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ブナハーブン 21年 1990-2012 エイコーン 53.1%

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BUNNAHABHAIN
ACORN’S Natural Malt Selection
Aged 21 Years
Distilled 1990
Bottled 2012
(Cask type Sherry)
700ml 53.1%

グラス:創吉テイスティング
量:30ml
場所:BAR飲み(Ambrosia)
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:こなれた感じのリッチなシェリー感。ブラウンシュガー、微かな硫黄、徐々に黒蜜の甘い香りに変化。樽由来の軽いえぐみとビターなウッディネスも感じられる。

味:甘くリッチなシェリー風味。プルーン、カラメルソース、カカオチョコ、微かな硫黄。
中間はリッチな甘みからビターなフレーバーへ、余韻は甘くドライ、ほろ苦くウッディーで長く続き、チョコレートを思わせる戻りもある。


エイコーンがリリースしたブナハーブンのシェリーカスク仕様と思しきシングルカスク。
1980年代、1990年代のブナハーブンはシェリーのリリースが多いものの、所謂近年シェリー系というか、えぐかったり、硫黄が強かったり、好みを分けるボトルが多い印象があります。

今回のボトルもまた若干の硫黄感はあるのですが、全体的にはこなれていて嫌味が少なく、リッチな甘みとビターなウッディネスを楽しめるボトルに仕上がっていました。おそらく口開けはもっとえぐみが強かったのでしょうけれど、開封後の変化が良い方向に作用しているようです。
先日飲んだTWAのブナハーブン1991もシェリーそのものの質は良かったので、やはり1990年頃のブナハーブンは樽のめぐりが良かったのでしょうか。1990年前後の樽がどの程度残っているかわかりませんが、こういうシェリー系のリリースだったらアリだなと思います。

 
飲んでる最中にサービスで出てきた、チョコのショットグラスで飲むウイスキー。
選んでいただければ入れますよ、と中身は選択制で、「マスターのおすすめは?」と聞けば、シーバスミズナラというので「じゃ、それで」と。
実はシーバスミズナラはのっぺりとした味わいがあまり好みではないのですが、チョコレートの香りが良いアクセントになって、中々楽しんで飲む(食べる)ことが出来ました。
ただ、チョコレートは持つたびに溶けていくので、ゆっくり持っていると滑り落ちてしまう。サッと飲んで残り少なくなったらまとめて口の中へ。
シェリー系のウイスキーやバーボンなんかと、相性がよさそうな飲み方ですね。

ブナハーブン 25年 ジェラール “サガ25周年記念ボトリング“

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BUNNAHABHAIN 
The 25th Anniversary of SAGA 
"Gelard" 
Aged 25 years 
Distilled 1990 
Bottled 2015 
Cask type Hogshead 
700ml 48.3% 
暫定評価:★★★★★★(6)

 香り:華やかで軽やかな香り立ち。ドライでオーキーなアロマは青リンゴ、ドライパイナップル、微かなハーブを思わせるスッとした爽やかさ。加水すると乾いた麦芽風味とナッティなニュアンスもある。

味:口当たりはややドライでエッジの立ったオーク香とフルーティーさ。ボディはミディアム程度で、そこまで厚みは感じられない。ドライアップル、レモンピールの砂糖漬け、微かにシナモンと、奥には麦芽の白い部分の底支え。
余韻はドライで華やかなオーキーさと微かなスモーキーさが感じられる。
加水すると摩り下ろしリンゴ、ワクシーな風味が開くが、水に負ける印象もある。


SaGaシリーズを知る飲み手なら誰もが驚いた、まさかのスクエニと信濃屋のコラボボトル。
3種類リリースされた中で、特にSaGaシリーズの25周年を記念した色が強かったのが、このブナハーブン25年でした。
本ボトルはサガ2に登場するキャラクター、ジェラールをイメージしたボトリング。
サガシリーズの創世記、中期、未来というコラボボトルの中で創世記に当たる位置づけであり、そこにブナハーブンというのはよほど良い樽だったのか、それともジェラールのキャラクター設定から個性を誇る他のアイラモルトではなく、穏やかで尖った個性のないブナハーブンが選ばれたのか。いずれにしても3種類の中では一番楽しみだったボトルです。 (ついにねんがんのry)
ゲームに関する思い入れは自分あたりの世代だと特に強いものと思いますが、このブログでロマサガについて熱く語っても仕方ありませんので、その辺のネタに触れるのは最低限に留めてボトルの紹介を主眼におきたいと思います。

ブナハーブンは平均してボディが厚い酒質ではなく、このオーキーなフレーバーはいかにもボトラーズからのリリースらしいタイプです。ブラインドでは絞り込みが難しいと思いますが、蒸留所を言われると納得する感じ。
これ以上熟成させたら更にドライで、樽材しゃぶってるような味になってしまうところ、その際どいところでのボトリングであり、ボディが許容できるギリギリの樽感が詰まっている。酒質そのものの味としては、麦芽風味と微かなスモーキーさ、素直な味わいで、バランスよくまとまっています。
口開けでしたので今後さらにドライな方向に振れるか、樽感がこなれてフルーティーなタイプになるか、後者の良い変化を期待したいところ。

後々他の2本についても紹介していきますが、所詮記念ウイスキーって言ってもたいしたことないんでしょ。色物でしょ。と言う勝手な先入観を吹き飛ばしてくれる、良い出来のモルトでした。

ブナハーブン 25年 46.3% オフィシャルボトル

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BUNNAHABHAIN 
Aged 25 years 
46.3% 700ml 
暫定評価:★★★★★(5) 

香り:サルファリーでナッティーな香り立ち。プルーン、醤油、発酵したワインを思わせる酸味を伴うオロロソ香。濃厚だが平坦で盛り上がる印象は少ない。

味:粘性を感じる重みのある口当たり、黒砂糖、プルーン、湿った木、徐々にスパイス。果実感は控えめ。
余韻はべったりとした甘さとウッデゥネス。擬似シェリーを思わせる生木っぽさを伴う長い余韻。

一応現行オフィシャルラインナップの中ではブナハーブンの最高峰 とされているもの。
シェリーの要素がしっかり出たシングルモルトで、25年で46% というスペックらしく濃厚な味わいでもあります。
ただこのシェリー樽の風味が所謂疑似シェリー系のえぐみやゴム感の強いもので、濃厚ですが何とも飲み進みません。
ブナハーブンのボトラーズリリースを振り返ると、1980年代蒸留のシェリー感ってこういうえぐい感じなんですよね。それがオフィシャルにもモロに出ている印象です。

このボトルはGSさんの所有物。いつもありがとうございます。
最初に飲んだのは昨年の5月。ブラインドテイスティングで出されて・・・確かその時はグレンドロナック現行品の15年だと回答した記憶があります。
いつか書こうと思っていてタイミングを逸していたのですが、昨年末、仲間との飲み会の席で半年ぶりに遭遇。久々に飲んでみると、気温差か開封後にこなれたのか、甘さが落ち着いてしまいよりえぐみが強調されていました。

昨日、TWAのブナハーブン1991を掲載したので、併せて現行品として更新を並べてみました。自分のブナハーブンのシェリーカスクに対する印象は、
この25年のタイプ。 オフィシャルがTWA1991の系統になってくれたら、 間違いなく評価するんですけど。

ブナハーブン 23年 1991年蒸留 2015年ボトリング TWA & ネクター

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BUNNAHABHAIN 
THE WHISKY AGENCY & THE NECTAR 
Aged 23 years 
Distilled 1991 
Bottled 2015 
Matured in a Refill Sherry hogshead 
700ml 45.8% 

【ブラインドテイスティング(TWD方式)】
地域:ハイランド(グレンドロナック)
熟成年数:25年
度数:43%
樽:シェリーバット
評価:★★★★★★(6)(!)

香り:カラメル、ブラウンシュガー、 ほのかにベリー果実味のある充実したシェリー感。サトウキビやアロエのような植物感のある甘さ。微かに硫黄を感じるが時間経過で軽減される。

味:甘くスムーズな口当たり、シェリー感はレーズン、イチジク、 リンゴなどのドライフルーツと麦芽風味。中間からサルファリー、タンニンも感じられるがそれほどキツいものではない。 フィニッシュはほのかにスパイシーで焦がしたカラメルのほろ苦い 甘味、タンニンが舌に染み込むドライで長い余韻。

【フレーバー評価(5段階)※】
バランス:3
ボディ:3
香り:4
樽感:5
甘さ:5
複雑さ:3
熟成感:4
華やかさ:3
酸味:2
苦み:3
刺激:2
ピート:1

※テイスティングにおいて、 香味に関連するそれぞれの要素がどれだけ感じられたかを数値化し たもの。3で平均的、数値が高くなれば強く、濃く、 厚く感じられる。なおこの5段階評価は最終的な評価(★評価) には直結しない。


TWDにて、Yさんからの出題。
これは中々面白いボトルで、 解散時にYさんから強奪いたしました(笑)。
ブナハーブンは何気にシェリー系のリリースが多い蒸留所、 かつてオフィシャルからリリースされた1968等は抜群に旨いの ですが、1980年代、1990年代のシェリーカスクは、 えぐみが強いというかゴムっぽいというか・・・ 正直如何ともしがたいところ。
現在販売されているもので、 濃いシェリー系だとオフィシャル25年は閉口モノですし、 ボトラーでも突き抜けたレベルのものはなく。 やっぱりバーボン系のほうが良いんかねーという認識が固まっていました。

ところが、 このボトルは古典的なシェリーを思わせる柔らかい甘さ、 ドライフルーツの風味も感じられる、甘味、樽感の濃さ、 ともに近年モノとしては文句ないレベルです。
ただ少々硫黄感があり、ここが自分にとっては残念で、これさえなければ・・・と。しかし時間経過で軽減されるようで、昨日の夜確認のため飲んだところ、最初に飲んだ時よりずっと良くなっていました。
他のボトルで例えるなら、アランのエンジェルズリザーブや20周年記念ボトルが大丈夫ならこのボトルもまた口開けから濃厚で良いシェリー系のボトルとして楽しめると思います。

そう言えば1990年前後蒸留のシェリーホグスヘッド原酒は、他蒸留所含め味の良いモルトが増えているように感じます。
樽を組み替える際に鏡板等で何か工夫をしているのでしょうか。それとも1960年代蒸留で1990~2000年頃にかけて増えたボトラーリリースのどっかんシェリー、その樽のお古が出回り始めたのか。何れにせよこういうリリースが進化して欲しいです。


TWDの活動で使っているテイスティングシートが多少形になってきたので、今回は写真ではなく文字で起こしてみました。一般的なウイスキーのテイスティングノートは、点数と香り、味、の3項目(あるいは味がフィニッシュと分かれて4項目)ですが、結局ボディがどれくらい厚いのか、樽の強さなどは文字ではわかりにくい部分も多く。
記載は長くなってしまいますが、こういうまとめ方はどうかなと試験的に使ってみました。
テイスティングコメントは極力フレーバーの抽出のみにして、各要素の強さは5段階評価にしたという感じです。
これも何回か使ってみて、伝わりやすいテイスティングフォームの工夫をしていきたいですね。

信濃屋とスクエニがサガシリーズのコラボウイスキーを発表! 来年1月発売予定

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最近様々なコラボラベルのウイスキーが発表されていますが、 昨日スクウェア・ エニックスからサガシリーズ25周年記念の一環としてコラボウイスキーが発表され、早くもファンの話題になっています。

サガシリーズ×信濃屋食品 コラボレーションウィスキー発売決定!(12/15 ファミ通)
http://aplista.iza.ne.jp/f-iphone/258643

SaGa25周年記念ボトリング
・ジェラール 
蒸留所: ブナハーブン
蒸留年: 1990年
熟成年数: 25年
ボトリング本数: 192本
度数: 48.3%
価格: 22500円(+消費税)
レビュー記事はこちら。

・イスカンダール
蒸留所: クライヌリッシュ
蒸留年: 1996年
熟成年数: 17年
ボトリング本数: 318本
度数: 51.3%
価格: 17500円(+消費税)
レビュー記事はこちら。

・ファイヤーブリンガー
蒸留所: カリラ
蒸留年: 2006年
熟成年数: 9年
ボトリング本数: 165本
度数: 50.4%
価格:15500円(+消費税)
レビュー記事はこちら

3銘柄とも2016年1月15日に発売予定。
予約は2015年12月23日から信濃屋実店舗各店で開始。(ネット予約は1月8日から。)
ラベルデザインはイラストレーターの小林智美氏。サガの歴史を感じる創世記、中期、そして未来をイメージしたデザインとなっています。
なお、度数やボトリング本数等は信濃屋経由で直接確認しました。


今回のコラボ、ウイスキーの選定は信濃屋が関わっており、原酒の出元はBBRかラトレーあたりでしょうか。
原酒が苦しいと言われる中で、カリラはちょっとアレですが、ブナとクライヌリッシュの90年代が最近の相場からあまりかけ離れていない価格で出てくるのは努力を感じます。
樽については情報が入りませんでしたが、
シングルカスクで全て払い出してボトリングしたとすれば、写真の色などの諸情報からおそらくジュラールはリフィルホグスヘッド、イスカンダールはリフィルシェリーホグスヘッドかリフィルバット、ファイヤブリンガーはバーボンバレルでしょうか。
クライヌリッシュだけボトリング時期が若干合わないんですね。ひょっとして樽の出元かボトリング先が違うのか。サガ25周年プロジェクトは去年から動いてたみたいですし。

飲んでないのでこれ以上推定できませんが、スペックだけ見ればほぼ「ジャケ買い」ボトルなのかなと。
特に現在30~40代の方々にはファンも多いと思いますので、予約時点から競争は必死。既に信濃屋さんには大量の問い合わせが寄せられているそうです。
15日に開催された発表イベントの後は試飲もあろ、感想が掲載されたニュース記事があったので引用させていただきます。

 発表会の後各ウイスキーの試飲が行なわれた。若い順にFire Bringer、Iskandar、Gelardで試飲したが、Fire Bringerはいわゆるスモーキーフレーバーで、かなりハーバルでスパイシー。人によってはクレオソート臭が正露丸をイメージさせるかもしれない。反面若いウイスキー独特の辛みは少なく飲みやすい。

 Iskandarは一転して、濃厚で甘い香りが特徴。北梶氏によれば華やかさからフルーティなものを選んだとのことだが、ココナッツをイメージさせる濃厚さが香り高い。GelardはIskandarをさらに洗練させたイメージ。フルーティながらさすがの25年熟成でバランスが良く3つの中でもっとも飲みやすい。


引用:サガシリーズ25周年企画の総決算、新企画を続々発表スマホ、PS Vita「ロマンシング サガ2」を発表! コラボウィスキーも登場
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151216-00000041-impress-game


元々ゲームや漫画との異文化コラボは、日本酒が皮切りだったように記憶しています。ウイスキーに関してはこれまでは芸術作品とのコラボが多かったのですが、某一子相伝の人やだがそれがいい人のラベル、愛知方面の戦国ラベルなど、ラベルの異文化交流が増えてきたように感じます。

もちろんラベルは味の評価基準にはなりませんが、所有する前提で考えればセンスや思い入れのあるラベルは重要な要素です。
このサガシリーズコラボボトルは日比谷BARなどに置かれることも決まっており、バックバーにどのような華を添えるのかも楽しみですね。

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