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SPRINGBANK
FOUNDER'S RESERVE
"RED FOUNDER'S"
700ml 46%

グラス:木村硝子テイスティンググラス 
量:1ショットらしいです(笑)
時期:不明
場所:自宅&個人宅
評価:★★★★★★(6)

香り:香ばしい麦芽香に加え、金属を思わせるシャープなアタック。ドライオレンジピール、土っぽさ、ブラウンシュガーや硫黄も微かに感じるがバランス良くプラスの要素に繋がっている。

味:緩い口当たりから、香ばしさのある麦芽の甘み、微かに干し草、蜂蜜レモン、少し蝋っぽいニュアンスを伴うコクのある旨味。じわじわと塩気も感じられる。
余韻はほろ苦く、塩気を思わせる辛味に通じる刺激とコクが柔らかく収束する。軽やかな香ばしさも漂う。

独特なニュアンス漂う麦芽風味、コク、そして塩気・・・バンクのキャラクターとして王道的な要素を備えている1本。
熟成感は15年程度で、樽はバーボン樽以外にシェリー樽も若干使われているような特徴が感じられる。
元々緩さはあったが、ボトリング後10年を経て飲み口はだいぶ柔らかい。加水はらしさが薄まるのでストレートで。


1960年代のスプリングバンクのキャラクターを再現したとされる、ロッホデール社のファウンダーズリザーブ。10年以上ウイスキーを飲まれている方々からは、懐かしいと感じるボトルだと思います。
オフィシャルではなくボトラーズ区分ですが、作り手がスプリングバンク創業者の子孫であり、半オフィシャルと言えるボトルでもあります。

以下の写真にあるように、赤、青、黒、金と2000年代前半から1種類ずつ、計4種類がリリースされ、確か赤、青とリリースされた後、黒が発売されるまでは少し時間が空いていました。
2009年にゴールドラベルがリリースされてからは、同シリーズに動きはありません。
(ファウンダーズリザーブ全種。友人であるマッスルK氏宅にて。飲みたいって言ったよな、と注がれた1ショットは。。。)

今では見かけなくなったシリーズですが、自分がウイスキーを本格的に飲み始めた頃はどれも普通に飲むことが出来ましたし、探せば買えました。
そしてこれらの評判はというと、特筆した何かという事でもなく、芳しくない声もあったと記憶しています。

今改めてこれらを飲んでみると決して悪い出来というわけではなく、それは1960年代のスプリングバンクを再現したという自ら上げたハードルの高さも少なからず影響していたと感じられます。
実際、同時期のバンクというと、ローカルバーレイやウエストハイランドなどの伝説的ないくつかのリリースがあり、過去が偉大であるがゆえ、どうしても復刻品にもその片鱗を期待してしまう消費者心理があります。

冷静に考えると、全てのスプリングバンクが伝説的だったわけではなく、70年代〜80年代にかけてのリリースにはロット差もかなりありました。
同じ蒸留所ですから、当たり前と言えば当たり前ですが、一般的なそれらに共通するところは確かにあると感じます。
というか、普通においしいボトルです。
最近オフィシャルが美味しいと言われるバンクですが、合わせてこの辺りのボトルに注目してみても面白いかもしれません。


【以下、雑談】
1週間ほど間があいてしまいました。読者の皆さま、ご無沙汰しております。
この4月頃から大きな仕事を任されていて、ここが勝負の1週間だったこともあり私生活もほぼ仕事に向けていました。
ブログページを開いたのも本当に久しぶりです。
そんな1週間になることがわかっていながら、休日に記事ストックを作ってなかったのも問題ではあるんですけどね
(笑)。

まあその甲斐あってか、なんとか最初の山を越えることは出来ました。自分一人の力ではなく、表で、裏で、部署関係なしに多くの協力があったことに涙が出そうになります(実際トイレで泣きましたが)。
今後どうなるかというと、ブログは自分の趣味であり、ライフスタイルの一部のようなモノですので、勿論書き続けていくわけですが、今の仕事が終わったわけではなく、先には2つほど大きな山が控えているので、また今回のように更新が止まるかもしれません。

仕事と趣味、どちらも大事ですが、やはり仕事あっての趣味ですので。まして自分は一家の大黒柱でもあります。
その時は、「ああ、あいつも頑張ってるんだな」なんて思いながら、皆さまの生活の基盤となる"仕事"のやる気につなげて頂けますと幸いです。