カテゴリ:
アードモアレガシー
ARDMORE
LEGACY
Lightly Peated
(No Aged)
700ml 40%

グラス:創吉テイスティング
量:30ml以上
場所:BAR飲み
時期:不明(おそらくは直近)
暫定評価:★★★★(4-5)

香り:酸味のあるピーティーな香り立ち。ピート由来か若干の焦げ感に、青みがかった麦芽香。徐々に食パンの白い部分を思わせる甘いアロマも感じられる。香り全体としては荒いく、ピート香を除くと盛り上がりに欠ける。

味:やや水っぽさも感じる口当たり、燻した麦芽風味に軽やかなピート香、ほのかに青みがかった植物感。ボディは香り同様平坦気味で盛り上がりは少ない。余韻はドライでスモーキー。ピーティーなフレーバーが長く残る。

ハイランドモルトの中では、異色とも言えるピーティーなモルトを主軸にリリースしているアードモア蒸留所。
そのアードモアがこれまでリリースしてきたトラディショナルをリニューアルし、12~14PPMのライトなピーテッドモルト80%に、ノンピートモルトのアードレアを20%ほどブレンドして仕上げたシングルモルトが今回のニューリリースです。
トラディショナルには15〜20PPMのヘビータイプも使われていたようですが、このレガシーはライトピート主体の構成。
それでもハイランドモルトの中ではピーティーな部類であるコトに変わりはありませんが、前作と比較するとボディ感含めてだいぶライトになったなと感じます。
ピーティーですが潮っぽさなどは無く、ヨードなどのアイラモルトと異なる要素はカリラあたりと飲みくらべるとわかりやすいかもしれません。

上記で触れたアードレアは2000年頃に試験的に仕込まれ、その後は年間一定量作られ続けているアードモアのノンピート原酒。ブレンド用として引き合いが強く、シングルモルトとしてのリリースは無いのだとか。(そのうちボトラーズかリミテッドリリースで出てくるんでしょうけどw) 
香味に含まれる少し青っぽい麦芽風味、植物感がアードレアで得られた個性なのでしょう。

アードモア蒸留所において、2000年という時期は大きな変革があった年です。
それまで行われていた石炭直火蒸留が蒸留所の火災によって失われ、そこから間接加熱方式に変更されたそうです。
旧ボトルであるトラディショナルも、そこまで厚いボディがあったわけではありませんが、こうしてピートレベルが落ち、40%まで加水されたボトルで飲んでみると、ボディの軽さははっきり感じますね。


これまではティーチャーズの原酒として知る人ぞ知るウイスキーという位置づけでしたが、ビーム傘下の蒸留所として3月から正規輸入が開始されています。
個人的には物足りない構成で、特段お勧めはしませんが、アイラモルトが高騰している昨今、ひょっとするとこれから低価格帯ピーテッドモルトの代表格として、認知度が高くなっていくかもしれません。


余談:ボトルの写真。撮ったんですがピンボケしていてなんとも悲しい出来事に。Whisky Exchange からお借りしました(´Д` )