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終売が決まると手に入れたくなる、それまでは見向きもしないくせに。
すいません、私がそうです。
ありがたいことに、私の場合少々ほかの人よりも情報が入ってくる環境にあるわけですが、だいたい大変な状況になってから慌てています。
多分ビジネスにおいても同様なことが言えるんでしょう。ああ、そういう職業じゃなくて良かった・・・。

そんなわけで今夜は終売が決まってしまったブラックニッカ8年です。
先日息子のおもちゃを買いにビックカメラに行った際、1本だけ残っていたのでなんとなく購入してしまったもの。
愛飲者が多いだけでなく、ニューリリースのディープブレンドとは価格帯が重複することから、何かと引き合いに出されることが多いブレンドでもあります。


BLACK NIKKA
Aged 8 years
40% 700ml

評価:★★★★☆(4)
(少量加水で5評価)

香り:甘く華やかな香り、微かなセメダイン系の刺激、ドライさ。バニラクリーム、鼈甲飴、奥から焦がした樽材のアロマ。加水するとモルティーな麦芽香。

味:スムーズな口当たりでリッチな甘さ、香りと同様の印象を感じる。ミドルではっきりと焦がした樽のニュアンス、微かに若い原酒のえぐみ。フィニッシュはスムーズ、カラメルソースのような香ばしい苦味が盛り上がってくる。
少量加水すると一体感が増し、若い原酒のえぐみもあまり感じられなくなる。


あー、これは愛飲者が居るのも分かる味です。
コスパは評価と無関係ですが、1300~1500円で買えるウイスキーがこのレベルってのは驚きですね。
全体的に甘さが強くやや平坦な味わいではありますが、若い原酒のえぐみも少なく、この値段で買えるなら全然アリでしょう。目指す方向性を考えると完成度は高いです。

また、昔飲んで「ずいぶん樽香が強いな」と思ったウイスキーでしたが、改めて飲んでもはっきりと感じました。
樽香については、チャーした樽材の最初のあたりで出てくる灰汁、クセが少々あり、フルーツではなく木の香りがメインですので、フィニッシュ・・・例えばブレンドしたベースとなるウイスキーを、チャーしたオーク樽(新樽、あるいはバーボンホグスあたり)でマリッジして、香りをつけているんじゃないかなと。
(うーん、でもこのクラスのウイスキーでそこまで手間かけるかな・・・通常タンクだろうし。)


ピリピリとした刺激が少なく、ストレートでも充分飲みやすい8年ですが、ハイボールにするとさらにスムーズで、クセもなくすいすい飲めてしまいます。こうして飲んでみると、モルトウイスキーのハイボールだともう少し個性が主張するのですが、この8年はブレンド比率でグレーンが多いのかなと感じる味でもあります。

現行ブラックニッカシリーズとの比較は、熟成感という点では復刻版ブラックニッカ、ディープブレンドの2者よりもワンランク上。
味の傾向はスムーズでメローなタイプ。ビターでスパイシーなディープとは対極にあると感じます。
甘さとしてもリッチですし、リッチブレンドがこれだったら・・・ラインナップとしてさらに面白かったんじゃないかなと思うのは、ニッカの現状を考えると贅沢な話なのかなぁ。