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メーカーズマーク プライベートセレクション ローソンバイヤー&くりりん 55.25%

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Maker’s Mark 
PRIVATE SELECTION 
Lowson Buyer & Kuririn 
Best on the Rocks!!
750ml 110.5proof(55.25%)
Staves Profile P2:0 Cu:1 46:7 Mn:1 Sp:1

香り:ふくよかなアロマ。カラメルソースと赤い果実、微かにカカオ。甘くビターでリッチ。

味わい:リッチでコクのある口当たり。厚みのあるウッディネス。オレンジコンフィやチェリー、紅茶のアクセント。

余韻:香ばしく甘い、軽やかなスパイシーさと共にメローなフレーバーが長く続く。

ふっくらとした甘さと香ばしい味わいの原酒を、大胆なレシピでアレンジ。深いウッディネス、キャラメルの甘さ、赤い果実味を想起させるフレーバーが重なり、メローでリッチな味わいに仕上がりました。ライトでスパイシーな傾向が多くなった近年のバーボンから逆行し、オールドバーボンを彷彿とさせるまろやかな飲み口と濃厚さが特徴。さながらオールドレプリカ。
飲み方のオススメはリリースタイトルに「Best on the Rocks!!」とあるようにオンザロック。溶けた氷での加水と、冷やされたところから口内で温度が上がることで、オーク樽由来の甘さと華やかさ、穀物と果実を思わせる風味が豊かに広がります。 

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7月28日からローソンアプリで予約受付中の、ローソンさんとのコラボリリース。昨年12月にバイヤーの倉光さんとレシピ調整を行い、ついにリリースとなった、個人的には念願かつ待望の1本です。

なぜ念願なのかというと、2017年に萌木の村向けの同リリースに衝撃を受け、いつか自分も関わってみたいと思っていたから。
なぜ待望なのかというと、ぶっちゃけ自分のバーボンの好みに全振りした構成で、このバーボンを持って夏のアウトドアに行くことを心待ちにしていたから。
販売本数は230本。ありがたいことに多くの予約を既にいただいており、28日の告知から昨日時点で残りはあと50本程度とも聞いています。(7/31、無事完売しました。ありがとうございました!)

・メーカーズマーク プライベートセレクション
ローソンバイヤー & くりりん 

Best on the Rocks!! 
750ml 55.25%
販売本数:230本
価格:9350円(税込)

予約期間:2026/7/28(火)10時~8/10(月) 
受取期間:2026/8/25(火)~8/31(月) 

※店頭に並んで販売される形式ではありません。ローソンアプリ(以下リンク先参照)で予約をいただき、指定した店舗で受け取る形式ので販売となります。

※写真にはありませんが外箱と、ボトルに着せられるローソン柄セーターが、おまけでついてきます。


メーカーズマーク…に関する解説は、このブログを見ている層にはもはや不要でしょう。6年以上熟成された原酒、原料の一部に冬小麦を使うことで柔らかくまろやかな味わい、そして赤い蝋封が特徴のバーボンです。
一方で今回リリースされる、プライベートセレクションとはどのようなものか。そして今回のリリースのレシピ検討はどのように行われたのか、本記事を通して紹介していきます。

プライベートセレクション(初期の頃はプライベートセレクト)は、メーカーズマークの7代目当主である、ビル・サミュエルズ・ジュニア氏が生み出したメーカーズマークの新しい形。元々は同氏が新しいメーカーズマークの伝統としてリリースした、メーカーズマーク46の検討過程にヒントを得たもので、樽の中に最大5種からなる10枚のインナーステイブを組み合わせて入れ、そこに熟成したメーカーズマークの原酒を加え、最低90日以上の追加熟成を経てリリースされる、バレルストレングスリリースです。

選定者がプログラムを通じてインナーステイブの組み合わせをどのように考えるかというと、まず1つのインナーステイブのみを使った原酒が5種類用意され、それをブレンドする形で組み合わせを検討していきます。
組み合わせの総数は1001種類。バーボンのリリース選定でありながら、さながらブレンドレシピを検討しているような形式。何度も試行し、納得の組み合わせを目指します。

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(樽の内部と、5種類のインナーステイブ画像。)

インナーステイブはそれぞれ以下の通り。特徴は、テイスティングした際に自分が感じた印象。

P2:American Pure2(アメリカンオーク)
製法:低温でしっくり長時間ロースト
特徴:スパイシーでバニラのアロマ、やや乾いたウッディネス

Cu:French Cuvee(フレンチオーク)
製法:遠赤外線で片面ずつ焼く。
特徴:スパイシーな中にキャラメル系のコクのある甘さ

46:Maker’s 46(フレンチオーク)
製法:遠赤外線で片面ずつ、Cuveeより長時間、高温で焼く。
特徴:濃厚でメロー、やや粘性のある質感。バランスが良い。

Mn:Mendiant(フレンチオーク)
製法:熱風乾燥機で内部までじっくりと低温で焼く。
特徴:クリーミーだが、ビターで個性的な植物感を伴う。

Sp:French Spice(フレンチオーク)
製法:熱風乾燥機で高温から低温へ変化させて焼く。
特徴:ほろ苦く、赤系の果実を思わせる甘酸っぱさに、スパイシーな要素。

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今回、バイヤーの倉光さんと話して決めたテーマは「ロックで美味しいバーボン」。まろやかで、それでいて濃厚で加水による伸びがあり、一方で冷やすことで減衰する甘み、感じやすくなる苦味を想定したレシピとしておく。
個人的には、この味わいのイメージが、12年熟成程度のバーボンのオールドボトルのBIB仕様だったんです。

まずは1種2枚ずつ、インナーステイブを使った5種10枚の組み合わせを試してそれぞれの木材の働きを確認・・・。
この時点で、ハイボールに使うなら向いているP2が、我々のイメージしたロック向きの味わいではなく、余計なウッディさ、スパイシーさを加える懸念があることがわかります。
一方で、46は深くコクのある甘みを付与しており、即46増しの試作を実施。この木材を軸に、甘さだけでない、酸味、苦味、スパイシーさのちょうどいい塩梅となる組み合わせを探っていくことになります。

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(試作の際は、それぞれの木材を加工して作られたコインでレシピを指定する。)

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(試作したレシピはストレートでの味わいだけでなく、ロックも試す。試作に試作を重ねてグラスの数が…)

そんなわけで、P2は0。46を過半数以上使うレシピに試作2回目で辿りつき、最終的に決定するレシピは試作4回目のもの。明らかにこれまでの組み合わせとは違う、濃厚でありバランスがよく、そしてメローなだけでなはい、甘酸っぱさ、適度な渋み、苦味がアクセントになって引き締める。ロックにしてもしっかりと伸びるし、これは良いと2人で顔を合わせます。

ただ、ここから微調整でさらに良い組み合わせはないものかと、P2を1枚復活させたり、Spを2枚にしたり・・・倉光さんとくりりんのこだわりスイッチが入ってしまった。
気がつけば試作は10を超え、もうこれ以上はないだろうというくらい試すに試して、準備された46原酒を1本使い切り(笑)、やっぱり4番目のレシピがいいねと。
こうしてローソンバイヤー&くりりんコラボリリース、Best on the Rocks!!が誕生しました。

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(今回のリリース作成にあたり、解説とブレンド作業、そしてアドバイス等をいただいたメーカーズマーク ジャパンアンバサダーの尾島 勢地氏)

作成されたレシピはその後サントリーさんからメーカーズマーク蒸溜所に送られ、指定の組み合わせで作られたインナーステイブ入りの樽に原酒を充填。石灰岩を切り出して作られた、特別な熟成庫で追熟され、リリースの時を待つことになります。

ちなみに、熟成の際は温度、季節によって樽の出方に変化があるものですが、この熟成庫は年間を通じて温度がほぼ一定で、夏、冬の気候の違いはあまり影響がないそうです。

また、剪定の際にブレンドした原酒の味わいと、実際のリリースの味わいは、ちゃんと近しいものになっているのかというと、これもかなり再現されていると言えるものでした。強いて言えば、ブレンド直後の方が各フレーバーが強く主張しており、熟成後にリリースされたものの方がまろやかで各フレーバーに落ち着きが見られるように感じました。スコッチのブレンドでも見られる変化ですが、今回のリリースに関して個人的にはプラスの変化だったと感じています。


さて、今回リリースに関わらせて貰い、このメーカーズマーク・プライベートセレクションプログラムを通じて感じたことは、まずプログラムそのものの完成度と自由度の高さです。洗練されているのもそうですが、グレーンで新樽熟成、同じ傾向になりがちなバーボンにあって、自分だけのさまざまな味わいを自分たちで作り出すことができることと、その自由度を支えるのがベースにある味わいの基盤の強さ、骨太さ。スコッチではフィニッシュの樽材が合わずチグハグな味わいになってしまう…なんてことがなく、しっかりとまとまる。まさに完成度と自由度の高さがあるわけです。

そしてバーボンの可能性と面白さもまた再認識したリリースでもありました。最近、ヘブンヒル15年、エライジャクレイグ9年と立て続けにバーボンリリースに関わらせて頂きましたが、バーボンのフィニッシュや複数蒸留所原酒のブレンド、現地にはまだまだ面白く、魅力的なリリースが眠っています。今回のリリースで様々な組み合わせを試させて貰ったことで、その点も再認識させていただきました。
素晴らしい機会を頂きましたローソン様、サントリー様に改めて感謝を。そして本リリースを手に取って頂けた皆様にも、美味しさだけではない+αが伝わりましたら幸いです。

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(バーボンはやっぱりアウトドアが合う!!ぜひ焚き火とのマリアージュもお楽しみください!)

【7月28日〜】くりりん✖️ローソン コラボ企画発表 バイヤーズセレクト with くりりん

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コンビニチェーン LAWSONさんとのコラボ企画である「Buyers select with くりりん」が発表されました!!
蒸留所、専門酒販、インポーターと酒類関係のコラボはこれまでもありましたが、まさか日本最大手コンビニチェーンとのコラボは私自身も想定外。
え?マジっすか?良いんですか?3回くらい確認した記憶があります(笑)。

バイヤーズセレクトはローソンの酒類担当である倉光氏が定期的に、国内外の蒸留所とコラボしたリリースを実施したり、同氏こだわりのウイスキーを取り扱ったりする、ローソンアプリ限定の取り組み。最近だとカバランや嘉之助、クロナキルティのリリースもありましたね 。
今回はそのローソンバイヤーズセレクトに、当方がwithくりりんという形でスポットで関わり、限定リリースと、こだわりのウイスキー10選の選定を、一緒に行わせて頂いたものになります。

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限定リリースは、メーカーズマークの限定ボトルプログラムであるプライベートセレクション。個人的には、2017年に萌木の村向けにリリースされた同PBで衝撃を受け、いつかリリースに関わりたいと思っていたもので、約10年越しに念願叶った感慨深さもある一本。
ふっくらとした甘さと香ばしい味わいの原酒を、大胆なレシピでアレンジ。深いウッディネス、キャラメルの甘さ、赤い果実味を想起させるフレーバーが重なり、メローでリッチな味わいに仕上りました。
近年のライト寄りな、あるいはスパイシー路線のバーボンではない、オールドバーボンをイメージして自分の好みに全振りした、ストレート意外にロックでじっくり楽しんで頂きたい1本です。

そしてメーカーズマーク以外のバイヤーズセレクト・ウイスキーのほうは、甘み、苦味、煙、フルーティーさ、華やかさ…おおよそ麦から作られたとは思えない、複雑で多彩なウイスキーの個性、その一つ一つを感じて頂けるような、個人的に思い入れのある銘柄9種、メーカーズマークを含め計10銘柄を選定させていただきました。

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個別のボトルの紹介は明日以降、段階的に実施させていただくとして、今回は予約方法と本件の告知を。※ローソンさんからのリリース告知、アプリでの予約方法などは↑を参照。

現在は予告の段階。
予約期間:2026/7/28(火)10時~8/10(月) 
受取期間:2026/8/25(火)~8/31(月) 


・メーカーズマーク プライベートセレクション
ローソンバイヤー & くりりん

Best on the Rocks!!
750ml 55.25%
価格:9350円(税込)
(ボトルに着せられるローソン柄セーターが、おまけでついてきます)

・バイヤーズセレクト 10選
マルス アウトドアラバーズ、余市10年、スタッグ等…

MARS WHISKY FOR OUTDOOR LOVERS 3,960円
長濱蒸溜所 アマハガン ワールドモルト Edition KOVAL 8,250円
シングルモルト余市10年・宮城峡10年 2本セット 26,400円
竹鶴ピュアモルト 7,700円
竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 27,500円
スタッグ 33,000円
三郎丸Ⅷ STRENGTH 19,800円
三郎丸Ⅶ THE CHARIOT 19,800円
YAMAZAKURA シングルモルト 安積 2026 EDITION 13,200円

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※各ボトルの販促コメント、テイスティングコメントは勿論くりりん印です。

個性、味わいのベクトル、竹鶴については自分の原点という思い入れで選びましたが、結果的に、見事にジャパニーズとバーボンしかない(笑
いや、最初はスコッチもいくつかピックアップしてたんですが、マニアックだったり現地限定だったりで手配が間に合わなかったんですよね。

本リリースは7月28日(火)10時からローソンアプリ上で商品が表示され、先着順予約が開始。予約した商品は8月25日以降に、指定した店舗で受け取りが可能というシステムです。
某構文的ですが、購入希望の方はアプリ上で注文しないといけないって訳です。店頭に商品が並ぶ訳ではないのでご注意ください!

再度言いましょう。
最近ハイボール缶やクラフト系限定リリースなど、尖ったリリースを多数送り出しているローソンさんから、まさかのくりりんコラボ。
なお、例によって、当方は本企画で売り上げの◯%とか手数料とか、所謂報酬は辞退し、受け取っておりません。いつものように趣味の延長で、しかし全力で楽しませていただいた企画となっております。

直近も三郎丸やらアイルオブラッセイやらなんやらでてますが。これを機会にさらに色々企画も出てくるらしいんで、ローソンさんの今後の展開にも期待してください!

ではまた明日!

メーカーズマーク プライベートセレクト For 信濃屋 With Scott 53.8%

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MAKER'S MARK 
PRIVATE SELECT 
BARREL FINISHED OAK SATVES
SELECTION BY SHINANOYA wtih Scott 
750ml 53.8% 

グラス:シュピゲラウテイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1週間程度
評価:★★★★★★(6)(!)

香り:トップノートは柔らかく包まれるような甘いアロマ。甘食、キャラメルコーティングされたオレンジ、スペアミント。合わせて香ばしいチャーオークとスパイシーさのアクセント。若干溶剤っぽさに通じるニュアンスもあるが、バランスは整っていて多層感がある。

味:粘性のあるリッチな口当たり。とろりとシロップのような甘味から、チェリーやオレンジなどを思わせる酸味。そしてじわじわと焦げたオークのほろ苦い香味が、ほのかな酵母のニュアンスとともに鼻腔に抜け、口内を引き締めていく。
余韻はウッディだが柔らかく、オークエキス由来の色の濃い甘味と軽いスパイス、カカオを思わせる苦味を伴って長く残る。

オーク由来のエキスがしっかり溶け込み、バランスの整った味わい深いバーボン。その柔らかい甘さに加え、焦げたようなニュアンスが悪目立ちしない範囲で主張している点が面白い。またスパイシーな要素が多層感に繋がっている。ロックにすると一瞬焦げたような苦味が強くなるが、氷に負けずバランスは崩れない。むしろほど良く延びて長く楽しめる。

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信濃屋のメンバーが、メーカーズマークのプログラムマネージャーであるScott Mooney氏とともにフレーバー構成を行った、オリジナルのメーカーズマーク。
プライベートセレクトは、恐らくメーカーズマーク46に使われるものと同等程度の熟成年数の原酒をベースに、加工、焼き具合などで変化をつけたアメリカンオークとフレンチオークの5種類10枚からなる”インナーステイヴ”を漬け込んで、9週間程度のフィニッシュを経てリリースされるものです。(詳細はこちらを参照。)

そのインナーステイヴの組合せ(レシピ)は1001通りあるそうで、ベースとなる原酒の個体差を合わせれば、文字通り世界でたった一つのオリジナルフレーバーを作り出せるのが特徴。
実際これまでリリースされたものを何種類か飲んだ印象は、必ずすべての完成度がレベルアップするわけではありませんが、バランス良く多層的なものがあれば、リッチでメローなタイプやフルーティーなタイプもある。様々なキャラクターを感じることができました。
価格もそれほど高くありませんし、香味の多様性というバーボンの課題を解消しつつ、効率的にオリジナルリリースを作り出せる革新的なプログラムといえます。

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(プライベートセレクト、インナーステイヴの種類とフレーバーの傾向をまとめた図。この原型となったメーカーズマーク46の開発エピソードは、過去記事に掲載。)

さて今回のボトルですが、純粋に美味しいメーカーズマークです。
メーカーズマークらしさは、冬小麦を原料に使うことで得られる柔らかい口当たりと言われていますが、今回のレシピはその点を潰しておらず、香味とも該当する特徴をしっかり感じます。
また近年のバーボンはえぐみや渋味を強く感じるものもありますが、これは先に書いたメローなフレーバーが主体で嫌みが少ない。選定者が何を基準にしたかが伝わってくるようです。

そしてそこから効いてくるのがインナーステイヴMo(Roasted French Mocha)と、SP(Toasted French Spice)由来の香味成分です。
味で分かりやすいのはMo由来と考えられる奥深い甘味と、焦げたようなほろ苦く香ばしいフレーバー。味わい全体に、奥行きと甘味だけだと締まらない余韻にビターなアクセントを加えています。
また、香りや余韻に多層感を与えているのが、SP由来のフレーバーと考えられるスパイシーさ。Moも仕事をしていますが、ただ濃くなってしまうだけのところを、違うベクトルの色彩を加えたような、特に柑橘系やハーブ等の要素を後押ししているのではないかと感じます。

結果、これら2種だけでインナーステイヴ10枚のうち9枚を使っていますが、飲んでみるとこれ以外ないバランスだと感じます。
そして最後に1枚だけ使われたMaker's 46は「つなぎ」として使っているとのこと。上の図にあるように、この木材がMoとSpの中間の属性をもつものであるのが繋ぎの理由と思われますが・・・これは考えすぎかもしれませんが、元々このプライベートセレクトの原型はメーカーズマーク46にあることから、作り手へのリスペクトも込められているのかなとも。いずれにせよ、良い仕事しているバーボンです。
信濃屋からのプライベートセレクトリリースは2作目ですが、個人的には今回のほうが好みでした。

ちなみに、今回のレシピを作った信濃屋メンバーのなかにはバイヤー兼WEB担当の(あ)こと秋本さんがおり、若手ながら主要メンバーの一人として本ボトルを担当されていたようです。
秋本さんとはTWDの活動や個人的な持ち寄り会などで繋がりが深く、好みはそれなりに把握していたこともあり・・・
今回のバーボンを飲んで「なるほどねー」と思う部分が多く、その点を含めてあれこれ考えるのも楽しめた1本でした。
(評価は★6ー7にするか悩みましたが、自分が楽しめた要因は上記事前情報にもあるでしょうから、一つおとして★6としています。)

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以下、信濃屋繋がりで雑談。
主催、企画運営は今回のボトルにも関わっている信濃屋の若手チームメンバー。同店による出展はもちろん最近イベントで増えてきた有志による持ち寄りブースや、プロ等によるセミナーもあり、かつ入場券が都内イベントにしては安価に押さえられているのも若手向けという感じで・・・いやぁこういう取り組みって新しいし、良いですね。

自分の頃は20代というだけで貴重がられた時代でしたが、今はどんどん若手世代の愛好家が増えてきていますから、いよいよメーカー主催で開催されるようになったのか。。。というのは些か感慨深くもあります。
昭和な自分には参加権利がありませんが、企画の趣旨には大賛成。盛会を祈念して、ここで紹介させていただきます。

Liquor Lovers 2019 →詳細はこちら
https://liqurlovers.peatix.com/

メーカーズマーク プライベートセレクト 55.45% ビル・サミュエルJrセレクト

カテゴリ:
MAKER'S MARK
PRIVATE SELECT
Exclusive oak stave selection by BILL SAMUELS Jr
750ml 55.45%

グラス:テイスティンググラス
場所:BAR Kitchen
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:メローでキャラメルソースやカカオチョコレートを思わせる濃厚なアロマ。焦げ感と軽いえぐみを伴うスパイス、微かにチェリーやオレンジピールチョコのアクセント。

味:力強く濃厚、香り同様にキャラメルソース、バニラ、ローストアーモンド。やや粘性が感じられ、ねっとりとしたチャーオークフレーバーが舌に絡まり、スパイシーでじわじわとドライ、焦げたような軽い苦味を伴うフィニッシュへと繋がっていく。

柔らかい飲み口をベースに、どっしりと濃厚なウッディネスが覆い被さるように香味とも感じられる。力技とも取れるような濃い味な構成だが、えぐみなどはそこまで強くないので少量加水するとマイルドな飲み口が引き立つ。機会があればロックも試したい。


昨年ごろから日本市場でもリリースが見られる、メーカーズマークの限定品、プライベートセレクト。今回のボトルは蒸留所で販売されていた1本で、レシピ選定は7代目マスターディスティラーにして、このプライベートセレクト産みの親の一人と言える、ビル・サミュエル・ジュニア氏です。

1975年に同氏が責任者を引き継ぐ際、先代に当たる父親からはただ一言、メーカーズマークのウイスキーを台無しにしないでくれと言われていたそうです。
そのため、過去のスタイルを守ったリリースを続けていたそうですが、引退を意識する年齢になって見た夢(自分が死んだ時、墓に書かれるエピソードは「メーカーズマークの味わいを変えなかった男」となっていたらしい)がきっかけで、自分のメーカーズマークの形を残すべきだと決意。
6年程度熟成した原酒を、樽の中に10枚の樽材"インナーステイブ"と共に入れて数ヶ月後熟することで、新しい風味や奥行きを与える製法を確立するに至ります。

こうして2010年にリリースされたのが、遠赤外線で焼いたフレンチオークをインナーステイブに用いた、メーカーズマーク46です。
ビル・サミュエルJr氏はその翌年、2011年に現役を退きますが、8代目のマスターディスティラーがこのアイディア、あるいは開発過程で得られた知見を基に、材質やその焼き具合、形状等を自由に組み合わせて香味を作る、プライベートセレクトをリリース。
単一的な味わいをになりがちなバーボンウイスキーにあって、カスク毎のオリジナリティを容易に生み出せるというメリットをもたらし、日本でも多くの酒販店等が独自の組み合わせとなるプライベートセレクトをリリースしています。


(メーカーズマークのインナーステイブ。フィニッシュ用の樽の中に、串刺しした木片を設置する。写真はメーカーズマークの公式twitterより引用。)

さて、今回のボトルに使われたインナーステイブは、メーカーズマーク46用のフレンチオークのみ。つまりメーカーズマーク46と同じというか、カスクストレングスバージョンと言えるものですが、これは前述のエピソードの通り、産みの親であるビル・サミュエルJr氏だからこそ作るに相応しい組み合わせと言えます。

インナーステイブを用いたことで得られるフレーバーは、メローでトースティなウッディさと、スパイシーなニュアンス。特ににメーカーズマーク46仕様のものは下記の通りスパイシーな香味を強くする傾向があるようで、後熟による樽材のエキスが溶け込み、濃厚な味わいに仕上がっていると感じます。


現在まで続く、スタンダード品のメーカーズマークブランドを確立したのは、6代目のマスターディスティラー、ビル・サミュエルSr氏でした。
そのキャラクターが、柔らかくメローな味わいであったことから考えると、7代目が作り出した味わいは、伝統的な柔らかさがありつつもスパイシーで、文字通り新しいメーカーズマークの形。

それが、8代目のマスターディスティラーの手によって誕生したプレイベートセレクトで、一族3代に渡る取り組みがまとめて形になった。
なるほどなかなかどうしてロマンなエピソードが詰まった、蒸留所限定品に相応しい1本だと思います。

メーカーズマーク カスクストレングス 56.1% 2016年ロット

カテゴリ:

MAKER'S MARK
CASK STRENGTH
2016's
750ml 56.1%

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(Y’s Land IAN)
時期:開封後1週間程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:コクのある甘い香り。バニラ、カラメルソースにほうじ茶を思わせる樽材由来の甘みとタンニン、焦がした木材、乾いた植物のアクセント。

味:スパイシーな口当たりから、メープルシロップ、ブルーベリージャム、を思わせるメローで濃厚な甘み。ボディはやや軽めだが、バランスは悪くない。フィニッシュはウッディーでほのかに乾いた植物のえぐみ、このスパイシーさが最後まで続く。 


メーカーズマークから一般市場向けにリリースされているハイプルーフシリーズが、このカスクストレングスです。
シングルカスクではなく、複数樽バッティングによるスモールバッチリリースのようですが、加水調整しないため本数や仕様はバッチによって異なっており、特に度数は54%から58%の間で、ロット毎によって差があります。

バーボンでは62.5%をエントリープルーフ(樽詰め度数)の上限として定めていますが、メーカーズマークでは熟成後に加水する事なくまろやかな味わいに仕上げるため、バーボン法での上限値ではなく55%に設定しているようです。
ただ熟成の過程で度数が上がることも多く、今回のボトルは1.1%も上がっていますし、他にも似たようなボトルは少なくありません。
スコットランドでは熟成の最中、度数は基本的に下がっていくものがほとんどである中で、この違いは面白いです。

このメーカーズマーク・カスクストレングスは最近気になっていたバーボンの一つ。最近といっても国内に並行品が入ってくるようになったのは1年ほど前でしたし、何よりアメリカでのリリースは2014年ごろだったはずなので、若干今更感はありますが、バーボンはハイプルーフ派の自分としては、色の濃いメーカーズマークは気になる存在でした。 

元々メーカーズマークは比較的ライトな酒質で、最近のリリースは特に樽感含めてライトですが、このカスクストレングスは樽の強い味わいに甘みと苦みのバランスが良く、余韻にかけて広がるスパイシーな刺激が心地よい王道系の味わい。普段の酒質からもっと腰砕けになるかと思ったら、中々飲みごたえのある1本に仕上がっています。
並行品は現在1万円前後くらいで市場に出回っているものの、今後は6000円から7000円くらいのロットが入ってきているという話でもあります。
濃厚民族のバーボンラヴァーには嬉しい知らせですね。

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