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サントリー センチュリー 17年 ブレンデッドウイスキー

カテゴリ:
CENTURY
Suntory Whisky
Aged 17 Years
2001's
43% 750ml

グラス:創吉テイスティング
量:30ml以上(個人所有)
場所:自宅
時期:開封後1か月程度
評価:★★★★★★(6)

香り:やや青みがかった香り立ち。ツンとした木香、ニス、ほのかに感じられるキャラメルの甘さが時間経過で前に出てくる。ナッツや麦芽香、柔らかいスモーキーフレーバー。奥には杏や干し柿を思わせる熟成したモルトの香味もある。
加水すると青みが後ろに入り、薄っすらと蜂蜜の甘い香りとスモーキーな麦芽風味がメインに。

味:勢いのある口当たり。あんず棒やビスケットを思わせる甘酸っぱい麦芽風味、後半はピートも感じられ、焦げたカラメルソース、ほろ苦くスモーキーな余韻につながっている。
加水しても序盤の勢いはあまり変わらないが、ドライでピートの主張が強くなったように感じる。


サントリーが2001年、新たな世紀の到来を記念してリリースしたシリーズのうちの1本。
先日は21年ピュアモルトを記事にしましたが、今回は17年、ブレンデッドウイスキーです。
21年が熟成感のあるミズナラ香とシェリーの素晴らしいバランス、言うならば響ピュアモルトという味わいだったのに対し、17年はまったく毛色の違うブレンデッドで、白州蒸留所メインの構成を思わせる味わいになっています。
響を始めバランス型のブレンドが目立つサントリーの上位グレード製品においては、中々珍しい極端なつくりだと感じました。

白州蒸留所は1973年操業となっていますが、実際は白州西蒸留所が1973年で、現在操業している白州東蒸留所は1981年の創業。原酒の熟成期間と幅を考えると、ウイスキーが製造されたであろう2000年頃にブレンドの核を成す17年~モノの原酒が揃う計算になります。
21世紀を祝う今回のウイスキーの構成にどのような意図が込められたのか、考えてみるのも中々面白いです。

その香味は、極端な構成とは書きましたが、決して単調な味わいではなく、味、香り共に複雑で多彩な要素が感じられます。
パンチョンやホワイトオーク系の爽やかな香味、ハイランドモルトを思わせるモルティーさと柔らかいスモーキーフレーバー。ストレートだと序盤に青みがかった香味が感じられますが、少量加水に加え、ロックやハイボールでも楽しめる、飲み方を選ばないブレンデッドです。 

余談ですが、ボトル形状は"時の海"をイメージしているとのこと。
それはそれでいいんですが、妙に長いボトルネック部分を持つと、メイスというか鈍器にしか見えないんですよね(笑)。

サントリー センチュリー21年 ピュアモルトウイスキー

カテゴリ:
CENTURY
Aged 21 years
Pure Malt Whisky
Suntory
2001's
43% 500ml

グラス:サントリーテイスティング
量:30ml程度
場所:個人宅イベント
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★★★(8)

香り:華やかなオークフレーバー、メープルシロップや焼き芋、微かにドライフルーツを感じる濃厚で多層的な甘みとミズナラ香、高貴で引き込まれる魅力がある。

味:リッチな口当たり。ねっとりとしてウッディなミズナラフレーバーをシェリーの甘みが支えている。干し柿、レーズン、バタークッキー。華やかなオーク香を伴う長い余韻。

サントリーが新しい世紀を記念してリリースした、センチュリーシリーズの1本。
ブレンデッドの15年、17年、ピュアモルトの21年。そしてシングルカスクの40年がリリースされました。
その前には2000年を記念したミレニアムシリーズをリリースしており、この2年間は随分潤沢に原酒を使えたんだなという印象があります。 ウイスキー不況との重なりもあって原酒が余っていたのでしょうか。

今回の21年は500mlで3万円。700ml換算で4万2千円は、当時のウイスキー相場では強気の設定。 なんせ1960年代蒸留のボウモアや各種スコッチモルトが1万円台で買えた時代の4万円ですから、サントリーはどれだけ自信があったんだろうかと。
21年から最長40年の長期熟成原酒をバッティングしたというスペックは食指をそそられますが、その価格を見て失笑を禁じ得ませんでした。

しかしその失笑は、一口飲めば幸福の笑みに変わるのです。
滑らかな口当たり、バッテッドモルトらしい多層的なフレーバー、程よいシェリー感を底支えにして開いてくるミズナラ原酒の独特かつ豊かな香味。
バランスも良く何杯も飲めてしまいそうな印象すらあり、少量加水すればさらに多くのフレーバーを引き出せる。
響シリーズに共通するニュアンスも感じられ、ピュアモルト響と言っても過言ではないという出来栄えです。
お恥ずかしいながら飲んだことが無く、今回初めてテイスティングさせてもらいましたが、その旨さに唸ってしまいました。

今回のボトルはウイスキー仲間のXさんが持ち込まれたもの。
この日はサントリープレステージ25年もテイスティングしましたが、どちらも濃厚ですがプレステージのほうが甘みは濃くシェリー寄り、センチュリー21年はバランス良く華やかでミズナラ寄りの香味という感じです。
そうえいば自宅ストックにセンチュリー17年があるんでした。これも近々開けて飲んでみようと思います。


追記:先週末から風邪を再発したのか、咳がひどくてろくにウイスキーを飲めない日々が続いています。
一昨日は妻がウイルス性胃腸炎でダウンしケアに追われて、ブログも書けませんでした。
そのため相変わらず過去ネタ中心ですが、徐々に回復してきているので、早く治して溜まっているボトルやサンプルを飲んでしまいたいです。
皆様もご自愛ください。

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