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ロッホローモンド 12年 2011-2024 1st fill マディラホグスヘッド 54.8% 銀座777&渋谷313

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LOCH LOMOND
12 YEARS OLD 
Distilled 2011 
Bottled 2024 
Cask type 1st fill Madeira Hogshead 
Exclusive for Liquor Mountain GINZA777 & SHIBUYA313 
700ml 54.8% 

評価:★★★★★★(6ー7)(!)

香り:無花果やパイナップルのフルーツシロップのような甘いアロマ、微かにスパイス、バニラの要素もあるが、主たる要素はケミカルフレーバーに集約されている。

味:口当たりはとろりと粘性にある質感、フルーツ味の風邪薬シロップの甘さ、ビタミン剤、オレンジやマンゴー。余韻にかけて適度なウッディネスが染み込むように全体を引き締めていく。

あざといまでのケミカルトロピカル。 マディラ感と言われると難しいが、落ち着いた無花果のようなフレーバー、溶け込むフルーティーさがその辺り由来か。いずれにせよクオリティの高い一本。
ケミカルフレーバー好きには自信を持っておすすめ出来る。


リカーマウンテン渋谷店と銀座店向けの限定ボトル。自分の関わった渋谷店向けブレンドPBを先日紹介しましたので、こちらも紹介。

同店は関連会社かつインポーターである都光さんがロッホローモンドの輸入代理店になっているので、通常ラインナップの扱いはもとより、何かとロッホローモンドPBがリリースされています。
今回のはその中でも当たりな一本ですね。ロッホローモンドでマディラワイン樽熟成のリリースは過去にも出ていますが、熟成年数が若くてスパイシーすぎたり、フルーティーさが足りなかったりするものも。一方今作はこれぞ近年のロッホローモンドテイスト、通称ジェネリックトロピカルが炸裂しています。

ロッホローモンドのオフィシャルシリーズの中では、フルーティーさを出す製法をしているインチマリン表記のリリース、特に12年以上熟成しているリリースにこの手のフレーバーが強く出ており、今回のものもベースの製法はインチマリンでしょうか。(勿論ロッホローモンド表記のものでも最近のは総じてフルーティーです。)
加えて近年のロッホローモンドということもあって変に紙っぽさもなく、大概の人は好きでしょってヤツです。

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※ロッホローモンドの通常ラインナップの中で特におすすめがインチマリン12年。新ラベルは少々ドライな仕上がりだが、例のフルーティーさはしっかり備わっている。

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※ロッホローモンド蒸留所のスチル。様々な設備を保有する大規模工場だがメインは所謂ローモンドスチル。ネック部分の仕切りを変えることでフレーバーをコントロールしている。またクーパレッジも併設しており様々なカスクでの熟成が行われている。

なお、この手のケミカルフレーバーはアイリッシュでも出る…というかアイリッシュが元祖。ただし仮にアイリッシュのシングルカスクで今これが出たら、絶対この値段では買えないのも本リリースの魅力の一つ。
またアイリッシュと違うのが余韻のキレ、アイリッシュは味わいがソフトな分余韻にかけて少しぼやける感じがあるものが多いところ、ケミカルな甘さがそこまでしつこくなく余韻が引き締まるのが特長です。

過去の投稿でも何度か触れてますが、かつてのロッホローモンドは濡れたダンボールやユーカリ油といった、一般的にネガティブな個性が強く出ており、我々世代の飲み手にいいイメージを持っている人はほとんどいないと言っても過言ではありません。
以前、良くなったロッホローモンドをブログで評価したら、くりりんは買収されたかみたいなことを言われたりも。流石に美味しくないものを美味しいという、そこまで魂売るようなことはしませんって…。

ロッホローモンドは2003〜2004年ごろの仕込みから変わり、年々ネガが減って好ましいフルーティーなフレーバーが強く出るようになってきたのです。上記インチマリン12年は最たる事例で、2016年ごろの流通品を皮切りに、ラベルチェンジする毎に洗練されてケミカルフルーティー特化に。5000円台で買えるシングルモルトとしてはもっと評価されて良い、トップクラスにわかりやすいフルーティーさを備えています。勿論、今回のPBはさらに強いなわけですが。

同時期のロッホローモンドでは設備的な何かが変わったという記録は残っていないものの、この頃新しいマネージャーが着任しています。業界的にもシングルモルトにシフトしていく動きがあった中で、作り手の意識が変わり、そこから蒸留所本来のポテンシャルが引き出されたのかもしれません。
“かつて"紙"といわれた、ロッホローモンド蒸留所、新世紀の逆襲。飲めば未来が少し明るくなるような、南ハイランドの可能性。 ”
と書いたのが2016年のこと。あれから約10年。やっぱり間違いはなかったですね。

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余談:そのリカーマウンテンさんがGWと35周年記念でよくわからないレベルのセールをしています。モートラックとかアードベッグとか、10年くらい前の価格かなこれは(笑

リカーマウンテン SHIBUYA313 くりりん‘s Blend 60.7% ワールドブレンデッド

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KURIRIN’S BLEND 
World Blended Whisky 
Special Hand Fill 
For Liquor Mountain SHIBUYA 313 
500ml 60.7% 

評価:ー(自分の作品なので)

一言:リカーマウンテン渋谷店SHIBUYA313向けオリジナルウイスキーのブレンダーを務めさせて貰いました。

【テイスティングコメント(2024年12月リリース直後)】
香ばしい麦芽の風味とともに広がるシェリー樽由来のコクのある甘さとほのかな酸味、微かに感じられるケミカルなフルーティーさ。奥にはシトラスやグレープフルーツを思わせる柑橘感とスモーキーフレーバーが潜み、スパイシーでドライな余韻へと続く。

ブレンデッドウイスキーの王道とも言える複雑さを備えた、飲みごたえのある味わい。カスクストレングスでハイプルーフなので、それぞれのフレーバーの主張もわかりやすい状態。また、ややドライでスパイシーな余韻であり、これらは店頭での追加熟成を想定し、意識的に“伸びしろ”を残した構成。 

【テイスティングコメント(2025年3月時点)】
甘くコクがある麦芽風味、口当たりは丸みを帯びて度数も60%ほど感じないが相応の膨らみがあり、蜂蜜を思わせる甘さ、赤や黄色のケミカルなフルーティーさとほのかなスモーキーさ、程よくビターなフィニッシュへと滑らかにつながっていく。

追加熟成を経てリリース直後にあった凸凹感、そして余韻にかけてのドライな感じがなくなり、丸みを帯びたふくよかな味わいに変化。溌剌としたフレーバーの方が好みという方もいるだろうが、ストレート、ロック、ハイボールとなんでもござれのブレンデッドに。
いいじゃない、いいじゃないのあんた(自画自賛)

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酒販リカーマウンテン、その渋谷店(SHIBUYA 313)では、店頭で熟成中の樽からその場でボトリングして購入できる「ハンドフィルシリーズ」が8種程度販売されています。
このハンドフィルシリーズの1つに、光栄にも私がブレンドしたウイスキーを採用いただくことになり、滋賀県は長濱蒸溜所の保有する原酒を使ってブレンドを実施。昨年12月に無事?リリースされました。
500mlで6000円税別。カスクストレングス仕様のウイスキーとしては手に取りやすい設定に出来たと思います。

無事“?”という表現の経緯については追って説明させていただくとして、まずは今回のブレンドについての解説を。
キーモルトとなっているのは、長濱蒸溜所のシェリー樽原酒です。そこにバーボン樽やアイラクオーターカスクで追熟した輸入原酒を複数タイプブレンドしたワールドブレンデッドウイスキーであり、モルトだけでなくグレーンも含まれた構成になっています。

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長濱蒸溜所とのコラボはもう何度目かわからないほどやってますが、今回のブレンドでは、ブレンドレシピを作ったら後はボトリングして完成という従来のリリースとは異なり、ブレンド後に店頭で購入されるまでの間、オクタブカスクでの追加熟成期間があるということがポイントでした。

レシピとして完成直後が最も美味しいではなく、完成してからがスタート。例えばドラフト指名された高卒若手選手が、最初は荒削りながら溌剌としたいいプレーを見せてくれて、徐々に力をつけてプロ選手として大きく成長していくような…。リリース直後からいつ購入頂いても一定のクオリティがあり、その上で店頭での追熟を経てピークを迎えられるようなイメージで必要な原酒を選定し、レシピを構成しています。

そのため、気をつけたのがウッディさ、樽感です。シェリー樽熟成の原酒は美味しいだけでなく全体の繋ぎにもなるのでしっかり効かせたいところではありますが、入れすぎると追加熟成の際に出るオークエキスが加わる余地がなくなり、どんどん苦くなってしまいます。
また、口当たりについても最初から滑らかな状態では逆にウッディでドライな要素が目立つようになってきてしまいます。伸び代、削りしろを残しつつ、ピートや麦芽のある程度馴染んだ複数のフレーバーがさらに一体となっていくような。。。

そんな成長曲線をイメージしてブレンドしました。先月、3月に店頭で状態を確認したところ、上記コメントの通り想定通りにまとまってきており、後は夏場に向けてどうなっていくか。詰め替え分含めて作成されているので、状況によって継ぎ足しもあるようです。そこはまた定期的に様子を見に行きたいと思います。

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※昨年12月のリリース直後、店頭で状態確認をしていたところ、訪日観光客の方がご購入。初めてのハンドフィルを楽しんでいただけたようです。

リカーマウンテン渋谷店では、店内での有料試飲の実施に加え、コンセプト店舗として他のブランドとのコラボを定期的に実施しており、そのキャンペーンが店頭で展開されている他、冒頭記載の通り最大で8種類のウイスキーをハンドフィルで販売しています。
樽構成は、半分がブレンデッド、半分がジャパニーズシングルモルトで、後は売り切れたら別なブランドに入れ替わっていくという感じ。先日伺った際はどこの蒸留所か不明なシークレットジャパニーズや、バーボンが詰められている樽もありました。

このハンドフィルは、スコットランドの蒸留所ビジターセンターで実施されていたものに着想し、長濱蒸溜所で始めたものを店頭で出来るようにした、その一つがSHIBUYA 313のハンドフィルとなります。
酒税法上の扱いは、課税済みの商品が再度樽に入れられて量り売りをしているという整理なのですが、樽から直接ボトリングするのは特別感があり、スコットランドに倣って誰がいつ購入したかという記帳や、ラベルに日付などを記載するシステムもそのまま体験できるようになっています。

渋谷店以外のリカマン一部店舗でも少量のハンドフィルは実施されているようですが、この規模で実施しているのは渋谷店のみ。もし興味関心ございます方は渋谷店でぜひ、そしてあわよくば、私のブレンドも試していただけたら幸いです。(露骨なアピール)

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※スコットランド、クライヌリッシュ蒸留所のハンドフィルボトル。こういうのは味もさることながら、体験としてワクワクするんですよね。

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※同店舗ハンドフィルで販売されていた新潟亀田蒸留所のライトリーピーテッド仕様のシングルモルト。華やかでフルーティー、そして程よいスモーキーさで将来性抜群の1本。

最後に「無事?」と記載していた経緯について。
この企画をリカーマウンテンの伊藤社長から受けたのは、2024年の中頃でした。同店舗は6月にオープンしており、その後くらいだったと思います。
ブレンドしてレシピを作成したものの、リリース時期は正式に決まっておらず。実はこのハンドフィル用ブレンドの第一弾としてはyoutuberのせるじおさんがブレンドしたウイスキーが販売されており、その後でのリリースになると。

ただリリースの際には公式発表がありますし、PR用のテイスティングコメント等を記載する必要もあるので、リリース前にはサンプルを送っていただくことになっていました。
ところが、2024年 の年末になっても話がこない。来年のリリースだろうか?と思っていたところ、12月20日にウイスキー仲間から「リカマンSHIBUYA店のPBリリースおめでとう!」と突然メッセージ。
え?と思って調べてみると、渋谷店のXに掲載されていて、しかももう販売されている(笑)

どうやら連絡ミスで、店舗側がリカマンの公式発表前に出してしまったようです。これこの後どうすんの?と。
そこから慌ててプレスリリース原稿を書いたり、サンプルは自分で受け取りにいったりで、まあ師走は文字通り師走で慌ただしいなぁと。
酒の席のネタとしては美味しいんですけどね。って言うか他のコラボ先と比べて扱い雑すぎません?w
そんな出来事があったわけでございます。

あれから4ヶ月、先日確認しに行った限りでは、ブレンデッドのハンドフィルとしては他のブレンドと比較しても1番売れ筋のようでした。ありがたい限りです。
様子を見ていたら、シチリア島から来られたという訪日観光客の方がご購入。そう、結構海外の方が買われていくんです。挨拶したら、よくわかんないけど面白そうだからと。せっかくなので記念撮影。ようこそ日本へ!

ドタバタはありましたが…。リカーマウンテン様、長濱蒸溜所様、貴重な機会をいただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします!

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補足:いつもと同じくですが、本ウイスキーの作成・販売・情報公開等に関して当方は金銭の類、報酬は受け取っておりません。どのメーカーに対しても等しく趣味の活動として対応させてもらっています。

インチマリン 14年 2004-2019 Y’sカスク 静谷和典セレクト 55.1% 

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INCHMURRIN 
Y's CASK & BAR LEMON HEART 
Selected by Kazunori Shizuya 
Aged 14 years 
Distilled 2004 
Bottled 2019 
Cask type Rechard American Oak #1913 
1 of 568 Bottles 
700ml 55.1% 

グラス:テイスティング
時期:開封後2週間程度
場所:BAR 新宿ウイスキーサロン
評価:★★★★★★(6)

香り:ややハイトーンで風邪薬シロップのようなケミカルな甘いニュアンスと、微かに赤みを帯びた乳酸系の酸を伴う香り立ち。あわせてドライなウッディネスがレモンピール、干し草などの乾いた植物感も伴う。

味:香り同様にケミカルな要素と甘酸っぱくフルーティー、スパイシーな口当たり。樽由来か中間に粉っぽい舌触りがあり、シロップの甘味、グレープフルーツ等の柑橘感。
余韻にかけて微かにハーブ、スパイシーな刺激が増していくようで、ドライなフィニッシュへと繋がる。

現行インチマリン(ロッホローモンド)の酒質部分の個性がはっきりと出ている1本。開封直後はフルーティーさが足りず、スパイシーな仕上がりが強い傾向だったが、時間を置いて改めて飲んでみると、好ましい変化もあり、開封後数ヵ月単位で慣れさせると良いかもしれない。少量加水するとケミカルなニュアンスにホットケーキのような生地の甘味が加わって、スウィートで飲みやすくなる。

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今日本で最も勢いのあるバーマンの一人と言える、BAR LIVET & 新宿ウイスキーサロンの静谷氏がロッホローモンド蒸留所でセレクトしたインチマリン。
表ラベルはファミリー企画のレモンハートシリーズ仕様で、BAR LIVETのカウンターでウイスキーを飲むマスターと、静谷さんの姿が描かれています。

一方モノを扱っているのはロッホローモンドの正規代理店でもある都光で、この選定にはリカマンのスピリッツバイヤーである伊藤さんも関わっている模様。
Slected by Kazunori Shizuyaの隣には、小さく伊藤さんの名前と、上記裏ラベル(本来はこっちが表か?)にはEXCLUSIVELY For TOKO TRADING表記があり、本ボトルに関わった方々の相関図が見えるようでもあります。

それではそろそろ中身の解説を。ボトリング本数568本は約400リットル分あることと、樽由来の香味の淡さから、熟成に使われた”リチャード・アメリカンオークカスク”なる樽は、複数回使用のシェリーバットがベースであると推察。
複数回使用後であるためか、アメリカンオークといっても1stフィルのバーボン樽のような、近年のロッホローモンド蒸留所の原酒が持つフルーティーさを後押しするフレーバーは控えめで、むしろ樽由来とおぼしき酸が感じられる以外には、酒質由来のケミカルな甘味とハーブ、スパイシーな刺激が主体という構成となっています。
また、リチャーでありながら焦がした樽材由来の要素があまり感じられないのも特徴で、そこまで強く焼きを入れてないのかもしれません。どちらかといえば、サードフィルのシェリーバットという方が自然な感じのする仕上がりと言えます。

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(同じY's Caskシリーズから昨年末頃にリリースされた、バーボン樽熟成のインチマリン2002-2018。酒質のケミカルな特徴はほぼ同じだが、樽の違いでパイナップルを思わせるフルーティーさが強調されている。まさにジェネリックトロピカル。飲み比べてみるのも面白いだろう。)

そのため、開封直後の印象ではインチマリンに求めるジェネリックトロピカルというか、アイリッシュ系統のフルーティーさがあまり感じられず、ハーブや植物感のような癖と、人工的なシロップの甘味、スパイシーな刺激といった酒質由来の部分が目立っており、時間置いた方が良いと判断。
2週間ほど間を置いて改めて飲んでみると、フルーティーさが開いてきているように感じられ、テイスティングの通りポジティブな変化が見られました。

静谷氏のテイスティングコメントでは”青パパイヤ”という表現が使われていますが、大概の果実は売られている段階から少し置いて食べ頃を待ちます。つまりこのボトルもまた、熟していくのに多少時間が必要といったところでしょうか。
いっそ3本くらい同時に開けておいて時間経過後をサーブするようにしたら?なんて話をカウンター越しにしながら、半年、1年後の姿をイメージして楽しんだ1杯でした。

【ショップ紹介】リカーマウンテン 銀座777 に行って来た

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今、赤坂〜東京駅間のリカーショップがアツい! 
大小様々なショップがあり、品揃えのよさもさることながら、独自の並行輸入やオリジナルボトル、チョイ古い掘り出し物、各種試飲サービス、そして知見豊富なスタッフと、ネット通販は手軽で良いけどたまには足で探してみるのも悪くない。そう思わせてくれる様々なショップが一定距離の間で営業しているのです。

実は当ブログ、"ウイスキーショップ"カテゴリーがメニューにあるのですが、板橋のM'sさんを記事にして以来特段使っておらず。。。ちょうど良いのでこのエリアのリカーショップをまとめて記事にしていこうと思います。 
その一発目は、先月1月11日、銀座7丁目7番地7号にオープンしたリカーマウンテン銀座777。リカマンさんについては今更なので割愛しますが、ここはもうハードリカー愛好家のためにあるようなショップです。


リカーマウンテン 銀座777
〒104-0061 中央区銀座7丁目7番7号
営業時間:平日 午前11時~翌午前4時※
土曜 午前11時~午後10時※
日・祝 午前11時~午後 8時
※有料試飲受付は開店から午後9時まで
https://likaman.co.jp/special/ginza777/

開店当日は仕事でいけなかったのですが、翌日、仕事終わりに顔を出してみたところそのラインナップは圧巻の一言。
日本国内に流通するスコッチモルト、ブレンデッドウイスキーのオフィシャルボトルを中心に、現地ボトルの並行品、ボトラーズや自社ブランドに加え、バーボン、各種リキュールなどが一面にズラリ。
店舗に入る前、外観からは「案外こぢんまりとしてるな」なんて思ったのですが、中は別世界。単純な物量はエリアトップと言って間違いありません。 

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ただまあいうても品揃えだけなら、別にWEBショップでもかまわないわけですが、銀座777のすごいところはそれらウイスキー全体の8~9割は試飲可能というサービスにあります。 
対象となっているボトルは、ネック部分にタグが貼られていますので、ボトルを持ってレジに行き、その価格を支払えば10mlの試飲が可能というもの。開封されてないボトルでも、対象ならその場で開封して注いでくれます。
気になる銘柄を試飲しながら、次に購入するボトルを選ぶことが出来る。また、我々のようなコアな愛好家はついついスタンダードクラスを後回しにしてしまいがちですが、買い物ついでに比較テイスティングなども。。。
まさに実店舗だからこそ、という取り組みと言えます。

ここまでの環境の中に居て、据え膳食わぬはなんとやら、この日は午後9時の受付終了時間いっぱいまで1時間弱、気になるボトルを試飲させてもらいました。

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リカーマウンテンのオリジナルボトルであるY's CASK。グレンファークラス2005は度数の高さと酒質からくるハイトーンな味わいながら、とろりとしたシェリー樽由来の甘みが余韻にかけて感じられる。KAVALANは樽由来の濃厚な甘みとフルーティーさでらしい味わい。


メーカーズマーク・プライベートセレクト。後熟用の樽の中に複数種類の木材の束(インナーステイヴ)を入れて味に違いを出す。このメーカーズマークはリカマンオリジナルのレシピで、濃厚でリッチな甘みからウッディでスパイシーな余韻へと繋がる。


試飲の合間に食べられるおつまみまで準備されている。お値段は100円、試飲の注文と合わせてレジで伝えると左の小皿に取り分けて貰える。

ウイスキー以外では、ジンの品揃えと試飲が豊富なのも特徴。自分はあまりジンは詳しくないのですが、その他酒販専門店で見かける銘柄以上の品揃え。イベント以外でこれだけの規模というのは、ちょっと経験ないですね。
また、銀座の"夜の街"真っ只中にあることもあって、ワイン、ビール、日本酒、各種リキュールなども需要に合わせたラインナップとなっています。
こちらは通常試飲対応していませんが、ついでにと、酔って財布の紐が緩まないように注意が必要です(笑)。


スタッフの対応は開店直後とあって、まだぎこちなさを多少感じたものの、そこは慣れでどうとでもなる話。それ以上に、明るく、そしてよく勉強もされているようです。
「このボトル、在庫ないんですか?」というリクエストに、「近所の別店舗にあるんで5分待って頂ければすぐ取って来ます!」と走っていかれた姿は印象的でした。
また当たり前の話、お酒は飲ないと味がわからないわけで、専門店のスタッフともなるとBARやイベントなどに通いながら勉強するという姿も珍しくありません。
銀座777では上記の通り膨大な試飲環境があり、日頃の勉強に加え、販売品を実際に飲んで、自分で感じた感想をベースに販売できるのは大きなアドバンテージだと思います。(試飲代は自腹らしいですがw)

この他、一部ボトルは50mlの量り売りが行われたり、毎月7のつく日はイベントデーとして、「ウイスキーくじ」の発売や、注目銘柄の試飲等が行われるなど、定期的に店舗に来る楽しみがあるのも魅力。
量り売りは関西の方では比較的メジャーなようですが、こちらはあまり実施店舗がなく嬉しい試みです。


以上、リカマン銀座777は、特にウイスキー好きには堪らない"体験型"のお店で、純粋に買い物にも、近隣BAR等に飲みに行く前のちょっとした予習としても、是非オススメしたい店舗です。

他方1点懸念事項が、それはお客である我々のマナーです。
こちらの店舗で提供しているのはあくまで試飲、立ち飲み屋ではありません。
聞くところ、そのように使われるお客さんはいらっしゃっていないということですが、使われ方次第ではシステムの制限や変更に繋がりかねない懸念があること。酔って大声で騒ぐ、酔いつぶれる、そういう立ち振る舞いも同様です。
立地上、様々な方が来られる場所だけに、節度を持って、ショッピングを楽しみたいですね。

(補足:本記事の写真は許可を頂いて撮影、掲載しております。)

洛山 25年 サントリーブレンデッドウイスキー 43%

カテゴリ:
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RAKUZAN
Aged 25 years
Suntory Blended Whisky
700ml 43%

グラス:ハイランドパークテイスティング
量:30ml程度
場所:自宅(持ち寄り会@NYさん)
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★★(8ー9)

香り:華やかでウッディーな香り立ち。アプリコット、サルタナレーズン、干し柿の甘み、非常にリッチで充実している甘いドライフルーツの果実香。グラスの残りがはお香や白檀を思わせる日本家屋的な落ち着いたアロマ。

味:リッチでまろやかな口当たり、干し柿やドライマンゴー、メープルシロップ、舌の上で盛り上がるような甘みから、徐々に香木系の木の香りが鼻に抜けていく。ジャパニーズの長期熟成らしくウッディーさは強いが非常にバランスが良い。後半はオーキーな華やかさ、フルーティーでドライな余韻が長く続く。


リカーマウンテンが創業25周年を記念して2015年に発売したオリジナルボトル。
当時サントリーがそうした高級ブレンデッドの注文を受け付けており(おそらく受注はマッサン放送前後か)、ビックカメラ、信濃屋、キンコー、そしてリカーマウンテンがそれぞれキャラクターの違うブレンドをリリースしました。

信濃屋とキンコーのブレンド、和響と鳳雅は、前者がミズナラ、後者がシェリー樽原酒の個性を際立たせていたのに対し、ビックカメラとリカーマウンテンのブレンデッドは長期熟成原酒がバランスよく使われ、サントリーのブレンド技術の粋を見るようなバランス、奥行き、複雑さが堪能できる。
これぞジャパニーズブレンデッドウイスキーの理想系の一つ!という、素晴らしい1本に仕上がっています。
なんというか、これをリカマンがリリースしたというのは、若干悔しくもあるような気持ちさえ感じてしまいます。

華やかなサントリーらしいミズナラ香に加え、ボディはシェリーやホワイトオークのとした香味、余韻がウッディネスタイプで個人的な好みを言えばほんのひとさじピートが欲しいとも思ってしまうのですが、ミズナラ原酒を使うならブレンドの形はこの方向性以外ないだろうなとさえ思います。
ちなみに同日センチュリー21年をこのボトルを飲み比べましたが、どちらも同じベクトルにあり素晴らしい味わいで、センチュリー21年がミズナラ寄り、洛山は複雑さと奥行きが強いかなという印象でした。

このボトルはウイスキー愛好家のNYさんが「くりりんさん、この前ブログでこれ飲んでないって言ってましたよね?」と持ち寄り会に持ってきてくださいました。
価格もさることながら、その美味しさに「配給制だ!そこに並べ!」と参加者に緊急統制を強いてしまったほどです(笑)。
素晴らしい経験をありがとうございました!

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