タグ

タグ:アバフェルディ

アバフェルディ 25年 2003年リリース 40%

カテゴリ:
IMG_0821
ABERFELDY 
Aged 25 Years 
Release 2003's 
40% 700ml 

グラス:創吉テイスティング
量:30ml程度
場所:個人宅(持ち寄り会@Hさん)
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:柔らかく華やかな香り立ち。バニラを思わせる麦芽香主体の中に、蜂蜜レモン、乾いた牧草など甘みと若干の植物感が混じる。樽系のフレーバーはあまり強くなく、時間経過でより麦芽系の香りが強くなる。

味:香り同様柔らかい口当たりで、おしろいやお粥を思わせるリッチな麦芽風味。薄めた蜂蜜、ほのかにドライオレンジを思わせる柑橘系のニュアンス。微かに土っぽいほろ苦さが一口毎に口の奥に蓄積していくよう。
余韻は華やかで序盤に感じられた麦芽の芯の部分の甘い風味と、乾いた木材を思わせるほのかなウッディネスが染み込むように残る。


背景は不明ですが、アバフェルディが2003年にリリースしたリミテッドエディションの25年。
アバフェルディというと、シングルカスクリリースにバーボン系でもシェリー系でもメチャ旨なモノがあって、そんな蒸留所のリミテッドエディションともなれば、期待せざるを得ないボトルです。
先日大量にオークション出品されていたそうですが、蒸留時期的には1970年代確定も、40%加水がマイナス要素だったのか、落札価格は近年にしては控えめだったとか。

持ち主のHさんいわく、口明けは期待していたほどではなく、どう消費していくか・・・とのコメント。
飲んでみると、柔らかい香り立ちと滑らかな口当たりに、リッチな麦芽風味とバニラの甘み。樽要素ではなく酒質の中でもプレーンな部分主体で、しみじみ旨い構成となっています。
それこそ、先に紹介したシングルカスク系の樽感の強いリリースではなく、オフィシャル通常リリースの系統から、樽感ではなく酒質のベースの部分を延ばしてきたような感じで、「いいねえ、こういうので良いんだよ」と、楽しむことが出来ました。

おそらく開封からの時間経過で良い部分が開いてきたのでしょう。こういう酒質のモルトを飲むと、樽次第で化けるのも頷けると感じます。

デュワーズ ホワイトラベル NA 1970年代流通

カテゴリ:

DEWAR'S
White Label
Finest Scotch Whisky
1970〜1980's 
70proof  26 2/3flozs

グラス:木村硝子 古酒
量:30ml程度
場所:個人宅(Whisky linkイベント)
時期:不明
構成原酒:アバフェルディ、オード、など
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:やや荒さのある穀物系の香り立ち、カラメル、オレンジピール、淡いピートフレーバーと、奥には土っぽいニュアンスもある。

味:粘性のある甘い口当たり、穀物系の風味、オレンジ香料、みたらしを思わせる古酒のカラメル感。淡いハイランド系のピートフレーバー。香りと同様の構成で安心して飲める。
余韻はややべったりとした質感、オールドピート、シロップを入れた紅茶の甘みとタンニンが口の中に張り付くように残る。


ビック5の一角を占める、スコッチの大手メーカーの一つであるジョン・デュワーサンズ社。今回のボトルはそのスタンダード品で、同社の代名詞ともいえるホワイトラベルです。
香味はスタンダード品だけにやや荒さがあるものの、アンセスターでも感じたオレンジの香味を感じる麦芽風味は健在、ストレートでもハイボールでも、オールドブレンデッドの醍醐味を堪能することが出来ると思います。。 

デュワーズのオールドは、ブレンデッドウイスキーの中でも人気の高いボトルの一つ。遡ると日本市場とも非常に長い付き合いがあるのですが、第二次世界大戦の影響で一時期輸入が途絶えていました。 
輸入が再開されたのは1969年。そのため1960年代のティンキャップ仕様の日本向けは特に数が少なく、JAPANTAX付きスクリューキャップも貴重な存在。今回のボトルはイタリア向けで、時期的には日本の輸入も再開し始めた頃と同時期のもの。米ガロンに統一される前、英ガロン表記である70Proofが古酒ファンの心をくすぐります。 

デュワーズホワイトラベルはラベルの細かい変化が多いブランドであり、 来はそこから年代を絞っていくわけですが、このボトルは通常の流れとは異なる 珍しいラベ ルが採用されています。
というのも、1970年代並びにそれ以前の White Label」の表記をメインに据えており、デュワーズの名称は控えめという感じのデザインが主流。
その後1980年代に入り、人種差別への配慮からWhite表記を強調するデザインを控えるようになり、徐々にデュワーズの表記がメインになっていく。1980年代中頃から後期にかけては紙質やラベルトップの紋章含め、 れます。

このラベルは全体的なデザインや仕様1970ズメインの表記が採用されているのが特徴。国が違うことで強調する部分も変えていたのでしょうか。
オールドボトルは現行品以上にこうしたデザインがの違いがミステリアスで、自分のような飲み手にはたまらないわけです。

デュワーズ アンセスター デラックス 1970年代流通

カテゴリ:

デュワーズ アンセスター
DEWAR'S
Deluxe
Ancestor
1970's
43% 75cls 
構成原酒:オード、アバフェルディ、など。

【ブラインドテイスティング】
分類:ブレンデット
銘柄:チェッカーズ
度数:43%
蒸留時期:1950~1960年代
熟成年数: NA
評価:★★★★★★★(7) 

香り:少しくすんだ香り立ちから、柔らかいスモーキーさと爽やかな柑橘系の香りを伴うアロマ。オレンジママレードやレーズン、林檎のコンポートー、微かにカラメル。 徐々に麦芽を思わせる香ばしさとスモーキーフレーバーが存在感を出してくる。

味:口当たりは香ばしい麦芽と内陸系のピート風味、甘めのオレンジママレード。ピートフレーバーはどっしりと存在感を増していき余韻まで繋がっていく。
鼻抜けはスモーキーで。余韻は麦芽、カラメリゼのほろ苦い甘さ。長く舌に残る余韻。 

そういえばまとめて回答をUPしただけで、投稿していませんでした、以前北海道のSさんから頂いていたブラインド。
デラックス表記のノンエイジなので流通は1970年代が濃厚、日本にも入ってきていたボトルであり、あれば当然特級表記となります。
自分好みの爽やかな麦芽風味と内陸系のピーティーさが強く、これは昔のリンクウッド由来じゃないかとチェッカーズを指定しましたが見事に外しw
それ以外の要素としては大きくズレてはいませんが、ツメの甘いテイスティングでした。

デュワーズはいわゆるビッグ5の一角で、ボトル詰めのウイスキーを初めて売り出した功績のあるメーカー、当然その歴史も200年近いものになります。
日本にも戦前から輸入されており、当時の資料では「デワーズ」などと表記され、舶来モノの高級洋酒として存在が認知されていた銘柄。推測でしかありませんが、ウイスキー作りを目指す鳥井信治郎氏や竹鶴政孝氏も目指す形の一つとして飲んだのではないかと思います。

ご参考:ウイスキーマガジンより昭和9年のカルノー商会取り扱い銘柄

当時はアメリカ市場で人気を博し(理由は味というより名称にあったとか…)、そもそも味が良いので、今なおオールド市場で高い評価を受けています。
グラスになんかついたままだったかと思うほどの柑橘感を伴う麦芽風味とピートフレーバーは、まさに自分好みの味わいでした。

アバフェルディ17年 (1978-1995) ケイデンヘッド・オーセンティックコレクション

カテゴリ:
最近注目されていると感じるスペイサイドモルト。
オフィシャル通常ラインナップが評価されているだけでなく、蒸留所限定ボトルには素晴らしいシェリーカスクも。
今回はちょい古のボトラーズですが、当時のケイデンらしく、いじっていない樽感プレーンで酒質そのものな風味を楽しめます。

ABERFELDY
Authentic Collection
Aged 17 Years
Distilled 1978
Bottled 1995
750ml 60%

評価:★★★★★★(6)

香り:スーッとするメンソール系の香り、上白糖、乾いた木材、徐々にライチや麦芽を思わせる品のいい甘さも出てくる。芯が強く多少の時間ではヘタれない、少量加水で麦芽系の香りが立って来る。

味:トーンの高い甘さ、そこから麦芽風味強く、ナッツ、水飴、レモンピール。素朴だが適度な厚みと枯れていない若い魅力がある。
後半、徐々にスパイシーで麦芽風味と粘土のような土っぽさ。フィニッシュは高い甘さ、パイナップルやキウイのドライフルーツを思わせる華やかな余韻。

所謂レアモルト味というかグリーンケイデン味。酒を樽でいじっていない感が伝わってくるのはリフィルシェリーカスクでの仕上げでしょうか。
高い度数と合わさって味わいのトーンも高く、両者にはこういうタイプが非常に多いと感じます。


1978ビンテージはアバフェルディにとって特に何かあった年でもなく、グリーンケイデンのボトルマジかっこいい!は散々書いてるので、今さら冗長に書くネタもありませんが、一つ書くならば、レアモルト味、ケイデン味と書きつつも、このボトルに限らず1970年代後半はこういう樽感、酒質が多いように感じます。
先日サンプルを頂いたスペイバーン21年1977や同1978カスクストレングスもこんな感じでしたし、一昨日久々に飲んだタリスカー25年(2004年りリース)の樽感とも共通項がありました。オフィシャル以外のボトラーズでもこうしたキャラクターが見られます。

1970年代後半はシェリー樽の枯渇が本格化し始める時期。以下推論ですが、ファーストフィルが手に入りにくかった蒸留所やボトラーズでは、1960年代に蒸留して1970年代に15年くらいで払い出した樽(シェリーカスク)の再利用が中心となっていたのではないか。
1980年代から本格的に増えてくるバーボン樽への、まさに繋ぎの世代の特徴と言えるかもしれません。

このページのトップヘ

見出し画像
×