香ばしい麦芽香が主体。鼻に抜けるスモーキーさ。余韻はキレがよく必要以上に残らないバランスの良さがある。" 

コールドベック正規品で通関コードの表記があるボトル、流通時期は1980年代後半・・・1986、1987年頃の流通と思われます。
ヒネた感じはほとんどなく、香りもさることながら味における香ばしさとピーティーさが秀逸。
数多く開けてきたジョニ黒オールドボトルの中で、別格レベルの状態の良さで、★7をつけても良いくらいです。

幅広い年代で流通の多いジョニ黒のオールドボトルですが、自分のオススメはこの時代、1980年代後期のボトル。
ここから特級時代末期の1989年まで流通したボトルは、それまでのボトル(Old Scotch Whiskyラベル時代)の濃いめで甘口な味わいから、リッチはリッチですがバランス型に仕上がっています。
例えるなら、ファーストフィルシェリー樽からリフィルシェリー樽に変わったような変化、ストレートのみならずハイボールに最適なボトルです。
(実際は1990年代も同じラベルのボトルが流通していますが、その後のラベル変更と時期が重なるため、1989年で区切ることとします。)

香味の変化については、需要に対応するため、原酒の種類もブレンドも変えていった結果なのでしょう。
ただ興味深い情報として、丁度この数年間、ジョンウォーカー社の傘下にタリスカー蒸留所が入っていたということ。当時はジョニーウォーカーラベルのタリスカーもリリースされて、高い評価を得ています。
元々ジョニーの原酒にタリスカーは使われていましたが、傘下に入ったタリスカーの原酒供給量が増えた結果、ブレンド比率が変わってバランス型に振れたのではないか・・・と。
まぁどこの原酒が使われていようとも、ウマけりゃ良いんですが(笑)。


勢い余って同年代のガロンボトルもストック済み。4.5LITERのガラスボトルは重量も存在感もダントツです。
このボトルを飲み終えたらデビューかな!
ビッグボトルは状態が良いモノが多いというので、非常に楽しみです。

ダルウィニー15年 1980年代後期流通

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先週5/9の世界ふしぎ発見はウイスキー特集、ご覧になった方も多いと思います。
クイズのほうはコアなウイスキーファンには少々簡単だったと思いますが、特集全般については情報に偏りが少なく良いまとまり具合だと感じました。

ただ、その番組の中で異色を放ったのが、試飲として配られた1980年代流通のザ・ロイヤルハウスホールド。 何かしら試飲はあるんだろうと思っていましたが、まさかのTHE付き。味はさておきオークション価格は軽く10万オーバーのボトルがポンと出てくるあたり、TV局は金もってますね(笑)。
そして"THE"の意味についても、仕込みチックな質問からの回答と、ここだけ妙にマニアック。一般視聴者がどれだけ理解できたかは謎です。
その影響なのか、5月9日の21時だけこのブログのアクセス数が倍増、アクセス先はザ・ロイヤルハウスホールドでした(笑)。

参照①:世界ふしぎ発見 過去の放送
http://www.tbs.co.jp/f-hakken/bknm/20150509/p_1.html

参照②:The Royal Household 1990年代流通
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1024982543.html

せっかくなので、今回は家飲みボトルの中から、ロイヤルハウスホールドのキーモルトである、ダルウィニー蒸留所のオールドボトルをチョイス。
1980年代後期頃の流通と思しきボトルで、原酒的には1970年代初頭蒸留。番組の中で紹介されていたロイヤルハウスホールドに使われていたものと同時期と思われる原酒であり、現行品よりも強い蒸留所の個性が特徴の1本です。

DALWHINNIE
15 Years old
1980's

評価:★★★★★★(6)

"酸味を伴う麦芽香。干草を思わせる乾いた植物感、レモンピールの酸味とほろ苦さ、メンソール系の爽やかな香りもある。オールド感は控えめで、状態の良さを感じさせる。
口当たりは 薄めた蜂蜜と麦芽風味、麦芽風味はワクシーで芯のある麦感。
フィニッシュにかけては微かなピート香。あっさりとしているが長く残る。 ”

気象観測所としての役割も持っている、不思議な蒸留所ダルウィニー。
現行品があっさりしすぎてこじんまりしているところ、オールドボトルを飲むと麦の存在感、蒸留所の”らしさ”に納得させられる味に仕上がっています。
この違いはどこから来るのか、ひとつは麦の品種の違い。現行品が当時の味を再現しようとして壁になる大きな要素がこの点。

そして蒸留行程としては、1968年にフロアモルティングが終了、1986年に全面改装があったこと、ここが香味が異なる分岐点になっていると言われています。
1986年の全面改装後は、味が変わってしまったためワームタブを元に戻したとも伝えられていますが、シングルモルトよりもブレンデット向けの位置づけが強い蒸留所です。
個性的な原酒よりもあっさりとしてスムーズなほうが都合がいいのかもしれません。

このボトルはフロアモルティング時代の原酒がギリギリ入っているかどうかの流通時期ですが、全面改装前であることは間違いなく、上述の麦の違いとあわせて現行品との違いに繋がっていると感じます。

バランタイン30年 1980年代初頭流通品

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ゴールデンウイークです。
先に里帰りしていた妻子の実家に来ています。
この日はちょうどお義父さんの誕生日でもあったので、良いウイスキーをプレゼント。
他の酒もありましたが、結局その場で開封となり、みんなで2杯3杯と飲んでしまいました。入り口広く、奥が深い。ブレンドの最高峰に恥じない出来栄えです。

BALLANTINE'S
30 years old
1980's
43% 750ml
評価:★★★★★★★★(8)

"甘く華やか、微かな香ばしさもありモルティーでスモーキー。麦芽、ベリー、ドライフルーツ、複雑で秀逸なアロマ。
口当たりは程よい粘性、麦芽風味がベースにあり、そこからシェリー樽由来のベリーの香味や、ナッツ、蜂蜜、様々なフレーバーが展開する。
後半はどっしりとスモーキーで、ほのかな苦味が全体を引き締める。素晴らしいバランス。"


スコッチの最高峰として、リリースから半世紀以上、今も昔も燦然と輝くバランタイン30年。
現行品も軽い飲み口ながらフルーティーでウマいウイスキーに仕上がっていますが、オールドはさらにコクがあり、スモーキーさも強く、「良いスコッチとはこういうことさ。」というセリフさえ聞こえてきそうな完成度です。

一口目の味わいだけでも★7確定ですが、杯を進める毎に見えてくる様々な香味、複雑さ、この点は評価しないわけにはいきません。
流通量も多かった年代のボトルです。オークション等で購入を狙って損はありませんが、BARでなら是非フルショットをじっくり時間かけて飲んで欲しいですね。

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