ボウモア 15年 2000-2015 スリーリバース ダイナソー 58.7%
BOWMOREThree Rivers "DINOSAUR"
Aged 15 Years
Distilled 2000
Bottled 2015
Cask type Hogshead #67
700ml 58.7%
グラス:グレンケアン
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(エクリプス)
時期:開封後1週間程度
暫定評価:★★★★★(5)
香り:ツンとした乾いたオーク香、グレープフルーツの皮、スパイシーで塩気を感じさせる香り立ち。徐々にキッパー、ダシ、貝殻や和紙を連想する紙っぽさ。灰を連想するボウモアらしいピートのニュアンスも感じられる。
味:やや荒さの残るスパイシーな口当たり、塩気を強く感じる。リフィル系のナチュラルなオーク香、ハイトーンで柑橘系のフレーバーが鼻に抜けていく。
余韻はピーティーでほろ苦く、エッジの立ったフィニッシュ。加水すると香りも味も薄くバランスが悪くなってしまう。
ダイナソーは、1990年代以降に蒸留されたアイラモルトの若い原酒をボトリングしている、スリーリバースのシリーズもの。ダイナソーという名の通り、全てのラベルに1種類ずつ恐竜が書かれているのが特徴です。
今回はラフロイグと2本同時に発売されましたが、一応このボウモアが8th、ラフロイグが9thとなるようです。
ラベルに書かれているのは、肉食恐竜の王者ティラノサウルス。
その筋のファンは垂涎とも言えるラベルですが、モルトファンが注目するのは恐竜以上に裏ラベルでしょう。
スリーリバースがリリースしているボトルには、裏ラベルにマスコットキャラクター(名称不明、一部では"さんぺいくん"と呼ばれていたような)が書かれているのですが、自信作であるボトルはピースサイン、ちょっとやっちゃった系のボトルは謝っているというのが、モルトファンの間では有名な話。
そのピースサインはめったに出ないものの、このたび3年ぶりにピースサインが出たということで、ラベル以上に話題になっていました。(ダイナソーシリーズでは2度目かな?3年ぶり2度目とか甲子園みたいですw)

ただ、確かに以前はピースサイン=自信作だったようですが、今はそうした意味は無いのだそうです。
実際このボウモアも、2000年代らしさは出ていてボウモアらしいボウモアなんですが、自信作として意識して飲むと「あれ?」と感じる人が多そうです。
荒さの残る仕上がりで、香り、味共にフルーティーさよりも塩気やスパイス、テクスチャーの荒さなど、エッジの立った香味がメインに感じられました。ボディがライト傾向に触れてきているためか、少し和紙のようなニュアンスも感じられます。
一方、ボウモアは口開けが荒くても時間経過でフルーティーさが前に出てきて、最後は全開に、なんていうパターンが結構あります。このボトルも現時点では・・・ですが、開封後1年、2年後くらいは荒さがこなれて良い方向にシフトするかもしれません。
今回のボトルは神田のシードルBAR、エクリプス・ファーストさんでテイスティングしました。
このBARはマスターの趣味か、ダイナソーが全種類揃っていて、「ダイナソーください」
といったら、カウンターに壮観な光景が広がりました(笑)
今回のボトルとマスターのお任せで飲み比べをしても楽しいと思います。