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ロブロイ デラックス 1960年代 イタリア流通品

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ROBROY
Deluxe quality
Blended scotch whisky
1960's
43% 0.75cl
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:オールドボトル特融の角が取れて穏やかだが存在感のあるスモーキーさを伴う香り立ち、麦芽香、土っぽい香りもある。グラスをスワリングするとカステラや干し柿のような甘いアロマ。歴史ある日本家屋を連想した。

味:とろみのある口当たりは、薄めた蜂蜜や麦芽風味と香り同様の構成で、ミドルからはどっしりとしたピートフレーバーが余韻まで繋がっていく。
余韻はピーティーでじわじわと染み込んでいくよう。麦芽と干しわら、微かにドライパイナップル。

スタンレーPモリソン社に製造が変わる1967年より前、スコティッシュトレーディング社が製造していた時代の貴重なロブロイ。テイスティングは大阪のローズバンクさんにて。
同銘柄の主要原酒はボウモアやグレンギリーとして知られていますが、それはスタンレーPモリソン社時代の話。スコティッシュトレーディング社時代がどうであったかは定かではありません。他方、スコティッシュトレーディング社は蒸留業者としての記録はなく、当時銘柄の版権を所有していた仲介業者的な位置づけと考えれば、作り手は同じだった可能性もあります。

今回の流通は蒸留時期が1960年前後となるため、 これらの同時期蒸留について経験のあるドリンカーなら否応なしに 期待が高まるボトルだと思います。

香りからは当時の内陸系の麦感とスモーキーさがあり、ボウモア感はしいてあげるならオフィシャルの黒ダンピーに近い印象。染み込むようなピートにしみじみ旨いタイプで、蒸留時期を聞いて連想するトロピカルフレーバーのようは派手さはなく、なんというかいぶし銀なボトルです。


存在感はあるけど俺が俺がと主張してこないピート感って、やっぱりオールドボトルならではだと感じます。この手のフレーバーが出てくるボトルは当時の傾向として数多くあるわけですが、その中でもピートの出方で素晴らしいと思える1本です。
オールドブレンデッドフリークの方には是非おすすめしたいですね。
   
   

オーヘントッシャン 17年 (1997-2015) BARマッシュタン & 信濃屋 ボトリング

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今回のボトルは11/6で11周年を迎える目黒の名店、BARマッシュタンの記念ボトルです。OMCから信濃屋さんとジョイントでボトリングしています。
マスターの鈴木さんが、味もさることながらコスパも重視して選んだという1本。紆余曲折、様々なご苦労あったとのことですが、近年オーヘントッシャンらしいローランド感のあるフルーティーさにオークフレーバーのマッチした1杯です。

OLD MALT CASK
AUCHENTOSHAN
Aged 17 Years
Distilled 1997
Bottled 2015
700ml 57.3%
Selected & bottled exclusively for
The MASH TUN TOKYO 
& SHINAOYA

暫定評価:★★★★★★(6)

香り:アルコール感と微かなケミカル香を伴うオーク香。少し粉っぽさもある。奥から熟したフルーツ、バニラ、ハーブ、微かに和紙のニュアンス。

味:華やかでオイリーだが粉っぽい舌触りも感じる口当たり。ドライパイナップル、バニラ、麦芽。オーク系のフレーバーが先に広がる。
鼻抜けに乾いたオーク材の華やかな香りと微かに紙っぽさ。後半から余韻にかけてローランドらしい熟したフルーツ感(洋梨や林檎)、ドライでスパイシー。

最初は樽の風味、そこからローランドらしいフルーティーさと2段階の広がりがある。
近年流通の多い1980年代後半から1990年代前半のリトルミルを試して違和感がないなら、このボトルも美味しくいただけるのではないでしょうか。

オーヘントッシャンのみならず、リトルミル等のローランドモルト、その近年モノは独特なフルーティーさを感じるボトルが多くあります。
自分は熟しすぎたフルーツ感、風邪薬シロップなんて言ったりしますが、フルーティーさで連想するスペイサイドやハイランドの王道的なそれとはキャラクターが異なる。どちらかと言えばアイリッシュ系であり、蒸留方法が影響しているのかなと感じるところです。
では1970年代や1960年代の蒸留はどうだったかというと、試した中では今ほどそうしたフルーツ感は・・・なんですよね。年代で考えればバーボン樽が普及し始める時期と重なるため、この違いがキャラクターに変化をもたらしたのではないかと感じています。

昨今、有名蒸留所の原酒枯渇が激しく、それほど人気ではないローランドであっても1990年代原酒の確保が困難という話。相次ぐ値上げの中で、飲み手だけではなく酒販業界全体が苦労を重ねています。
その時その時のクオリティに対する相場的な概念があるといっても、結局は安くて美味しいほうが良いんです。(かつては安くなってブランドイメージが崩壊し、ウイスキーブームが完全終焉した日本という国ではあるんですが。)
多くのユーザーが限りある資金をやりくりしているのですから、値上げ先行の今の市場、その影響が酒販業界に無い訳がありません。
さしたる競争もなく1万円台で1960~1970年代を確保できた時代は終わってしまった。
海外でのブームに押され、日本市場の優先度はどんどん下がっている。
その中で、惰性ではなく独自の工夫で価値創造を重ねられている関係者の方々には本当に頭が下がる思いです。

マッシュタンでは今回のオーヘントッシャン以外に、リンクウッド、スプリングバンクをダンカンテイラー経由でボトリングしてリリース。(こちらも相当苦労されたとか。)
どちらも近年モノとしては酒質、樽感ともレベルの高い出来栄え。コネクションがあるからこそ出来るリリースですね。
BARマッシュタン様、11周年、おめでとうございます。

オーヘントッシャン31年 (1965-1997) Cask#2500 オフィシャルボトリング

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今年はラフロイグにアードベッグにと、 ビッグネームが創業200周年の記念の年でした。
そして来年はラガヴーリンが200周年を迎えるわけで、 今から記念ボトルが楽しみです。

これらビックネームの影で、時同じく200周年を迎えていた" らしい"蒸留所がオーヘントッシャン。
いまいち萌えない子のローランド筆頭だけに特段ニュースにもなら ず。4月頃に現地ローカルニュースが、 これまでの歩みを振り返っていたくらいでした。
ところがラベルやビンテージ等は公開されてないながら、 200周年が出る予定はあるようです。
オーヘントッシャンはローランドらしいクセがあるものの、 近年はフルーティーなモルトもリリースしてきている蒸留所です。 記念ボトルの産声を待ちつつ、 今夜の1杯はオーヘントッシャンを頂きます。

AUCHENTOSHAN
INDIVIDUAL CASK BOTTLING
Aged 31 years
Distilled 1965
Bottled 1997
Cask type: Hogshead
Cask No, 2500
750ml 48.3%


評価:★★★★★★(6)

香り:明確にバーボンを思わせる木の蜜のような甘い香り、ウッディネス、ハーブ、フレーバーの質はどっしりというよりも鋭い感じで、徐々に熟したバナナのクリーミーなアロマ。甘く独特の植物質な香りを含む、ローランドらしい香りである。加水すると麦芽系の柔らかく甘い香りが立ってくる。

味:ウッディーな口当たり、焦げた樽、チェリーのシロップ漬け、ピリピリとエッジのたった口当たり。
中間はあまり広がりが無くメープルシロップのような甘さ、紙っぽさ、ハーブ、フィニッシュはビターでウッディー。トーンの高い余韻が長く残る。
加水すると香り同様にキャラメルやナッツを思わせる甘みと苦味。少し刺激はあるが、加水無しに比べて断然飲みやすくバランスの良い味わいである。


オーヘントッシャンがディスティラリー・オブ・ザ・イヤーを受賞した記念に1997年にリリースされたうちの1本。ローランドモルト最高峰という呼び声もあるボトルで、他にも同ビンテージで何種類か樽違いがリリースされています。
仕様としてはオフィシャルのカスクストレングスで1960年代蒸留に長期熟成、なんとも価格高騰しそうな経歴ですが市場評価はそうでもなく。その他伝説的とあがめられる1960年代のモルトの中において、やはりいまいち萌えない子の位置づけは不動のようです。

香味の話をしますと、このボトルはトップノートで明らかにバーボンの香りがあります。樽の表記はホグスヘッドでこれだけバーボン感が出るということは、長期熟成バーボン払い出し後の1st fill バーボンホグスヘッドが使われたと見てで間違いないでしょう。常温ではバーボンの香りにローランドっぽいクセが混じって、いかにも通好みな構成となっていますが、温度を10度くらいまで下げるとローランドっぽさが引っ込んでバーボン感がはっきり感じられます。
個人的にこのバーボン系の香りは好きなので、冷蔵庫の野菜室で一度冷やしてから飲むようにしています。

加水するとカラメルやナッツ、麦芽系のフレーバーが出て来て滑らか、よりシルキーな飲み心地に。
ちょっと中間が薄くなる印象もありますが、これも中々悪くないですね。
飲み方としては好みで大きく左右されますが、ローランド感が好きな人はどうぞ常温ストレートで。
そうでなければ軽く冷やして飲む、あるいはロックで飲んでも良いかもしれません。


ご参考:オーヘントッシャン200周年記念ボトル
Auchentoshan 200th Anniversary, 57.5% abv
http://www.whiskyscores.com/whisky/12932/auchentoshan-200th-anniversary.html

ここから先は書籍等の受け売りになりますが、ローランドの伝統的な3回蒸留を行う蒸留所、オーヘントッシャン。その操業時期は1820年頃で詳しいコトはわかっていないそうです。
え、つまり1815年操業なのかどうかわからないのかよって思わず突っ込みたくなるのですが、メーカーサイトにもそう書いてある以上なんだか言ったモン勝ちな気がしてきました。
空襲でウイスキーが漏れて川に流れて動物が酔っ払ったというエピソードは、ウソかホントかウイスキー関連おもしろエピソードの一つ。
モリソンボウモア社に同蒸留所が買収されたのは1984年のこと。その後1994年にボウモア、グレンギリーと合わせてサントリーの所有となっています。

QE2 クイーンエリザベス2 モリソンボウモア 1990年代流通 43%

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今週は先週に引き続き怒涛の業務量な一週間、普段肩などこらない自分の肩が凝り、座って仕事してるだけなのに不定期に息切れしたのは流石にヤバイと思いました。

「はっきりとわかる・・・踏めば死ぬ・・・。」
脳裏にブラックバー〇のカットインが入った気がしました、ってこのウイスキーブログで湾岸ネタなんてわかる人居るんだろうかw

なんとか仕事をまとめ上げ、日付をまたいで帰ってきた自分を待つのは元気一杯のわが子。
今日は朝からプールでベビースイミング、そのまま東京駅まで行って電車見学。やっと昼寝してくれたので、ここから自分の時間です。
今日の1杯は昨日で介錯となった、素性がはっきりとわからないこのボトル。

Q・E・2
(Queen Elizabeth 2)
HIGHLAND MALT SCOTCH WHISKY
Distilled and bottled in Scotland by Morrison bowmore
43%  750ml
1990's
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評価:★★★★★(5)

香り:つんとしたアルコール感、麦芽香、バター飴を思わせる甘い香り。白い花のような品のいい植物香。
加水するとマイルドになりカラメルのような甘さが引き立つ。ほのかにスモーキー。

味:香ばしい麦芽感に、えぐみのような香味が感じられる。サトウキビ、びわ、ミドルボディで43%にしてはフレッシュで勢いがある。舌先にスパイス。フィニッシュはピーティーでドライ、エッジの立った麦芽風味。あまりヨードは感じない。


豪華客船クイーンエリザベス2の中で売られていたというスコッチモルトウイスキー。
先日記事にしたもしもしウイスキー(比べるのも失礼ですがw)的なOEM商品で、QE2はラベルデザインのみならず中身も時代によって変わっているのが特徴。最近のことはわかりませんが、皆様が目にするのは、1990年代以前に販売された4種類のQE2だと思います。 

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今回のボトルは1990年前後の販売品。中身は不明ですが、モリソンボウモア社によって作られているため、香味から推察してグレンギリーではないかと思います。
この時代のQE2は、ボウモア説、ボウモア、オーヘントッシャン、グレンギリーのバッテッド説などありますが、当時の各蒸留所のハウススタイルで考えると、個人的にはギリーが一番しっくりきます。
仮にボトリングを1990年ジャストとし、熟成感から中身は12年クラスと考えると、ボウモアはパフューム時代の真っ只中です。このボトルにはボウモアタイプのパフュームは無く、微かにソーピーに触れそうなアロマはありますが、どちらかというとギリータイプ。グレンギリーはまさにこの時期からパフューム時代に入って行きます。
また、ピートが効いているのでオーヘントッシャンでもない。バッテッド説については、ハイランドモルト表記なのと、Distilled and Bottledのみで、Blended表記が無いことから、シングルモルトなんじゃないかなぁと思います。まぁハイランドと書いてアイラまで読ませる事例もありますし、なにより表記も"いい加減"なので、あまりアテにはなりませんが。

さて、QE2の陶器ボトルについて、せっかくなので他の2種類も簡単に解説して、本日の締めとします。それぞれこの辺だろうという蒸留所のアタリは、諸先輩方によってつけられているのですが、それでもなお上述のように疑問というか謎が残っているのも、このQE2の特徴であり魅力でもあると思います。

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1980年代に流通していたQE2です。
1990年代よりもボトルが肩ばっていて、光沢もありますね。
中身はタムナブリンと言われています。
このボトル、個人的にいままで飲んできたボトルの中で最強のパフュームを備えており、1度飲んで後はノーセンキュー。トライしていません。
石鹸というか、バスマジックリン、洗剤だと、当時の自分は表現しています。
ただ旨いというコメントもネットでは見られるため、ボトルの切り替え時期によって中身の違いが出るのかもしれません。このボトルは確認するつもりも無いため、他の勇気ある飲み手にお任せしようと思います。

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こちらが1970年代に流通した、QE2。 同時期流通で光沢のないマットタイプのボトルもあります。
船のほうのクイーンエリザベス2は1967年の就航なので、このボトルが初版と見るのが妥当か。 アーガイル社が製造しており、中身はスプリングバンクと言われています。
横置き疑惑のボトルが多いのと、後述する理由からか、逆算して1960年代のバンク説が有力であるのに思いのほか市場で高値は付かないボトルです。
自分も買ってみたものの、あんまりバンクっぽくなかったんですよね。純粋に美味しいウイスキーですが。
スムーズでカラメル系、シェリー系の甘さが強く、そこにナッティーな香ばしさ、麦芽風味がある。上品というか酒質の良さは感じられました。

しかしつくづく凄いなと思うのは、当時高級品とされたウイスキーの数々を、こうして一般人の自分が手に入れ、気軽に飲めてしまうこと。その時代に生きていたら、自分の稼ぎじゃ絶対飲めなかったでしょうね。
物持ちの良い日本人ならではというか・・・今のこの時代にも感謝しないといけないのかもしれません(笑)。


なお、記事にしたQE2(モリソンボウモア時代)には後期デザインとなるボトルもあり、それが写真のものです。
1990年代以前の4種類と合わせ、計5種類がジャグボトルのQE2としてリリースされていたようです。

4月下旬のウイスキーニュース  〜スキャパ蒸留所にビジターセンター開設 他〜

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あれよあれよという間に4月が終わってしまいました。
世間一般はGW真っ盛りで、社蓄をやめた方々は短い春を謳歌されていることと思います(笑)
ちなみに自分は悲しいことに打ち合わせだなんだと色々予定も入っていて、暦通りな日々。
無理に休んで混んでる街に出るよりも、空いてる電車で通勤してゆったり仕事したほうが精神的に楽であると言い聞かせて仕事に励みます。

さて、今回も懲りずに4月下旬のニュースをまとめてみました。
トップトピックスは客観的に見るとたいしてニュースでもないんですが、私の趣味全開です。


【トップニュース】
・Scapa opens first-ever distillery visitor centre(4/28 THE SCOTSMAN)
http://www.scotsman.com/business/food-drink-agriculture/scapa-opens-first-ever-distillery-visitor-centre-1-3755853

先日スキャパの謎について考察し、16年は終売になるんじゃないかと予測をしていたところ、まだ確認出来ていませんが、酒屋レベルの話では終売だという情報を頂きました。
個人的に良い蒸留所だと思うのですが、暗いニュースが入ったところで今度はビジターセンター開設のお知らせ。
操業してから実に130年、初めての開設らしいです。
かつてスキャパにはビジターセンターが無く、操業も不定期で少人数で対応していたため、遠路はるばる見学に行って誰も居ないなんていう笑えない話もありました。
見学には勿論、スキャパのローモンドスチルも経路に含まれているとか。
2007年度より本格再稼働した新生スキャパの今後の活躍、展開を楽しみにしています。


(写真提供:SCAPA蒸留所 撮影ISHIHARA TATSUYA氏)


【ピックアップニュース】
・ジャーマン・ウイスキーの時代が到来!老舗ビール醸造所が造る『BAAS』(4/28 マイナビニュース)

http://news.mynavi.jp/news/2015/04/28/140/

ドイツの酒と言えばビール、後はワイン。
ボトラーズはウイスキーエージェンシー、モルトオブスコットランド、あぁ後は最近聞かないけどウイスキーファスル。
蒸留としては昔ラッケというブランドがあったくらいで、いまいちイメージありませんでしたが、どうやらドイツでもウイスキー蒸留の動きが本格化しているそうです。
元々ビールとウイスキーは兄弟のようなものとも言われるくらいですから、設備さえあれば作れてしまうのでしょう。
ウイスキーの消費量が増えてきた、じゃあ自国でも生産だ!となるのは当然の流れなのかもしれません。
屋根裏部屋で熟成させてるというのも面白い。

「ジャーマンウイスキーの時代が到来」と煽るのは時期尚早な気がしますが、酒文化は根付いている国です。例えばアイスワイン樽熟成のウイスキーとか、色々工夫は出来そうですね。


・20年物のラム酒をたった6日間で作り上げる製法とは?(4/22 GIGAZINE)
http://gigazine.net/news/20150422-20-year-rum-6-days/

先日中旬のニュースの中に入れようと思ったものの、ボリュームオーバーから今回に持ち越しした特集記事です。タイトルを見た瞬間は「あぁ、またウッドチップで木香増し増しか」なんて思いましたが、読んでみると実に興味深い内容でした。

元々、熟成においてウッドチップを樽に入れ、木香、オーク成分を多く溶け出させ、短時間で長期の熟成を再現するという考え方は、スパイスツリーなどの一部商品で使われていました。
最近では"24時間で3年分熟成させる"という商品、Whisky Elementsが販売されたりして、実際に試された方もいらっしゃると思います。ただ、ウイスキーの熟成を要素毎に分類して考えると、これは木香を濃いめに付けただけで、「熟成と言えるのか」という疑問がありました。
以下の派生記事の中でも、現在行われている方法の多くは、必ずしも良い原酒が出来るとは言いがたい旨のコメントも紹介されています。


参考:科学の力で良質のウィスキーを短時間で熟成することは可能なのか
http://gigazine.net/news/20150411-whiskey-aging/
(※バーボンについての状況など、これはこれで面白いまとめになっています。)

前置きが長くなりましたが、今回の特集でまとめられている開発した装置「Model 1 reactor」は、科学的にエステル化を起こさせることで、樽の中と同じ化学反応を短期間で発生させることが出来るそう。どうやら単に樽香を付けただけの熟成促進ではないようです。
内容もさることながら、気になるのはその香味。多少高くても良いので日本に流通してくれないかな。


【その他のニュース】
・Auchentoshan Distillery's 200 years of whisky brewing in Clydebank(4/30 Clydebank)

http://www.clydebankpost.co.uk/news/roundup/articles/2015/04/30/530939-auchentoshan-distillerys-200-years-of-whisky-brewing-in-clydebank/
→オーヘントッシャン蒸留所が200周年を迎えるという話。同蒸留所の歴史やリリース内容についての開設アリ。200周年記念の話があるかと思いましたが・・・書かれていませんでした(笑)。

・ジェラート第2弾 きょうから柏で販売 イチゴ+竹鶴=美味(5/1 東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20150501/CK2015050102000131.html
→最近暑いのでそそられます。そういえば今年の柏工場の地域ふれあい感謝デーは5月24日に開催ですから、合わせて楽しんでも良さそうですね。

・「レモン・ハート」紡いだ記憶(下)…漫画家・古谷三敏(4/28 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/otona/special/sakaba/20150410-OYT8T50046.html
→ウイスキー好きなら一度は読んだことがあるレモンハート。今では情報があって当たり前になりましたが、創刊時2000年初頭あたりまでを考えれば、この漫画が果たした役割は本当に大きいと思います。

・海底で170年熟成されたシャンパンってどんな味?(4/26 ギズモード)
http://www.gizmodo.jp/2015/04/170_4.html
→オールドボトルあるあるw
古けりゃ旨いってワケではない。ただ成分の話が面白いですね。樽に釘かぁw

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