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KOMAGATAKE "Tsunuki Aging"
HONBO SHUZO
Single Malt Whisky
Distilled at Shinshy Distillery in 2013
Aged at the Tsunuki Aging Cellar for 3 years
700ml 59%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:自宅
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★(5)

香り:最初はニューポッティーで地ウイスキーを思わせる癖、樽由来のえぐみを感じるが、徐々にバニラ、ナッツ、スモーキーなアロマが開き、若いピーテッドとしてバランスが取れてくる。

味:若くフレッシュな口当たり、砂糖漬けレモンピールや乾いた植物っぽさから、ほろ苦くピーティーなフレーバーが開く。アタックは強いものの、度数ほどではなく中間から後半にとろみも感じる。余韻はピーティーでスモーキー。オーク由来の淡いウッディネスと甘みが残る。

3年の熟成でありながら、樽由来の甘みが程よく感じられ、素直で飲みやすく仕上がっているシングルモルト。香りには地ウイスキー的なえぐみ、若干のクセはあるが時間経過でこなれてくるだけなく、味わいは最初から若いピーテッドモルトとしてまとまりがある。加水すると酸味、若さが目立つため、チェイサー片手にストレートで楽しみたい。
今回レビューするウイスキーは、つい先日オープンした、本坊酒造、鹿児島県は津貫蒸留所の貯蔵庫で試験的に3年間熟成されていた信州蒸留所の原酒。樽はバーボンバレルで、10樽程度をバッティングしています。
津貫工場は元々本坊酒造の焼酎工場として稼働していた設備の一つであり、3年前というと信州蒸留所の再稼働(2011年)から2年後ということですが、既にその時点で将来を見据えてこうした試みを始めていたということになります。

しかし熟成場所が温暖で特徴的と言っても、3年モノのジャパニーズウイスキーですから、やや警戒して口に含むと・・・先述のように思いの外飲めるのです。
それこそ樽感もあるため、熟成場所の違いが感じられる1本でもあります。
既に店頭は売り切れで、ジャパニーズウイスキーブームの名残を感じはしますが、慌てず騒がず、信州蒸留&熟成のピーテッドモルトとをBAR飲みで1杯飲見比べ、熟成場所が与える影響の違いを勉強してみるのも良いかもしれません。
"津貫蒸留蒸留外観(上)、津貫エイジングも貯蔵された石蔵内部(下)Photo by T.Ishihara"

このブログでは何度か書いてきた話ですが、ウイスキーにおける樽由来のエキスは、暖かい時期の方が強く出る傾向があります。
鹿児島県という本土最南端の場所で作られ、貯蔵されるわけですから、当然熟成場所は温暖な傾向となり、樽由来の要素は強く出ます。

本坊酒造が津貫で目指すのは、さらに温暖な台湾で作られるカヴァランのスタイル。短期間でフルーティーな味わいに仕上がるウイスキーは、市場投入までの期間が短くて済みますし、信州蒸留所のキャラクターとの差別化も出来て一石二鳥です。
今回の津貫エイジングの味わい、結果だけ見ればまずは思惑通りの段階にあると言ったところでしょうか。
ではニューポットはというと・・・実は先日ウイスキー繋がりで2種類ほどテイスティングさせて頂いており、その辺はまた追ってまとめていきたいと思います。