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MAKER'S MARK
BLACK TOP
1990~2000's
750ml 47.5%

グラス:グレンケアン
量:30ml程度
場所:BAR飲み
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:華やかで軽さのあるウッディーな香り立ち。トーストしたパン、キャラメル、ほのかにドライオレンジを思わせるニュアンス。

味:ねっとりとウッディーでスパイシーな口当たり。小麦、メープルシロップ、中間からは軽やかな甘みと木の香り。
余韻はメローで焦げたカラメルの苦味が長く残るが、どこか軽やかさがある。


1995年から2004年にかけて、日本限定として発売されていたメーカーズマークの上位グレード。
通常のレッドトップの度数が45%なのに対し、このブラックトップは47.5%と若干高度数で、味わいから感じる印象では少し熟成期間が長く、チャーの度合いの強い樽を使っていたのではないかと思います。
バランスの良い味わいで人気があり、ほぼ同じ時期に発売されていた50.5%仕様のゴールドトップよりもオークション市場では高値の華になっています。 

それでも自分がウイスキーにハマり、古酒探しをしていた2009年頃はまだそこまでブームも加熱しておらず、旅行先の酒屋や、自転車で通った三浦半島の酒屋等で何本か購入した懐かしいボトルでもあります。
といっても、自分自身は1本飲んだかどうかで、見つけたものは全て知人のBARに引き取られていったのですが・・・。

ボトルの素性としては、漫画レモンハートの12巻で紹介されているシーンをご覧になった方は多いのではないでしょうか。
メーカーズマーク社の社長サミュエルズJrが、父の作り出した偉大なメーカーズマークレッドトップを越えるべく、12年の歳月をかけて開発した渾身の1本。レッドトップに感じる軽さと、酒質的には同じ要素があるものの、樽感が強く、スパイシーで余韻にかけて焦げたようなチャーオークのニュアンスがある。現行品と比べると、さらに大きな違いが感じられます。

ブラックトップに関する印象深い出来事としては、自分が見つけたボトルを譲ったBARで、名前も知らないお客さんが「ブラックトップなんてレッドトップと中身は同じなんだよ。度数が違うだけさ」と語っていたことを思い出します。
私は今でこそ三十路Over でBARに居てもなんら違和感の無い顔つきになったかなと思いますが、当時は25で、大学生に毛が生えたような小僧ですから、絡まれて良くわからない薀蓄を聞かされました(笑)。
もはや当時の真相は不明ですが、今改めてその発言を振り返ると、酒質的には同じ部分を感じるので、蒸留のレシピは同じだった可能性もあるなと。
他方で、熟成年数や樽の仕様、度数の違いが味わいに大きな影響を与えるのがウイスキーですから、最終的にはまったくのベツモノと、そう感じてしまいますね。