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近況報告 GLEN MUSCLE と Liqul掲載記事など

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マッスルPR

今日はウイスキーレビューではなく、雑談。ブログ以外の"ウイスキー関連の活動"で色々ネタが溜まっているので、近況報告します。特にリリースについては、メッセージやコメントで質問を受けることもありますし。

直近では、7月発売予定のGLEN MUSCLE No,7です。
GLEN MUSCLEは、美味しさもさることながら、スペック等でワクワクするような面白さ、ちょっと尖った魅力を持ったウイスキーをテーマに、メーカーリリースを有志で監修するものです。今回も最大限そこを意識しつつ、私個人としてはやりたかったことを詰め込んだブレンドに仕上がっています。

※今回の特徴。
・3年~30年という、構成原酒の特徴を活かす過去最大に幅広い熟成年数の幅。
・日本産原酒は、ピーテッド仕様。アイラ島の蒸留所で使われていたクォーターカスクで熟成。
・スコッチ原酒は10年~30年熟成のものを複数使用。30年はマッスルブランド史上最長熟のモルト原酒。(これらについてはマッスルらしい企画も同時進行中です)。

予定価格は14850円(税込み)。
ボトリング本数は200本。
勿論、ノンカラー、ノンチル、カスクストレングス。
写真やスペックから日本側の蒸留所はお察し頂けるかと思いますが、ここは若くても柔らかく未熟感の少ない原酒に仕上がるので、決して3年を感じさせません。麦芽風味とスモーキーさ、そして熟成した原酒と樽由来のフルーティーさが混ざり合う、好ましい要素を多く感じる構成です。
販売は同蒸留所のオンラインショップにて行われる予定です。ラベル含めて発売日などセットされましたら、再度紹介を書かせてもらいます。

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 GLEN MUSCLE は、昨年11月のNo,6以来で約半年ぶりのリリースとなります。
何も動いていなかったわけではなく、計画は同時並行で進んでおり、今年確定しているものでGLEN MUSCLEが上述のNo,7を皮切りに、10月にも1本。あとリリース時期は確定していませんが、2~3本話が動いています。

先日も最終サンプルが関係者に配布されたところ。また、マッスル以外でくりりん単独で協力しているリリースがあり、こちらについても今年中に何本か紹介記事を書くと思います。
あとはウイスキーリリースではないですが、7月頃に出版される予定の、とあるウイスキー本にも寄稿や構成内容に関して協力させてもらいました。まだ内容は公開できませんが、これも発表・発売が楽しみです。
※これまで同様、いち愛好家の立場で選定等に助言、協力しています。発売にあたり収益や監修料等報酬は受領していません。

コロナ禍にあって蒸留所に伺うことが出来ず、今までのように集合して打ち合わせというのも控えなければならないなど、各種調整にはいつも以上に時間がかかってしまいました。
また、原酒選定やレシピの構築にあたり、カスクサンプルを小分けにして送って下さった蒸留所の皆様の手間を考えると頭が上がりません(上、写真参照。どこのブレンダールーム?って、我が家です。)。
少しでも良いものを提案しようと頑張りましたが、リリースまでの間に原酒も多少変化するので結果は神のみぞ知る…いやホント、ウイスキーって難しい。
無事発売されましたら、手に取って頂けたら嬉しいですね。

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続いては酒育の会のWEBメディア「Liqul」です。
寄稿していた、サントリー・オールドの記事が、先日公開されました。

サントリー・オールド 多様なキャッチコピーに彩られた最古のジャパニーズ:
Re-オフィシャルスタンダードテイスティングVol.11 | LIQUL - リカル -


ジャパニーズウイスキーの基準制定を受け、注目され始めたサントリーのJW低価格帯御三家。3種比較レビューとかすると文字数がとんでもないことになりそうだったので、オールドに絞りました。
オールド:山崎、シェリー樽(濃いめ水割り)
リザーブ:白州、バーボン樽(ハイボール)
ローヤル:響、ミズナラ樽等(ロック)
それぞれの樽使い、キーモルトから、上述のように各銘柄の延長線上にフラグシップのブランドがあり、改めて飲みなおしてみるとすごく考えて造られていることがわかります。※()はお薦めの飲み方。

中でも、広く親しまれ、多彩なCMに彩られたオールドは逸話も多く、コラムを書いていて純粋に楽しかったです。ブログの記事とは違う方向性でまとめていますので、こちらも是非ご参照ください。
なお6月頃に投稿される予定の、次のコラムはフォアローゼズです。広く知られているブランドエピソード(プロポーズの返事説)について掘り下げてみましたが、これも色々考察する要素が残されていて、歴史学者になった気分で楽しく書かせて頂きました。
書ききれなかったことも多いので、コラムが公開された補足記事を書こうと思います。

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オマケ:最近飲んでるデイリーワイン。
セガル ドライレッド 12% 2016 (イスラエル)。

近所のカクヤスで投げ売りされている、ラベルのイスラエル語で怪しさ増量なワイン。しかし飲んでみたら香りはちょっと熟成した仏モノに似て正統派、赤黒系果実のいい香り、微かにスパイス。味は軽めだけど、新世界っぽい果実味を感じるし、過剰な渋みや酸味はなく酔い方も心地よい。12%で低めだからか、あるいはちょいバックビンテージだからか。。。ホント、デイリーにぐいぐい飲めてしまう。

調べてみたら、イスラエルってワインの産出地だったんですね。(内戦とITテクノロジーの産地というイメージしかない。。。)
品種はメルロー、プティシラー、土着品種で、メルローが良い感じに効いてるのかなと。まあガチ勢の舌は満たせないですし、ボルドー系などしっかりとしたタイプのワインが好みだとシャバいと感じるかもしれませんが、ライトで綺麗目、あるいは自分のように新世界ピノとか好きな人はイケるんじゃないかなぁと。
ぶっちゃけ、下手に3000円前後の仏モノ買うなら、これでいい。ワイン飲みたい欲求が出てきたら、これで満たすつもりですw


前略、改めて前略。
渦中のGWでありましたが、皆様は如何お過ごしでしたでしょうか。
私はこんな感じで酒活動もちょっとやりながら、子供と遊んだり、料理を作ったり、ここ最近の休日と変わらない日々を過ごしました。BARも遠出も、できませんしね。。。
ウイスキーレビューのほうも記事を投稿しますが、とりあえず雑談回はこの辺で。

グレンマッスル BLENDED No,∞ ”For all my loves” 47.1%

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グレンマッスル1982エディション表裏ラベル

GLEN MUSCLE No,∞ 
For all my loves 
Released in 2021
 
BLENDED 
Islay malt whisky Distilled 1991 
Highland malt whisky  Distilled 1996 
Scotch grain whisky Distilled 1982
by TEAM GLEN MUSCLE 
700ml 47.1% 

評価:★★★★★★(6)

香り:おがくずや乾いた植物を思わせるようなトップノートだが、スワリングすると缶詰のシロップや黄色系フルーツを思わせるフルーティーさ。オーク香に乾いたモルト、奥にパイナップルキャンディのような、人工的なニュアンスを伴う甘みも開いてくる。

味:口当たりはスムーズで柔らかい。ナッティーで枯れたような酸を感じる部分があるが、焼き洋菓子を思わせる甘みが包み込むように広がって、バランスは悪くない。後からオーキーな華やかさと微かにケミカルなフレーバー。余韻は香り同様に黄色系フルーツのフルーティーさが残り、ややウッディでドライなフィニッシュがじんわりと長く続く。

使われたハイランドモルトの特徴的なフルーティーさと熟成感、アイラモルトに由来するナッティーなフレーバーと枯れたような樽感。時間軸の違う二つの原酒を繋ぐ、グレーン原酒の柔らかい甘さが全体を整え、複雑でありながらバランスの良い味わいに仕上がっている。カスクストレングスのブレンデッドあるため、柔らかさの中に原酒由来の個性、強さもある。普通に美味しい1本。

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昨年、長濱浪漫ビール(長濱蒸溜所)からリリースされた、グレンマッスルNo,6 ”Nice bulk‼”のもう一つの形。
For all my loves、愛すべき全ての者たちへ。2021年のグレンマッスル・第一弾として、少量のみですがBAR等一部関係者限りでリリースとなりました。
No,∞の”∞”はメビウスの輪を意味していて、ゴールや正解が無いこと。個人的には、ブレンドが持つ無限の可能性の意味を込めています。

グレンマッスルやベースとなったNo,6の構成原酒については、過去のレビュー記事にまとめてありますので今回は割愛。このブレンドは、No,6のモルト原酒の組み合わせはそのままに、1982年蒸留のグレーンをブレンドした隠し玉となります。
企画の実現に当たっては、特にこのリリースのキーモルトならぬキー原酒、1982グレーンにメンバーの一人が拘ったことから、同氏の趣味が色濃く反映されたラベルデザインとなっています。(逆にNo,3,5,6は自分の趣味です(笑))

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ブレンデッドモルトウイスキーとしてリリースされたNo,6には、写真のように”追いグレーン”という形で、後からグレーン原酒を追加するアイディアが採用されていました。味の変化や、ブレンドにおけるグレーンの働きを楽しんで貰おうという試みで、こちらは愛好家の多くから好評を頂いたところです。

その際、どっちが好みかと言えばグレーンを混ぜたほうという評価が大半でした。
実際、我々もリリースに当たってグレーン有り無しのレシピを比較して、同様の印象をもっていたわけですが。だったら何でブレンデッドモルト+追いグレーンという、”混ぜない”選択をしたかというと、そのほうがリリースとして面白かったからなんですよね。
国内外の原酒を用いて、「美味しいだけではない、尖った魅力、面白さのあるウイスキー」を作る。これがグレンマッスルのコンセプトなのです。

一方で、グレンマッスルNo,6がグレーンをブレンドしてリリースされていたら、果たしてどんな評価になっていたのか。。。愛好家の声による後押しと、長濱浪漫ビールさんのご厚意により実現した「if」が、今回のグレンマッスルNo,∞になります。
No,6で追いグレーンが出来なかった方は、このブレンドとで飲み比べも楽しんで貰えると、”ブレンドにおける良質なグレーンの重要性”を、感じていただけるのではないかと思います。
使用したモルト原酒は、2つのうち1つが混ざりにくい(馴染みにくい)タイプのものでしたが、グレーンの一声による効果はてきめんです。二つの個性を繋ぎ、包み込み、余韻まできれいに伸ばしてくれています。

今回のボトルは原酒残量の関係から、本当に少量のみボトリングされているので、一般に発売されるかはわかりません。ですが、いつもグレンマッスルを購入いただいているBARには比較的入荷していると思います。コロナ禍、緊急事態宣言、きわめて難しい状況でありながら、今回もボトル購入を頂いた皆様には本当に頭が上がりません。
是非機会がありましたら、グレンマッスルNo,6のアナザーストーリーも、お楽しみいただければと思います。

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はい、ということでご無沙汰しております。
ご無沙汰している間に2020年が終わって2021年になってました。
いかん。。。時間経過早すぎ。。。
この間に宿題もだいぶ溜まってしまいました。まあ決して遊んでいたわけではないんですが。

しかし去年の長期休暇があったとはいえ、誰ですか
「くりりん ウイスキー コロナ」だけでなく「くりりん ウイスキー 死亡」をGoogle検索した人は(笑)。
検索候補に出てきて吹き出しましたよ。
念のため書いておくと、今のところコロナには感染していませんし、バッチリ健康で生きてますから!!

そんなわけで近況報告がてら、2021年のグレンマッスル等PBの予定について。
ウイスキーだけでなく、今年はチロルチョコとタイアップ・・・はい、嘘です。今のところリリース時期が確定しているものはありませんが、ありがたいことに、いくつか現在進行形で話が進んでいます。
中には、既にメンバーでブレンドレシピの試作に着手している蒸留所もあり、構成原酒からして”面白い”と感じてもらえることは間違いないと思います。
後はどれだけ完成度の高いものを作れるかですが。。。今回は種類が多く特に難しいです。やはりみんなが笑顔になるような、そんなリリースに繋げていきたいですね。

また、グレンマッスル以外でも個人的にいくつかお話を頂いています。趣味としてウイスキーを楽しむ以上の世界を見せてもらっている、ありがたい限りです。
どのような形になっていくかはまだわかりませんが、今後ともよろしくお願いします。

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グレンマッスル No,6

カテゴリ:
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GLEN MUSCLE 
No,6 "Nice Bulk!!" 
Most Muscular Edition 
Blended Islay Scotch Malt & Highland Malt Whisky 
Aged 24 to 29 years old 
Distilled 1991 & 1996 
Bottled 2020.10.30 
Selected, Blended by Team GLEN MUSCLE with Y,Yahisa 
Bottled by NAGAHAMA Distillery 
700ml 46.1%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:開封後1週間程度
場所:自宅
評価:★★★★★★(6)

香り:オーキーで華やか、トップノートはエステリーでパイナップルや洋梨の果肉、焼き菓子の甘さと香ばしさ。微かに人工的な黄桃シロップ、長期熟成を思わせる角のとれたウッディネス。奥には古典的な麦芽香もあり、時間と共に馴染んでくる。

味:香り同様にオーキーで、黄色系のフルーツソースとほろ苦くナッティーな麦芽風味。アタックは度数相応で柔らかいが、存在感のあるリッチな味わい。奥にはケミカルなニュアンス、若干枯れた要素の混じる古典的なモルティーさ。
余韻はフルーティーさに混じる微かなピート、土っぽさ。ビターなフィニッシュがじんわりと染み込むように続く。

華やかでほろ苦い樽香、熟した果実のフルーティーさと、オールドモルトを思わせる古典的なモルティーさの競演。熟成した原酒ならではの質感、香味の奥行きも特徴の一つ。さながらエステリー&モルティー、あるいは伝統と革新か。同じ90年代蒸留の原酒でありながら、異なる個性が混ざりあい、ボトルやグラスの中での多層的な香味の変化が長く楽しめる。
ブレンド向け輸入原酒(バルク)は質が劣るという潜在的先入観を覆す、まさに「ナイスバルク!!」という掛け声を贈りたい。

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VATTED SCOTCH GRAIN WHISKY 
With GLEN MUSCLE No,6 
Aged 38 years 
Distilled 1982 
Bottled 2020 
30ml 54.3% 

GLEN MUSCLE No,6 24年 + 1982グレーン原酒(38年) ※グレーンを5%程度ブレンド。
今回のリリースに付属する、グレーン原酒をブレンド。
主となるフレーバー構成はほぼ同じだが、2つの原酒の個性に繋がりが生まれ、全体を包み込むような甘味がバランスの良さに繋がっている。このグレーンの働きは”繋ぎ”であり、洋菓子にかけられたシロップ、あるいは寿司の醤油といったところか。香味に一体感をもたらすだけでなく、ボディの厚みが増し、キャラメルのような香味は黄色系のフルーツとマッチする。ゆったりと楽しめるウイスキーへと変化する。


長濱蒸溜所からリリースされた、グレンマッスル第6弾。ブレンデッドモルトウイスキーです。※一般販売は長濱浪漫ビールWEB SHOPで12/1 12:30~
ここまでシリーズが続くと、前置きの必要はないと思いますので多くは触れませんが。グレンマッスルは、ウイスキー愛好家が求める「美味しさだけでなく、尖った魅力や面白さのあるウイスキー」を、愛好家がウイスキーメーカーと協力(リリースを監修)して実現するシリーズです。
原酒は国内外問わず、方式もシングルカスクからブレンドを問わずであり、特にブレンドの場合は原酒の選定、レシピ作りから関わるのもこのシリーズの特徴と言えます。

今回は長濱蒸留所が保有する輸入原酒の中から、熟成年数の長いものを中心にリストアップ。実際にテイスティングし、モルト、グレーン合わせて10種類以上の原酒の中から、29年熟成のアイラモルトと、24年熟成のハイランドモルト、2蒸留所の原酒が選定されました。
アイラモルトは華やかさとナッティーなフレーバー、独特の土っぽさのある古典的な麦芽風味。魅力的な要素が強くありましたが、ボディの軽さがネック。一方で、ハイランドモルトは少し特徴的な風味がありつつも、フルーティーでボディも厚い。
どちらも一長一短な個性を持っていましたが、その場で適当に混ぜたところ、お互いの良い部分が強調されたことから、この2つで進めたいと、リリースの方向性が決まったのです。

その後、2種類の原酒における最適なブレンド比率を模索するため、長濱蒸留所でブレンダーも務める屋久さんと、複数のレシピで試作を実施。最後は直感、ブラインドで投票を行って、リリースレシピを決定しました。
なお、原酒の選定時、ある方針を巡って激しい協議(物理)もあったとかなかったとかなのですが、それはリリースの狙いにも関わってくるので、後ほど説明します。

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(ブレンドレシピの選定風景イメージ。ブレンドは原酒を混ぜてからの時間経過でフレーバーが変わるため、当初想定とは異なる結果になり、改めてブレンドの難しさを認識。)

リリースコンセプトとして、今回のグレンマッスル的な魅力、面白さは2つあります。
1つは「熟成感」。そしてもう1つが「ブレンド」、グレーンの重要性です。

近年、若い原酒のリリースが増えてきています。長熟原酒枯渇のボトラーズリリースもそうですが、蒸留所側も、ニューメイクの段階で雑味が少なく柔らかい味わいの原酒を作り、3~5年でそれなりに飲めるというリリースが、特に新興勢を中心に見られるようになりました。またアメリカでは、科学の力で熟成期間を大幅に短縮するという取り組みまで行われています。

こうしたリリースに共通するところとして、樽感は強く、わかりやすく付与されているものの、原酒そのものと馴染んでいなかったり、あるいは奥行きがなくフレーバーの幅が少ないという傾向があります。
そんなリリースはダメだと、否定するものではありません。それにはそれの良さがあります。例えば樽由来の香味を捉えやすく、フレーバーの理解に繋がるだけでなく、成長の余地があることから、その先の姿をイメージして楽しむことも出来ます。

一方で、熟成した原酒の良さとは何か。口当たりの質感もさることながら、フレーバーの幅、奥行きと言いますか。一つの要素からどんどんテイスティングワードが広がるような、軸のある複雑さだと、自分は考えています。若い原酒でも複数の樽感を足し合わせることで後付けの複雑さを出すことも出来ますが、ともすると化粧の厚塗りをしているようになり、熟成によって得られた複雑さとは違うものになってしまうのです。

今回のリリースに使われている樽はアメリカンオーク、ホグスヘッドタイプです。
同系統の樽構成でありながら、香味で連想するフレーバーの種類が多く、ただウッディなだけではない、柔らかくも存在感のある”熟成感”を備えた香味の広がりを、感じていただけるのではないかと思います。


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(マッスル6にグレーンを後追いで追加。しっかりと樽感、香味のあるグレーンなので、追いグレーンの場合はハーフショットなら1ml程度で十分。スポイトがない場合は、ストローや小振りのスプーンで代用できる。)

そしてもう一つのコンセプトが、先に述べたように”ブレンド”です。
今回のリリースには、1982年蒸留、38年熟成のグレーン原酒が付属しています。
販売ページでは特に説明していないので(非売品扱いなので)、手元に届いて「なにこれ」となるかもしれませんが、このグレーンには、グレンマッスルNo,6に加えて頂くことで、ブレンドにおけるグレーンの重要性、違いを体験できるという狙いがあります。

実は原酒選定の際、このグレーンも候補にあり、グレンマッスルNo,6をモルト100%にするか、ブレンデッドウイスキーにするか、メンバー間で意見が別れました。
ブレンデッドモルトには原酒由来のフレーバーの分かり易さや、リリースとしての特別感があり、一方でグレーンをブレンドした際の全体としてのバランスの良さ、完成度の高さも捨てがたいものでした。

近年のブレンドに使われるグレーンは、ともするとモルトの香味を引き算してバランスを取るものですが、このグレーンは足し算、全体を底上げするような働きがあります。
激しい協議の結果、リリースはブレンデッドモルトで行われることとなりましたが、長濱蒸留所のご厚意で、購入者がブレンドできる”追いグレーン”を付属して貰えることとなりました。
これが、小瓶としてついてくる、1982グレーン原酒です。

飲んでいる途中で味変に使用する。あるいは小瓶を用意して、事前にグレーンを混ぜて馴染ませて、比較テイスティングして楽しむ。。。これまでのリリースにはなかった楽しみ方じゃないかと思います。
また、ウイスキーを注文して、加水用の水が出てくるBARは多くありますが、グレーンが出てくるってのも斬新ではないでしょうか(笑)。
なお、このグレーンはかなり香味のしっかりしたグレーンなので、加えるのはハーフショットに1ml程度で充分です。
馴染ませる場合はもう少し加えても大丈夫ですが、入れすぎるとグレーンが勝ち過ぎてしまうので注意が必要。。。そうした変化も飲み手の遊び心として、楽しんで貰えたらと思います。

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長濱蒸溜所とは、今年2月にリリースされた第2弾”Shiagatteruyo!!”に続くタイアップ、リリース監修となりました。そして2020年に予定されている、最後のリリースとなります。
新型コロナウイルスの感染拡大という難しい状況かつ、蒸留所としてはシングルモルトリリースに向けても多忙を極めるなか、我々メンバーの要求への柔軟な対応に加え、上述の追いグレーンをはじめ多くのご厚意を頂きました。

ですが、そのおかげで愛好家から見てワクワクするような、美味しいだけではない要素に富んだリリースに仕上がりました。
今回のリリースは決して安価ではありません。原酒価格の高騰から、マッスルシリーズで初の20000円OVERとなってしまいました。故に、手にとって頂いた皆様にも感謝であり、それに見合う価値、美味しさや楽しさを感じて頂けたら幸いです。

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2020年にリリースされたグレンマッスルシリーズは、構成原酒含めて計6本。まさかここまで続くとは思いませんでした。
メーカー、ユーザー問わず本当に多くの愛好家によって支えられたシリーズだと思います。
そして来年も、我々の旅は続きます。。。

Thanks to Glenmuscle officicals and lovers.
See you Next Muscle.




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余談1。
今回のラベル、どこかで見たことがあるという方も居ると思います。
1つは過去の偉大なリリースで、もう一つはスコットランドのどこかで・・・です。
前者についてはお察し頂くとして、後者はウイスキー愛好者でスコットランド・スペイサイド地方を旅行した人にとっては、一度は目にしているのではないかという、有名な(?)標識がベースになっています。
写真は、先日カレンダーの紹介もさせていただいた、K67さんから頂きました。
どこにあるか、現物をGoogleMAP等で探してみてください。


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余談2。
このシリーズから、Eclipseの藤井さんがシードル醸造所設立、創業のためチーム活動を休止されています。
以前から計画は聞いていて、でもシードルって言っても、ガレージみたいなとこで少量から作るんでしょ?、ビール的な感じで。。。と思ってましたごめんなさい、先日公開された外観写真を見て震える規模でした。
日本にはまだ馴染みの少ないシードルですが、リンゴそのものは日本の食文化に根付いており、生産量も多くあります。ジャパニーズウイスキーならぬジャパニーズシードル、良いですね。是非理想とするシードルを造られ、お店で飲める日を楽しみにしています!!


補足:グレンマッスルのリリースにあたって。
少しでも手に取りやすい価格でコンセプトに合致したリリースを実現するため、我々チームメンバーは監修料、及び販売に伴う金銭的な利益の一切を得ておりません。またメンバー個人が必要とする本数についても、販売元から通常価格で購入しております。

グレンマッスルのレビュー動画 YouTube ITARU's BAR Channel

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京都のBAR KAGUYAさんが、YouTubeにグレンマッスルのレビュー動画を投稿してくださっています。
時間は7~8分、長すぎず短すぎず、ボトルの感想やリリースの経緯がまとめられている。ウイスキーの感想を文章として見るのは慣れていますが、動画はなんだか新鮮で、文章で見るのとはまた違った楽しさや、直接感想をもらえたような嬉しさがありますね。
コロナ禍にあって直接お会いできない方が増えている状況では、それが身に染みて感じられます。

KAGUYAさんは、No,2からずっとレビュー動画を投稿してくださっていて、チャンネルを発見してからはリリース後の密かな楽しみになっています。
今回の動画はNo,3とNo,5の比較から、No,5単体としての感想、ちょっとオマケという構成。
自分もNo,5のボトリング判断用のサンプルを取り寄せたとき、え、半年でここまでか来るかと驚かされましたし、ピートが違うのでアイラっぽくならないはずが・・・後熟時に混ざった樽感に由来するのか、アイラっぽい雰囲気も確かに感じました。
仲間内では、「若いラガヴーリン16年」なんていう表現も出たくらいです。

いたる「いやぁ、ウイスキーって本当に素晴らしいですね」
アドバイザー「やかましいわ」

この関西感のあるやり取りも良いですね、突っ込みのキレが素晴らしい(笑)。


(No,3 New Born Little Giantのリリース後に投稿されたレビュー動画。こちらも楽しく、ニヤニヤしながら拝見させていただきました。)

私含めてマッスルメンバーは、BAR KAGUYAのいたるさんとは面識がなく、SNS上でのやり取りはおろか、不義理な話この上ないですがお客としてお店に伺ったこともありません・・・。だから今日この紹介投稿も勝手にやってます。
いや、是非一度伺いたいとは思っているのですが、昨今の状況ではなかなか都外に足を運べません。

視点を変えると、BAR KAGUYAさんをはじめ、お店や愛好家の皆様は、この難しい状況の中でも、我々のリリースを応援頂いているわけですから、本当にありがたい限りです。
いつかお店にも伺わせて頂きたいですが、それだけでなくこうした皆様も巻き込むような企画が出来たら、絶対楽しいだろうなーと妄想したりもする今日この頃です。
改めまして感謝申し上げます。


※ご参考※
暮らし工房 BAR KAGUYA
〒611-0021 京都府宇治市宇治妙楽17-1
URL:https://www.facebook.com/kurashikobo/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCl2ury7rQ1RSZNFzu_tgQIg

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店名のとおり、家具屋の奥にカフェ・BARスペースがあるお店なのだそうです。面白いですね。写真は京都新聞の同BAR紹介記事から引用。


グレンマッスル No,5 First Growth 56% 三郎丸蒸留所 シングルカスクブレンデッド

カテゴリ:

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GLEN MUSCLE 
"No,5 First Growth" 
Age: Over 3 Years Old 
Type: Japan Made Whisky 
Cask type: 1st fill Bourbon Barrel (Single Cask Blended Whisky)
700ml 56%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:開封後2週間程度
場所:自宅
評価:★★★★★★(6)

香り:焦げたオーク、焚き木やタール、土っぽさを伴うスモーキーな香り立ち。無骨なウッディネスの奥から、エステリーなニュアンスと、グレープフルーツやオレンジなどの柑橘香がシャープに鼻腔を刺激する。またほのかにBBQソースを思わせる甘さも香ってくる。

味:コクがあってオイリーな口当たり。チャーオークのキャラメルを思わせる甘みと、酒質由来の酸味。ボディは厚く、焙煎した麦芽を思わせる香ばしい甘さが下支えに。余韻はブラックペッパーのスパイシーさ、しっかりとピーティーでスモーキー。カカオを思わせるほろ苦さと、樽由来の焦げたウッディネスが染み込むように残る。

ピーティーで厚みのある三郎丸モルトの個性と、チャーオーク系の樽香を主とした香味構成。樽感は決して圧殺的な効き方ではなく、原酒の魅力を邪魔せず、若さを軽減して全体をまとめるような仕上がりとなっている。時間経過でバニラ香や、使われたスコッチモルト由来の華やかさ。少量加水するとさらにまとまりが良くなり、若いなりに整ったスモーキーな味わいが楽しめる。厚みがしっかりあるのでロックにしても悪くない。
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11月2日、私を含めた愛好家メンバーでリリースに関わらせてもらっているオリジナルブランド、グレンマッスルの第5弾が、若鶴酒造(三郎丸蒸留所)から発売されました。
※本リリースは既に完売となっております。ご購入いただきました皆様、本当にありがとうございました。入荷BARリストについてはとりまとめ完了次第、後日追記いたします。

モノは今年の3月に同蒸留所から発売されたグレンマッスル No,3 New Born Little Giantを、バッファロートレース蒸留所の樽で追加熟成した、シングルカスクブレンデッドです。
構成の約半分を占める三郎丸蒸留所のモルト原酒(2017年蒸留、バーボン樽熟成#274)がNo,3時点では2.5年熟成であったため、ニューボーンブレンドという位置づけでしたが、それが計3年熟成となり、スコッチの基準ではNew Born からWhiskyへと至ったことから、成長と品質を表す意味を込めて”First Growth”と名付けました。

グレンマッスルとは何か、あるいは本リリースのエピソードや我々メンバーの立ち位置については、過去の関連記事やNo,3のレビュー記事でがっつり語っているので省略します。(No,3の紹介記事はこちら
ブレンドの比率はモルト95%、グレーン5%で、キーモルトは前述の通り三郎丸モルト。残り半分の原酒は三郎丸蒸留所が保有していた熟成10年以上の輸入スコッチモルトとグレーンですが、一口にバルクといっても樽の違いやピートの濃淡等で多くの種類があり、これらの原酒を用いたオリジナルブレンドレシピの構築に、我々愛好家メンバーで関わらせてもらったわけです。

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(ラベルにも使用した、熟成庫内での原酒確認風景。ラベルを見た海外の方から「ビューティフルだ、是非ほしい」と蒸留所に直電まであったとのことで、何だか嬉しい。)

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(同じレシピのブレンデッドの熟成前後。グレンマッスルNo,3(右)に比べ、追加熟成を経たNo,5のほうが見た目も香味も色濃い仕上がりとなっている。その変化は、たった半年と侮ることなかれ。)

No,3時点では、三郎丸モルトの若さに加えて、モルト95%と攻めたブレンド構成から、それぞれの原酒のフレーバーがはつらつと主張するような、若さに由来する勢いも見え隠れする味わいでした。これはあえてそう仕上げており、追加熟成でバランスが取れてくることを狙っていましたが、結果は概ね予想通りとなったと思います。

各原酒のフレーバーは丸みを帯び、追加熟成に使った樽からエキス(あるいはバーボン)が染み出たのか、全体的にまろやかでキャラメルのような甘みが備わっている。そのため擬似的ですが、熟成感も3年が半分とは思えないくらいに感じます。
それでいて三郎丸モルトらしいピーティーさは健在。余韻にかけてはウッディな渋みが少々口に残ることから、これ以上熟成させた場合はバランスが崩れてしまったかもしれませんが、現時点では樽由来の要素として余市の新樽熟成や、あるいは焦げた木材のエキスやタール系の要素がピートフレーバーと合わさって、どこかラガヴーリン16年にも共通するニュアンスが感じられる・・・。
ちょうどいいところに落ち着いてくれて安心するとともに、改めて熟成のピークを見極める難しさを感じました。



(三郎丸蒸留所の最近の状況については、蒸留所責任者の稲垣さんにも協力頂き、Liqul誌の対談企画が詳しい。2017年のリニューアル前後の変化は前編、2018年以降やThe Foolの情報については後編を参照。)

Liqulでの対談企画や、No,3のレビュー記事でも触れていますが、三郎丸蒸留所は2017年にかけて行われた大規模リニューアルにより、巨人と称される偉大な蒸留所にも届きうる、素晴らしい個性を身に着けました。
酷評されていた酒質は過去となり、愛好家が、世界が驚くウイスキーが北陸の小さな蒸留所で育とうとしています。その蒸留所の個性を後押しするような、将来の姿と成長をイメージしてブレンドしたのが、No,3 New Born Little GiantとNo,5 First Growthです。


11月12日には、三郎丸蒸留所から初のシングルモルトリリースとなる、三郎丸0 ”THE FOOL”がリリースされる予定です。いよいよ、新生・三郎丸蒸留所の旅が始まります。
グレンマッスルNo,3やNo,5に関心を持たれている方は、三郎丸蒸留所の魅力についても既にご存じとは思いますが、構成原酒は同じ2017年蒸留のバーボン樽熟成原酒です。我々がイメージした将来の姿と、その蒸留所の現在地を、合わせて楽しんでいただけたら嬉しいですね。

最後になりますが、今回は結果的にラベルから中身まで、やってみたかったことが全て実現したリリースとなりました。
新型コロナウイルス感染拡大で様々な混乱もあるなか、蒸留所責任者の稲垣さんには我々のプランにご理解とご協力を頂きました。もう富山県に足を向けて寝られません。最大級の感謝を込めて本記事の結びとします。
また是非面白いこと、ワクワクするようなことを一緒に考えていけたら良いなと思います。

それでは今日はこの辺で。
See you Next GLEN MUSCLE・・・
mascle6_coming soon

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