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キャパドニック 14年 1977-1992 ケイデンヘッド 60.5%

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CAPERDONICH 
CADENHEAD'S 
AUTHENTIC COLLECITON 
AGEd 14 YEARS 
Distilled 1977 
Bottled 1992 
Cask type Sherry Oak 
700ml 60.5% 

グラス:木村硝子
時期:開封後10年程度
場所:自宅
評価:★★★★★★(6ー )

香り:ハイトーンで強いアタック。ローストしたアーモンドや麦芽のクッキー、かりんとうを思わせる香ばしい甘さがあり、その奥にはリンゴのカラメル煮、エステリーなフルーティーさも潜んでいる。

味:スウィートでリッチな口当たり。経年故に序盤はマイルドだが、徐々にハイプルーフらしくヒリつくような刺激を伴う。ボディは骨格がしっかりとしており、レーズンやオレンジを思わせるドライフルーツの甘み、微かに黒糖かりんとう。口内で膨らむように広がる。
余韻はスパイシーでシェリー樽由来のウッディな甘さに加え、焙煎麦芽を思わせるほろ苦い香ばしさが長く残る。

この時代のケイデンヘッドリリースらしく、開封直後はパワフルでバッチバチ。樽感は淡いがシェリー系で、硫黄要素が樽由来の甘みの中に目立つ、中々扱いに困るボトル。ただ、時間経過で随分こなれて美味しく頂けるまでに変化した。時代的に酒質に厚みがあることもあって、少量加水すると樽由来の甘み、フルーティーさが香味とも開き、高度数故の刺激も収まることで全体のバランスが極めて良くなる。


ケイデンヘッドからリリースされていた、オーセンティックコレクションシリーズ。通称グリーンケイデン。
黒ダンピーボトルの後継として、主に1990年代にリリースされていたもので、蒸留時期としては1970~80年代、熟成年数10~20年程度の、比較的短熟~中熟クラスのカスクストレングスが多いという特徴があります。

また、蒸留時期がシェリー樽からバーボン樽にシフトする狭間の期間にあったためか、熟成に使われている樽は一部長熟モノを除きリフィルシェリータイプ(中にはサードフィルっぽいものも)を主とするのも特徴の一つ。よってシェリー系の香味がメインにあるわけではなく、現在のようなアメリカンオークの華やかでオーキーな香味というわけでもない、樽香のプレーンなリリースが多くありました。

これらの特徴から、同シリーズは開封直後はとにかく高度数と熟成年数の若さからくるバチバチとした刺激が強かったのですが・・・それが逆に、樽出しとは、酒質由来の香味とはこういうものだと、あるいはボトラーズリリースとはこういうものだと。総合的な完成度として熟成のピークを見極めたというより、多少の粗さは目をつぶりつつ個性を楽しめる時期に入ったからリリースしたという、オフィシャルとは評価軸の異なるリリースが、グリーンケイデンの魅力だったとも感じています。
この辺は、シェリー系でも濃厚なタイプが多かったGM、樽だけでなく加水にも抵抗はなかったシグナトリーらとは異なるベクトルだったと言えます。

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(我が家のグリーンケイデンたち。。。7年前時点。当時は60年代の長熟が注目の主流で、ちょっと外れた時期のグリーンケイデンは、そこまで高騰していなかった。行きつけのBARにモノが多くあったことや、このデザインが好きでかなり飲んだボトルである。)

前置きが長くなりましたが、こうした特徴に対して、このキャパドニックがどうだったかと言うと、だいたいは上記で述べたスタイルに合致して、その他ボトラーズリリースに見られる熟成したスペイサイドモルトのフルーティーさとは違い、モルティーな厚みが楽しめるタイプ。経年からアルコールが抜けてスカスカというわけではなく、55%くらいは残っているように感じます。
また、開封直後はシェリー感にネガティブな部分も多少あったわけですが、これがかなり時間をかけて抜けた結果、ドライフルーツ系の香味の要素の中に、かりんとうを思わせる香ばしさといったフレーバーに繋がっています。

先日キルホーマン・サロンドシマジ向けのレビューでも触れましたが、硫黄は適度に抜けてくれれば、後はそれが香味の下支えになって全体の厚みにも繋がってくる。このボトルはとにかく時間がありましたが(汗)、瓶熟の可能性を含めてしっかりと楽しませてもらいました。

キャパドニック 41年 1969-2011 ダンカンテイラー 40.3%

カテゴリ:
CAPERDONICH
DUNCAN TAYLOR
Rarest of the Rare
Distilled 1969
Bottled 2011
700ml 40.3%

グラス:木村硝子テイスティング グラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:不明
評価:★★★★★★★(6ー7)

香り:華やかでオーキーな香り立ち。りんごのコンポートやピーチ、微かに青っぽさ、ハーブ。バニラの甘みと徐々に広がる香ばしいニュアンスがクレープを思わせる。まるで洋菓子のようなアロマが充実しているだけでなく、加水するとより華やかで、微かにオーク由来のナッティーさ、熟したバナナのような甘い香りが開いてくる。

味:ドライで華やかな口当たり、林檎系の果実風味、奥には乾いた牧草のような植物感。じわじわとスパイシーな刺激が舌を刺激する。余韻はウッディーでドライ、喉の奥からスパイシーな刺激が戻ってきて長く残る。
加水すると刺激が収まりウッディーなニュアンスとのバランスも改善するが、少し水っぽくもなる。 

華やかでエッジの鋭い、いかにも度数落ち長期熟成原酒というライトな香味だが、香りの奥行きとボディにコクがあり、繊細だが飲みごたえがあるという相反する要素がこのボトルの完成度を一段高めている。ストレートで楽しみたい。


グレングラントの第二蒸留所であり、シーバスリーガルの構成原酒でもあったキャパドニック。
同蒸留所は1898年に創業後、紆余曲折の末半世紀にわたる操業停止を経て1965年に再稼働、1967年には拡張工事が行われたとのことで、今回の原酒は拡張後に蒸留されたものに。。。
などと歴史的な経緯を説明しても味わいにはなんら関係づけられないのですが、キャパドニックはその後1977年にシーバスリーガルの傘下へ入り、2002年に操業休止、2010年には蒸留棟も取り壊されてしまいました。

(というキャパドニック蒸留所の歴史の概要が、ボトルの裏にひっそりと書かれています。)

ダンカンテイラーのレアレストオブザレアは、そうした閉鎖蒸留所の原酒を集めてボトリングしていた、今は亡きブランド。シングルカスクでのリリース以外に、閉鎖蒸留所の原酒だけで作ったブレンデッドなどもリリースされていました。
なんというか、いかにも世界的なウイスキーブームが起こる前、2010年頃らしいリリースでもあります。

今回のボトルは、そんなダンカンテイラーの代名詞と言えるフルーティーフレーバーが全開なわけですが、それがキャパドニックらしい部分を後押ししており、ボトルとしての完成度は比較的高いと思います。
同銘柄はブレンド向けのモルトであり、オフィシャルボトルはほとんどリリースされていないので、ハウススタイルと言われると中々難しいものの、ボトラーズリリースから感じる傾向としてはスペイサイドらしい華やかさと、そこにフルーティーさがしっかりと発散してくる。個性という点では中庸で、繊細でありながらスパイシーで飲みごたえがある。ブレンドには使いやすかったのではないかと感じられます。

そんな優良原酒がなぜ閉鎖したのかと言えば、冬の時代の煽りか、設備老朽化か、あるいはシーバス社が保有する同系統の原酒の重複でしょうか。
それこそシーバスリーガル25年などの長熟ブレンドを飲むと、ストラスアイラ、グレンキース、キャパドニック。。。などの銘柄に共通するモルティーな華やかさがはっきりとあり、原酒の存在を感じることが出来ます。

BAR Caperdonichでブラインドテイスティング三昧

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先日、新橋でとあるウイスキー関係な方々と打ち合わせをした際に、打ち合わせスペースとして使わせてもらったのがBAR キャパドニック。
個人的に一度訪問してみたかったBARであり、やっと伺うことができました。

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BAR CAPERDONICH(キャパドニック)
東京都港区新橋2-11-8 小倉ビル4F
営業時間
18:00~28:00(月~金)
18:00~24:30(土)
17:00~24:30(日)
http://tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13168890/

マスターはウイスキーの状態に関して、良い状態のウイスキーをサーブすることを心がけていると伝え聞いて、勝手に興味を持たせてもらっていました。(オールドボトルのヒネ関するセンサーも相当感度の高いものを備えられているとか。) 
ただ、先述のとおり打ち合わせでボックスシートを使用していたため、マスターとの会話はあまりできず、濃い話は次回に持ち越し。ボックス席の注文は全品お任せのブラインドテイスティングで、ボトルを通じてマスターと会話させてもらいました。


1問目:フレンズオブオーク キャパドニック21年 (1992-2014) 46%
回答:フレンズオブオーク キャパドニック22年(1991-2014)46%

マスターから、まさに名刺代わりという出題。
ほのかに青みがかったオークと麦芽香、植物感とオーク由来のフルーティーさに、後半は淡いピートフレーバー、ほろ苦い余韻。実は飲んだことがあったボトルで、ラベルを記憶違いで覚えていた結果の回答。加水、20年熟成、1990年代蒸留あたりでこのフレーバーのボトラーズ・・・と絞り込むと、自然とフレンズオブオークが出てきて、まああとはBARの名前とかけてるのかもと、ちょっと邪推してしまいました(笑)。
凡ミスでニアピンになってしまいましたが、こちらとしても名刺を返せたかなという回答でした。


2問目:アラン プライベートカスク 18年 (1996-2015) 51.7%
回答:スペイバーン 21年オフィシャルボトル

オフィシャルでシングルカスクですよ、と大ヒントがあった上での出題だったのに、ボトルはおろかアランにすらたどり着けなかったボトル。個人的に認識しているアランらしさが無く、逆に10年程度瓶内でこなれたような麦芽風味があり、2000年頃にリリースされたオフィシャルの高度数かなと迷走してしまいました。
樽感は淡く、熟成はリフィルシェリーホグスヘッドによるものと思います。


3問目:ダグラスオブドラムランリグ ラフロイグ14年 (1999-2013) 46%
回答:ラフロイグ、15年程度の熟成、46%程度、リフィルホグスヘッド

マスターからはこれは蒸留所だけでいいんじゃないですかねーというコメントと共に運ばれてきたボトル。
確かに香りの段階であらかた絞られますし、飲めば度数や熟成年数はそこまでひねりのある要素でもないので、一口飲んで確かになと。その蒸留所当ては、ラフロイグか、アードベッグか、この2択で悩みました。
ラフロイグのボトラーズだとフルーティーなタイプを期待するところ、このボトルはピートが前に出ており、そこからヨードやグレープフルーツ系のフルーツ。アードベッグでも似たようなボトルが出てきそうなのです。以前飲んだカーディスにも似た傾向があったため、直感を信じてラフロイグとしました。加水で調整されているため、染み込むような余韻が好印象、良い状態だと感じるボトルでした。


4問目:クーパーズチョイス リトルミル30年 (1985-2015) 44%
回答:ベンネヴィス、20年熟成程度、46%程度、ホグスヘッド

非常に悩まされたボトル。香りは落ち着いた熟成香から徐々にケミカルなニュアンス、少しの紙っぽさ。味は香り同様ケミカルな部分があるものの、官能的な要素も感じるフルーティーさが全開で、なんだこれはと素直に驚きました。
アイリッシュとは違うと感じだったのでスコッチでこの辺が出そうなところ・・・と悩みましたが結局地域すら絞れず。正解を見てこんなフルーティーなボトルもあったのかと、この蒸留所に自分の中で設定しているフレーバーの枠を見直すきっかけともなった、大変勉強になる出題でした。
(発売直後に瞬殺となったボトルとのことですが、これは納得ですよ。みんなこういうの好きですもんw)

そんなわけで、ブラインドテイスティング4問、しっかり楽しんでしまったわけですが、肝心の打ち合わせのほうはというと、ブラインドして、終わったらまた打ち合わせして注文と、ローテーションしながらいい感じに集中して進めることが出来ました。
今回出題されたボトルは比較的近年よりのところでしたが、次はオールドボトルでも注文しつつ、マスターと濃い話をしてみたいと思っています。

シーバスリーガル25年 現行品

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ある程度ウイスキーに対する経験値が増えてくると、経験則から「あれはこれくらいでしょう」と飲む前の先入観を持つようになります。
これはこれで重要なスキルなのですが、実際の香味さえも自分が思うほうに無意識の誘導をしてしまったりします。
こうした先入観を除外して、純粋に中身を評価する手段としてブラインドテイスティングは有効な手段。
今回のボトルも自分が持っていた残念な先入観を、見事に取っ払ってくれました。

Chivas Regal
25 years old
40% 700ml

暫定評価:★★★★★★(6) 
 
"華やかな香り立ち、 甘くしっとりとした熟したリンゴを思わせるフルーティーさと麦芽香、スワリングすると燻したようなスモーキーさもある。
口当たりはスムーズでモルティー。シェリーや水で延ばしたカラメルの甘み。 中間は複雑で少しの青さとナッツ、ドライフルーツ。
フィニッシュはビターで微かなスパイスを伴う。オーク材の香りが心地よく鼻に抜ける。"
 
 
現在のシーバスリーガルにおける 最高傑作、マスターオブシーバスを語る1本。
シーバスといえば12年やらミズナラやらがアレなんですが、確かにこれは言うだけあってよく出来ています。
モルティーで華やかなフルーツ感、スペイサイドモルトの好ましい特徴があり、長熟使ってるなあという印象。
現行品ブレンデットの中では、これならスコッチのプリンスと言っても差し支えありません。
 
このボトルは昨年末頃、ウイスキー仲間からのブラインドテイスティングとして出題されたモノでした。
自信満々に回答しましたが、まさかのシーバスリーガル。いやーびっくりです、目からうろこでした。
その後1本抱えて飲むかと、オークションに張り付いていますが、結局殴りあいの末にそこそこの値段になってしまう。
やっぱりみんな分かってるんですね~。
せめてどこかで飲むかと思ってアラサイドの周年パーティーでしっかり復習させてもらいました。
ただ今回飲んだほうが軽い印象があったのですが、体調差か、あるいはロット差でしょうか。

シーバスリーガル25年の誕生は1909年・・・あれ、12年が1950年代に出たんじゃなかったでしたっけ。
そんな昔にあったんですね。シランカッタw
シングルモルトフリークはまずスルーするボトルだと思いますが、長期熟成のオフィシャルスペイサイドモルトが高騰している中、こういう選択肢もアリなように思います。
ボトルに込められたメッセージは「限りない贅沢」とのこと。
うーん、この無駄な装飾カットしていただいてかまいませんので、3000円くらい安くしていただけませんか(笑)。

 

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