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ロイヤルマイル 40年 2015年リリース ブレンデッドモルト 47.1%

カテゴリ:
ROYAL MILE WHISKIES
Blended Malt Scotch Whisky
Three Cask Blend
40 Years old
Matured in Sherry Casks
700ml 47.1%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後2年程度
評価:★★★★★★(6ー7)

香り:濃厚で香ばしくビター、カカオチョコレートやアーモンド、松の樹皮、ウェアハウス。スワリングしているとラムレーズンのような甘酸っぱいアロマも感じられる。

味:リッチな口当たり。レーズンなどのダークフルーツの入ったチョコレートケーキ、カカオパウダー、かりんとう。コクのある甘酸っぱいシェリー感から、ビターなウッディネスへと変化する。
余韻はタンニンを感じつつ、スパイシーな刺激と微かにサルファリー。少しねっとりとした樽感が口内に残り、長く持続する。

開封直後はサルファリーな要素が若干感じられたが、時間経過で変化した模様。全体的にこなれて現在はビターで香ばしい程度であり、少量加水するとカカオ系の苦味が和らぎドライフルーツやお菓子を思わせる香味が主体になる。


今から3年半ほど前、イギリスのウイスキーショップであるロイヤルマイルがリリースしたブレンデッドモルトです。
構成原酒はマッカラン、グレンロセス、タムデュー。トップドレッシングとして高い評価を受けた蒸留所の組み合わせに加え、それらの40年オーバーの長期熟成原酒のバッティングでありながら、価格的にもそこまでではないという良心的なリリースでした。

そんなわけで、当時仲間内でロイヤルマイルから共同購入していたボトル。
期待とともにテイスティングすると、1970年代前半から中頃蒸留の原酒にファーストフィル相当と思しきシェリーカスク、何より上記蒸留所の組み合わせは現代の飲み手垂涎のスペックであったのですが、開封直後は思ったほどでもなかった・・・なんて声も仲間内ではあったのです。

シェリー感としては良質な時代のそれを感じさせるニュアンスが感じられる一方、比率的にはタムデューとロセスが多かったのか、あるいは原酒の一つが度数落ちだったのでしょうか。
酒質の軽さが部分的に感じられるところに、それを上塗りする強いアタックのちぐはぐさ、そしてウッディな苦味。単に複数の原酒を使うだけでは混ざりきらない、ブレンデッドモルトの難しさを感じるのです。

一方今回時間を置いたものを飲んでみると、そうした要素が開封後の経年変化でいい具合に馴染んできたという感じ。個人的には開封直後もそれはそれで見るところがあるという構成でしたが、コクのある甘みとドライフルーツの酸味、好みの樽感がメインに感じられて楽しんでテイスティングできました。
シングルモルト、シングルカスクで単一の個性を味わうのも良いですが、複数が混じり合ったボトルをじっくり馴染ませながら変化を楽しんでいくのも、ウイスキーの面白さですね。

バルブレア 23年 1993-2016 ロイヤルマイル 53.2%

カテゴリ:
BALBLAIR
ROYAL MILE WHISKY
Aged 23 years
Distilled 1993
Bottled 2016
700ml 53.2%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:自宅セミナールーム持ち寄り会
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:華やかなでドライな香り立ち、ナチュラルな麦芽、淡いドライパイナップル、少し植物系のニュアンスを伴う樽由来のアロマ。

味:ピリピリとした刺激を伴う口当たり。トーンの高い甘さ、乾いた麦芽風味、バニラウェハース、ほのかにドライパイナップル。
余韻はスパイシーでドライ、ハーブの爽やかさを伴う爽やかなフィニッシュ。

樽感は淡く、口当たりでスパイシーな刺激を伴う一方で、青っぽさなどの癖はなく非常にニュートラルなハイランドモルトという印象。加水するとまろやかで甘みを感じやすいが、ボディが軽く水に負けやすいイメージも。

ウイスキーショップ、ロイヤルマイルのオリジナルボトルの1本。
同ショップ向けのリリースは、ソサイエティでバイヤーを務めていたアーサー氏がカスクチョイスを行うなど、業界との強いコネクションを活かしたレベルの高いものが多く、このバルブレアもロイヤルマイルと聞いた瞬間、まず間違いないだろうと感じていました。

使われた樽はバーボンホグスのリフィル辺りでしょうか、オークフレーバーが適度について、樽材由来の渋みや苦味は控えめ。そこに麦芽風味とドライなニュアンスが共存しており、同蒸留所のハウススタイルを感じさせる、らしい香味が備わっています。
思い込みが強いかもしれませんが、それこそ旧ラベル時代のソサイエティがチョイスしていそうなカスクだなとも感じます。



オールドプルトニー 18年 1997-2015 ロイヤルマイル 55.7% ブラインドテイスティング

カテゴリ:

OLD PULTENEY
Aged 18 Years
Distilled 1997
Bottled 2015
Cask type Bourbon barrel #774
For Royal Mile Whiskies
700ml 55.7%

【ブラインドテイスティング】
分類:シングルカスク、スコッチモルト
地域:ハイランド
熟成年数:20-25年
蒸留時期:1980年代
度数:55%程度
樽:リフィルホグスヘッド
蒸留所:クライヌリッシュ

グラス:創吉テイスティング
量:50ml
場所:自宅
時期:比較的直近に開封
暫定評価:★★★★★★★(6-7)

香り:バニラを思わせる甘くフルーティーなオーク香。洋梨、りんごのコンポート、奥には粘土のような土っぽいアロマもある。くどさのない樽感に加えて時間経過で麦芽香、かすかな植物感もある。

味:なめらかでオイリーな口当たりからフルーティーなオーク香、リンゴ、ドライパイナップル。ボディはしっかりしており、ほのかに乾いた木のえぐみとねっとりとした粥やバニラを思わせる麦芽の芯の部分の甘みが開いていく。余韻はオーキーで華やか、ほのかな塩気を伴って長く続く。


ウイスキーショップ、ロイヤルマイル向けに展開されたオフィシャルのオールドプルトニー。日本には当然未入荷で、ロイヤルマイルから直接購入するしかなかったボトル。先日、ウイスキー仲間のマッスルKさんから余市ピーティー&ソルティを頂いた際、併せて頂いたブラインドサンプルがこのボトルでした。
頂いたときも感動しましたが、正解発表を聞いて改めて感謝の涙が止まりません。三連休は実家の仙台に帰っていたので落ち着いてテイスティングできず、結局次の週末になってしまいましたが、じっくり堪能させていただきました。

最初はSK2で飲んだところ、体調もあったのかあまり香りが立たず、奥のほうから品の良いフルーティーさが上がってくる程度で、なんじゃこりゃ、ハイプルーフのローランドかなんかか?と感じてしまったのですが、後日グラスを変えて創吉テイスティンググラスで飲んだところ、オイリーな口当たりで非常にしっかりとしたフルーティーさ、嫌味の無い樽感、そして味の中間から広がるバニラを思わせる麦芽風味と土っぽいフレーバーが広がって、いやいやこりゃ旨いボトルだぞと。

予想の経緯ですが、この手のフレーバーはハイランドの王道的なスタイルの一つという印象で、全体的にウッディーな刺激が少ない綺麗な熟成感から、使われた樽は小さい樽ではなく一回り大きなリフィルバーボンホグスヘッドあたりかなと。
蒸留時期は1980年代か1990年代か悩みましたが、バリバリに硬いボトルが多い1990年代とは思えず1980年代の蒸留。フルーティーさにオイリーな麦芽風味、そしてそれに混じって感じる微かな塩気から、どこかしらのボトラーリリースのクライヌリッシュを予想していました。

ロイヤルマイルのWEBページを見ると、今回のボトルはバーボンバレル熟成の18年モノという記載があり、系統は間違ってなかったのですが、蒸留所と蒸留時期は残念ながらボッシュート。地域は同じ北ハイランドなのでギリギリセーフか。
ボトラーズというよりはオフィシャルの21年等を構成する樽の系統で、蒸留所限定のバリンチでもこういうボトルがあって「プルトニーうめぇ!」となった記憶も思い出したところ。
1980年代蒸留としたあたりで、プルトニーは完全に頭から消えていますが、冷静に考えると候補に入ってしかるべきという構成でした。
ロイヤルマイルのスタッフが「スタッフのクリスマスリストのトップ」としたのも頷ける味わいです。

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