ジョニーウォーカーブルーラベル カスクエディション 55.8%
JOHNNIE WALKER
BLUE LABEL
THE CASKS EDITION
SPECIAL RELEASE
For TRAVEL RETAIL
1000ml 55.8%
グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:不明
場所:ブラインドサンプル@Wennyさん
暫定評価:★★★★★★(6)
【ブラインドテイスティング回答】
地域:ハイランド
銘柄:グレンギリー
年数:18年程度
流通時期:2010年代
樽:バーボンバレル
度数:57%
仕様:カスクストレングス
香り:強いアタックで、ひりつくようなアルコール感、メンソールとハーブのアクセント、ドライアプリコットや梅干しの酸味と淡いピーティーさ、ピートはじわじわと存在感を増してくる。
味:粘性があり、口当たりから高い度数のパワフルなアタック。香り同様の梅や杏子ジャムの酸味のあるモルティーさ、アーモンド、ほのかに出汁っぽさ。
余韻はひりつくような刺激と淡いピートフレーバー、適度な荒さを残しつつ長く続く。
どこかで飲んだことがある印象を持ったが、最後まで思い出せなかった。ピーティーだが内陸系の要素のほうが主体で、ハイトーンでアタックの強い酒質を作る蒸留所となるとグレンギリーが筆頭だが。。。例えばオフィシャルのスモールバッチだろうか。
ブログ読者のWennyさんから頂いたブラインドサンプル。
ハイプルーフなウイスキーだと認識した直後、ブレンデッドという選択肢が頭から抜け落ちていて、スコッチのシングルモルトで何かという予想に。
またハイエンド故、モルティーな個性が強い点も後押しし、グレーン由来の要素を捉えられず。。。結果、内陸要素とピーティーさから、違和感を感じつつも1990年代前半のグレンギリー予想となりました。
正解を聞いてなるほどと。なんか飲んだことあると感じたのは、加水版のジョニーウォーカーブルーラベルにもある、酸味を伴う味わいから。樽は複数使われているでしょうけれど、何度か使われたアメリカンホワイトオークでしょう。
少量加水するとハイプルーフ故にあった、アタックの強さが落ち着きまとまりが良くなるだけでなく、島系要素を始め、モルティーな香味が開いて通常品に比べて味わい深い。パンチの強いストレートも悪くないですが、少量加水がオススメですね。
(ジョニーウォーカー・ブルーラベルの通常品。モルティーでアプリコットなどのドライフルーツを思わせる酸味が感じられ、余韻のピーティーさと合わせてカスクエディションとの共通事項だった。)
このジョニーウォーカー・ブルーラベル・カスクエディションは、ジョニ青のハイプルーフ版として2012年からリリースされている免税店向けの商品です。
構成原酒は40%加水のブルーラベルと基本的には同じようですが、日本に並行輸入された販売品には、ロイヤルロッホナガーをキーモルトとしている旨の販促コメントも見られます。
ロッホナガーはシングルカスク及びハイプルーフでリリースされることが少ないですが、以前ソサイエティからリリースされたものやUDレモアルトシリーズなどを飲むに、結構ハイトーンでヒリつくような刺激を伴う印象。今回のボトルで感じられたキャラクターもまた、ロッホナガー及びディアジオ系列の内陸原酒とすれば、得心がいく構成です。
あとは上記をベースにタリスカーやカリラってところでしょうか。このバランスと馴染みのいい作り。。。何より、加水版の個性を違和感なくそのままカスクストレングスとするのは、流石業界最大手の仕事だと思います。
なお、前回書いたブラインドサンプル記事では、先入観からキャラクターを掴み損ねていましたが、今回は選択肢を除外して考えてしまっていました。
言わばダメをもらったという出題。改めてブラインドの難しさと、フラットに考える重要性を認識した次第です。
あー悔しい!!