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【経過報告】ハリーズ金沢 クラウドファンディング続報 (11月18日まで)

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ハリーズ金沢
〒920-0853
石川県金沢市本町1丁目3-27 2F
TEL:0762258830 
OPEN:2021年11月23日
SNS:https://twitter.com/TazimaKazuhiko

先日、当ブログで紹介させていただいた、ハリーズ金沢のクラウドファンディング。
無事目標額を達成し、支援額は現在350万円オーバー。ネクストゴール500万円に挑戦中です。

一方で、既に店舗は予定していた工事に着手しており、ハリーズ高岡時代は溢れにあふれていたボトル約1000本も、金沢店では綺麗にバックバーに配置完了。グランドオープン11月23日に向けて更なる準備を進めていくところとのことです。
(マスターの田島さん曰く、今後はバックバーにボトルはきっちり収納し、カウンター上はまっさらに保ちたいとのこと…本当に大丈夫でしょうか(笑))

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そういえば、前回の記事ではさわり程度しか紹介しなかったハリーズ金沢ですが、ただのBARではないんですよね。
1Fにはリカーショップ併設の、ステーキハウス「薪火三庵」がOPEN。このステーキハウスは、肉を焼く際、ウイスキー熟成後の樽材やミズナラ材等を使って焼き上げるとのこと。

樽材で肉を焼いたことはありませんが・・・、アウトドアでウイスキーかけながら焚火で肉を焼いたことはあり、独特の甘い香りと炭火とは違う焼き上がりが美味しかった印象があります。それを熟成ウイスキー樽材でやるということで、どんなアクセントになるのか楽しみです。

ちなみにクラウドファンディングは11月18日までであるところ、日程の関係で支援は今日までなんですが、マスターがネタに走った支援プラン「レセプションご招待プラン」があるんですよね。
T&Tの熟成庫建設クラファンの時に、おもてなしプランと高所作業車名づけ権がありましたが、要するにアレ。
何というか…こんなキャラじゃないのに…無茶しやがって(笑)

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 余談ですが、ハリーズと言えば三郎丸。
その三郎丸蒸溜所からシングルモルト第2弾、三郎丸Ⅰ”THE MAGICAN”の11月29日リリースが正式に発表されました。

前回のリリース、三郎丸0の仕込みは蒸溜所リニューアル直後の2017年。そこから比較して2018年は三宅製作所のマッシュタンを導入した仕込みの年で、ニューメイクをテイスティングした限り明らかに酒質が向上しており、当ブログでも「愛好家が三郎丸蒸溜所への評価を改める時が来た」と記事にした、その仕込みの原酒です。
前作も楽しみでしたが、それ以上に今年のリリースが楽しみにならないわけがないでしょうと。

販売方法は抽選で、前回の販売同様…いや、それ以上に難しいクイズが関門となっていますが。三郎丸ファンにとっては問題なく解ける内容かと思います。かくいう私も、リニューアル前から三郎丸を応援している一人で、もはや赤子の手をひねるような…すいません、1問ググりました、白状します。
益々熱を帯びる北陸のウイスキーシーン。金沢、富山、早く現地に行けるようになる日が待ち遠しいです。

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【応援記事】BARハリーズ 金沢駅前出店に向けたクラウドファンディング 11/23オープン

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…2021年10月某日...

田島「くりりんさん、ちょっとお願いがあるんですが。」
くりりん「はい、なんでしょう。」
田島「実は今度(・・・ハリーズ金沢出店の計画と、クラウドファンディングの話・・・)ということがありまして。」
くりりん「 なるほど、田島さんにはお世話になってますし、企画が始まったら支援させて頂きます。あとブログの記事ネタに使って良いですか?」」
田島「それは是非お願いしたいんですが、応援コメントをお願いしたいと思いまして。」
くりりん「・・・?」

( ゚Д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚Д゚) …応援コメント!?

と言う流れがありました、ウイスキーBAR ハリーズの金沢出店にかかるクラウドファンディング
ウイスキーBARとして北陸有数の規模となったハリーズ高岡が、金沢駅前に移転するだけでなく、ウイスキー樽で焼き上げるステーキハウス「薪火三庵」とリカーショップも併設させる拡張工事を実施。
その際、店舗内装をスコットランドを模したものに充実させる施工費として、クラウドファンディングを実施するというものです。(BARとして出店することは、既に決まっています。)

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あんまりこねくり回して駄文を書くと、ちょっと前に話題になったおじさん構文化するのでこれくらいにとどめますが、まさか自分のところにクラファンの応援コメントの作成依頼があるとは思ってもいませんでした。
ただ自分の領域はブログですから、応援するならブログ発信です。改めてここでクラウドファンディング企画について、紹介させて頂きたいと思います。

樽焼きステーキ&ウイスキーが楽しめるモルトバー「ハリーズ金沢」を作りたい‼
※クラウドファンディングはこちらから

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ウイスキーBAR HARRY’Sのラインナップについては、当ブログを閲覧頂いている方々は、ご存じの方も多いと思います。


2017年8月、それまでのラウンジBARから、ウイスキーBARにリニューアルしたHARRY'S高岡。その際、ウイスキーのラインナップはオフィシャルを中心に100本程度。決して際立ったものはありませんでした。またマスターの田島さんも、ウイスキーは好きであっても今ほど熱意や知識があったかと言えば、当時はまだ手探り状態だったと思います。

他方で、その後わずか2年と数カ月で、下の写真のようにボトルが所狭しと並び、一部棚がたわんでいるほどの品ぞろえ。現在では4年前の10倍、約1000本のボトルがあるとのこと。
BARハリーズ高岡は、同じ富山県で2017年からリニューアル稼働した三郎丸蒸留所と、二人三脚でイベント出展含め、同地域の老舗BARとは異なる視点で、北陸のウイスキーシーンを支え、発信を続けてきました。

私自身もリニューアル初期のころから定期的に伺っており、大変お世話になってきたわけですが、特に最近だとハリーズ高岡4周年記念向けの「キルホーマン7年 T&T with くりりん」に関わらせて頂き、さらに同店が発展していくのだろうと、何の疑いもなく思っていたわけです。

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ところが急遽、馴染んだ地である高岡から金沢への移転が決定。
少なくとも、周年記念PBのキルホーマンを選定している時点では未定だったと話を聞いていますが、コロナの影響もあり様々な判断があったのだと思います。

金沢と言えばBAR文化も深く根付いた歴史のある町、考え方によってはこうしたウイスキーを専門とするBARが、金沢の地でどのように活動していくのか、ウイスキーをさらに広めていくのかは、本当に興味があります。
今回のクラウドファンディングはその前哨戦のようなもの。既に予定額の60%を越える支援が集まっていますが、あともう一押し応援していければと思っています。

なお、いくつかプランがある中でオススメは、
1.プレミア付きお食事券 11000円分→10,000円
2.ハリーズ金沢向けウイスキーセット30,000円
の2つですね。

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まず、1.ですが、11000円の食事券が10000円で1000円OFFなのに、そこからクラファンの手数料が引かれ、さらに食事代がそこから支払われるわけで、これ施工費に回せるお金あるんか?普通に考えたら計算合わないんじゃない?という謎仕様。うーん、良いのでしょうかこれw

そしてもう一つが、同じ流れを汲む限定ボトル・オスロスク2006がセットになったもの。
こっちのほうはお名前掲載費用(?)が含まれるので多少お気持ちが計上されているとは思いますが、それでも1.同様のお食事券と、GMコニチョでこのスペックなら間違いないだろうというボトルがセットになった魅力的プラン。。。すいません、クラファンってもうちょっと価格に対してシビアなプランが多くなかったでしたっけ。
それこそ、遠方在住各位においては、コロナ禍で現地に伺えない、旅行も無理という状況が続いていたところ。都内においては本日からの制限解除、近日公開されるであろうGo toの利用で、良い旅行のきっかけになるでは…と考えてしまうわけです。

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リターンだけでなく、お店についても補足すると、ハリーズ高岡に続きハリーズ金沢のバーマン、マスターとなる田島さんは、個人的に非常にしっかりとしたカクテルセンス、ウイスキーへの造形を持っている方だと思っています。
訪問するたびに結構無茶振りをしています(されています)が、どれもしっかりと答えてくださっているのが印象的。同席した知人の投げた一番の無茶振りは、オールドのテキーラを使ってシャルトリューズを加えたカクテルなんていう注文でしたが、正直相当美味しいモノが出来ていました。

今回の店舗施工では、この田島さんが前職での経験を活かして自身で対応されるとのことで、カクテルの時の真剣な表情とはまた違った形を作ってくれるのではないかと。北陸のウイスキーシーンをさらに支え、愛好家が集う環境をより良いものにしていただけることを願い、この応援記事の結びとします。

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最後に余談ですが。。。今回の応援コメントの順番、なんでか自分がトップバッターなんですよね。
特に何か貰ったわけでもなく、純粋に応援している気持ちは変わらないので、サイト公開後普通に支援入れさせていただきましたが、自分の後に続く大御所の皆様に恐縮しきり…。

先日のキルホーマンのボトル選定に加え、「愛好家を代表して是非」と依頼頂きましたが、代表というより末席として改めて貴重な機会を感謝いたします。そして、無事、クラウドファンディングが成功することを祈っております!


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BEHIND THE CASK (ビハインドザカスク) 代表に聞く ブランドコンセプトとリリース方針

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2021年、 青森県で立ち上がったボトラーズブランド「BEHIND THE CASK」
自分の周囲では、先日 T&T TOYAMA社やドラムラッド社が活動を開始しましたが、ウイスキー市場の拡大を背景にまた新しいブランドがスタートしていました。

BEHIND THE CASK
WEB:https://www.behindthecask.com/
SNS:https://twitter.com/BehindtheCask
ADDRESS:〒030-0862 青森県青森市古川2-10-9
TEL:050-8881-6239

同社のリリースについては、独自調達した原酒を日本国内でボトリングしている風景や、フランスの白ワインを思わせる特徴的なボトルデザインが目を引き、注目を集めています。しかし、リリースコンセプトやメーカースタンス、そしてボトルのラベル表記は謎に包まれた部分がありました。

先日、SNSで同社のローンチリリースADN-97の簡易レビューを投稿した際、公式アカウントから「質問を受け付ける」旨のレスポンスを頂き…。
これはチャンスと直接お話しを伺ってみたところ、これまでの日本のメーカーにはない「ワインとウイスキーのハイブリット」視点のコンセプト等、面白い試みが判明したのです。

今回の更新は前編後編構成。前編記事では、同社代表である澤田氏に伺った内容を以下に対談形式でまとめ、先に触れた「謎」の部分を解説していくと共に。後編記事ではリリースされたウイスキー2種についてもレビューしていきます。

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■対談内容まとめ
同社との対談はかなりボリューミーなものになったため、要点を以下にまとめます。詳細まで把握したい方は、本編を確認ください。

BEHIND THE CASK社概要:
・イギリス等で調達した原酒を輸入し、日本国内でボトリング。
・ワインボトルにワインコルク、ラベル含めワインを想起させる外観が特徴。
・2021年8月に1stリリース。1989年5月蒸留のブレンデッドグレーンIGN-89、1997年6月蒸留のブレンデッドモルトADN-97をローンチ。

Q1:なぜワインボトルでリリースしているのか。コンセプトを知りたい。
⇒「ソムリエがサーブするウイスキー」をコンセプトとしている。それは、ワインのようにウイスキーにおいても瓶内変化、温度、グラス等、原酒の変化とポテンシャルを引き出す手法に拘って楽しんで欲しいというメッセージを込めており、コンセプトを体現する為にワインボトルを採用している。

Q2:原酒の調達は?なぜ国内でボトリングしているのか。
⇒原酒調達は元ケイデンヘッド社のマーク・ワット氏に協力頂いている。ボトリングについては、ワインボトルはイギリスの工場ではボトリング出来ず、自分の考えるコンセプトを形にして発信する為、日本で独自にボトリングしている。

Q3:同ブランドのラベル表記(ボトリング日と熟成年数)に関する疑問。
日本ではなくイギリスで樽から払い出されて輸入した原酒について、表記されたボトリング日は国内のもの。イギリスでの払い出し日から間隔が開いていないか。また、日本への輸送期間も熟成年数に含まれていないか。
⇒輸送期間は熟成年数に含まれていないが、既存ラベルは誤解を招きやすい表記だったと感じており次回から修正する。なお、1stリリース2種の払い出しは2021年6月頃で、その後原酒を空輸している。

Q4:疑問は解消したが、こうした情報を発信した方が良いのでは。
⇒ミステリアスなところから興味関心を持って貰えればと考えていた。しかし誤解にも繋がってしまったと思う。今後は当社が考える飲み方、飲み頃等、SNS等で積極的にコンセプトを発信していく。

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■対談本編(対談者:BEHIND THE CASK 代表 澤田氏)
くりりん(以下、く)「…前略…。”BEHIND THE CASK”は、デザインや中身について評判が良いようです。一方で、ラベルを見て疑問に思うところや、ブランドコンセプトがわかりにくいと感じていました。こちらについてまず伺いたいと思います。」

澤田(以下、澤)「お手柔らかによろしくお願いします(笑)。当社のブランド、BEHIND THE CASKは始動にあたってミステリアスなところをアピールしようと考えていました。これは何だろう、どんな会社だろう、興味を持ってもらえるのではないかと考えたわけです。そのため、リリースにかかる情報や、コンセプト等の発信をあえて積極的に行っていませんでした。ただ、結果として一部誤解を招いたところもあったと思います。」

く「私としてもこの機会に正しく理解していきたいと思います。早速ですが、ラベルの表記についてです。まず1stリリースの2本は2021年8月ボトリングと表記されていますが、これらは日本で熟成されている原酒ではないため、樽出しはイギリスと考えられます。つまり日本への輸送期間分、払い出し日が数カ月単位でズレていますよね。」

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澤「はい、当社は日本国内でボトリングをしていますが、原酒は選定したものをイギリス等からタンク又は仮ボトリングした状態で運んできています。そのため、1stリリース2本については、イギリスでの払い出し日から輸送期間があった上で、国内でのボトリング日となります。」

く「日本では法律上ラベル表記の整理がありません。その記載がルール的にNGかというとそうではないのですが、一般的なリリースの理解で言えば、消費者は直前まで樽に入っていたと誤解してしまいませんでしょうか。」

澤「言い訳がましくなりますが、その点まで考えが及んでおらず、多くのお問い合わせも頂きました。おっしゃる通りですので、次回のリリースでは本国側での樽からの払い出し日を明記しつつ、必要に応じて日本での瓶詰め日を併記する形にしたいと思います。」

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(※同社SNSで公開されているボトリング設備の一部)

く「もう1点気になるのが、熟成年数の表記です。例えば今回のボトルADN-97の場合、蒸留年1997年6月に対し、日本でのボトリング日2021年8月からの起算で熟成年数がカウントされていませんでしょうか。海路で運んだ場合、イギリスからではどんなに早くても4カ月、今は半年くらいかかってしまうと思います。そうなると、熟成年数は24年ではなく23年ではないかと思うのですが。」

澤「実は今回は、イギリスから原酒を輸出してもらう直前で輸出方法に関して待ったがかかり、時間が無かったため空輸に切り替えたのです。当初、選定した原酒をタンクで輸入する予定だったのですが、本国側で仮ボトリングしてくれと言われてしまい。。。AND-97の払い出しは2021年6月で、そこから1か月程度で国内へ。ラベルには2021年8月と表記して造ってしまっていたため、日本国内での詰替えが急ピッチの作業となってホントに焦りました(汗)」

く「エアーだったんですね。それなら納得です。また仮ボトリングという苦肉の策をとったことや、ラベルの表記が消費者の疑問に繋がってしまったと。熟成年数についてはこちらの深読みしすぎだったこともわかりましたし、個人的に最大の疑問点がクリアになりました。」

日本におけるPB ボトラーズの整理
(※日本のボトラーズブランドがPBリリースを行う流れの概要図。本国でラベル貼付け含めボトリングを行うケース①はSWAの審査が厳しいことや、ラベルの自由度が著しく制限されることもあり、現在はSWAの基準を満たす仮ラベルで審査を通し、日本国内で独自のラベルに張り替えるケース②が多い。BEHIND THE CASK社のリリースはケース③の予定が、ケース②とのハイブリッドになったもの。)


■ボトル形状とリリースコンセプトについて
く「BEHIND THE CASKのリリースは、やはりこのシャトーイケムを思わせるワインボトルやコルク、ラベルデザインが目を引きます。1stリリースでは日本国内で詰め替えてまでこのボトルにしている、これらには狙いがあるのでしょうか。」

澤「この説明は、当社が目指すモデルメーカー、当方の経歴、リリースコンセプトという順に説明させて頂ければと考えています。
まず、当社はフランスのウイスキーボトラーズ、ミシェル・クーブレ社を、目指すモデルの1つに掲げています。こだわりの樽の調達、独自の熟成というところには辿りつけていませんが、将来的に実現する方法は既に目星をつけています。
そして当方の経歴ですが、元々ワインから洋酒関連のビジネスに関わり始めました。ソムリエの資格を取得し、ボルドー大学でテイスティングコースを受講しました。一方で、ウイスキー分野ではウイスキーの製造にも関わってきました。そうした経験の上で、自分は“ソムリエがサーブするウイスキー”をイメージし、BEHIND THE CASKのリリースにワインボトルを採用したという経緯があります。」

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く「ミシェル・クーブレ社のリリースもワイン的な外観がありますね。一方で、お話ありました“ソムリエがサーブするウイスキー”について、もう少し詳しく説明頂けますでしょうか。ソムリエのサーブというと、ワインの状態や温度、様々な要素を最適なところでグラスに注ぐ、というイメージがあります。この考えをウイスキーにも取り入れるというメッセージでしょうか。」

澤「はい、この点がこれまで充分説明できていなかった、当社リリースのコンセプトだと思います。
ウイスキーをはじめ、お酒はボトリングされた後も日々変化していくものです。ワインはまさに変化を見極めていかなければならないお酒の代表であり、ピークを迎えて最適な状態で飲むワインの素晴らしさは筆舌に尽くしがたいものです。ウイスキーにおいても、早飲みするもの、多少空気に触れさせたほうが良いもの、数年間の時間を経て面白い変化が見込めるもの、ワイン同様に様々なタイプがあります。私はソムリエとしての経験、そしてウイスキー愛好家としての経験から、変化も含めてウイスキーを楽しんでほしい。こうしたメッセージを込めて、ワインを想起させる外観、仕様をBEHIND THE CASKのリリースに採用させて頂きました。」

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く「なるほど、非常に良くわかりました。それで“ソムリエがサーブするウイスキー”なんですね。確かにサルファリーなシェリー樽熟成ウイスキーが、時間経過でベリー香を纏うものに変化したり、バーボン樽熟成のものもウッディさの角が取れるなど、変化を楽しみながら、我々愛好家は日々ウイスキーと向き合っています。今後、BEHIND THE CASKのリリースは、飲み頃、変化の予測も含め、提案していくということになるのでしょうか。」

澤「そうですね、まだ情報発信ツールやサイトなども整理している最中で、そこまでまとめられていないですが、次のリリースに向けて準備を進めていければと思います。また、SNS等に投稿される愛好家の皆様からの感想も確認させて頂き、リリースしたボトルの変化に関するフィードバックとさせてもらえればと考えています。」

く「ひょっとしてラベルの大部分を占める空白は、ボトルの状態や開封日等をメモしておくようなイメージで作られたりしました?」

澤「いえ、そこまでは考えていませんでした(笑)。ですが、ワインでもセラーに入れた日をメモしたり、タグをつけられたりする方もいらっしゃいますから、そういう使われ方があってもいいかもしれません。」

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■原酒の提供とパートナーについて
く「細かいことで恐縮ですが、ワインボトルを使用する理由は理解できましたが、これを国内でボトリングする理由を教えてください。」

澤「端的に言えば、それを実現できるボトリングメーカーがイギリスに無かったことです。BEHIND THE CASKに用いる原酒は、CADENHEAD’Sのマネージャーだったマーク・ワット氏の協力を得て確保した原酒の中から、趣旨に沿ったものを選んでいます。一方で、これをイギリス本国でボトリングしようとすると、ワインボトルがボトリングラインに合わなかったり、メーカー側にも在庫がないので、当社のように少数リリースで規格にないボトルやラインの調整までは行ってくれません。自分が考えるコンセプト、メッセージを込めたリリースとするためには、国内でボトリングを行うしかなかったのです。
また、だったらノーマルなボトルで良いじゃないかと思う方も居るかもしれませんが、細部にまで拘ってこそ、プライベートリリースの魅力に繋がると考えています。」

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(※マーク・ワット氏。ケイデンヘッド社を退職後、Watt Whisky Campanyを立ち上げ引き続きウイスキーリリースに関わっている。画像引用:https://whiskyfacile.wordpress.com/2020/05/16/interview-mark-watt-campbeltown-whisky-company/)

く「神は細部に宿る、ということですね。確かに、今回リリースされた2種類については、色合い的にもまさにイケムのような仕上がりで、ボトルを手に取ってみると独特な存在感があり、バックバーにあっても目立ちそうです。なお、コンセプトに絡んだ想定はどのあたりだったんでしょうか」

澤「IGN-89は長期熟成のグレーンで、瓶内変化のスピードは非常に緩やかです。すぐにでも飲めますが、ややドライでウッディな質感があるため、その点の変化が期待できます。温度としては常温で、ただし冬場は少し温めるくらいがいいと思います。
AND-97は開封直後から蜂蜜、洋梨、そして花のような甘みと酸味を感じる香りがあり、香味ともあまりトゲトゲしいところはありません。これらの要素がグラスの中で馴染み、開いていくことから、比較的早飲みのイメージです。温度としては、軽く冷えた状態からサーブすると、常温に戻る過程で変化をさらに楽しんで貰えるのではないかと思います。」


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く「赤ワインや白ワインのような捉え方ですね。そうした発信がリリースと合わせてあると、他社にはない試みとなって一層面白さが出てくるように思います。後はグラスの指定や…デキャンタージュ等も考えられますね。」

澤「はい、まさにデキャンタージュについては考えていました。ウイスキーをデキャンタージュする方法を取り入れている愛好家がいるとも聞いていますが、オフフレーバーの軽減、アルコールや樽香のトゲトゲしさをコントロールできるのではないかと考えています。ウイスキーにはウイスキーの良さが、ワインにはワインの良さがあり、無理にこれらを融合させるつもりはありませんが、良さを引き出せると感じられる手法は試していきたいと考えています。」

く「長々と質問にお答えいただき、ありがとうございました。最後に今後のリリース予定や、BEHIND THE CASKとしての活動予定についても教えてください。」

澤「現在第2弾のリリースに向けて準備を進めています。詳しくはコメントできませんが、今回はシェリー系で記号はGNR-13とだけ…。なお、先ほどコメントさせて頂きましたように、今後はラベル表記に誤解が生じないよう表記を見直すとともに、BEHIND THE CASKのコンセプトに沿った発信もしていくつもりです。そういう意味では、2ndリリースこそ真の意味でのローンチであり、皆様に評価頂く機会になるものと思っています。
また、当社の活動について長期的な視点で言えば、現在所管の税務署とも相談しながら、日本国内でどのような取り組みを実施できるのか、新しいアイディアも模索しています。既にいくつかは整理を終えており、後はリリースが落ち着き次第、次の動きを展開していきます。」

く「日本国内ではプライベートブランドが珍しくなくなり、当たり前に市場にある時代となりました。そんな中で、どうやって独自色を出していくか、持ち味を活かすか、それが我々愛好家にとっても重要な指針となります。是非、その魅力をさらに打ち出していけるようなリリースや活動を展開していってください。本日はありがとうございました。」


※補足※
ボトラーズメーカーの定義について。明確に定められていませんが、
①原酒を買い付け、独自ブランドを販売しているオフィシャル以外のメーカー。
②買い付けた原酒を独自に熟成し、シングル○○としてボトリングしてリリースしているメーカー。
一般的にボトラーズの理解は①、②の条件を満たすものとなります。しかし日本企業の場合、②を満たすことが以下背景から困難であり、厳密にいえば日本のプライベーター、酒販等がリリースする独自ブランドの大半は、ボトラーズと言うよりはインポーターのPBブランドとなります。

現在のイギリスの法律では、シングルモルトを樽で輸出することが出来ないこと。日本においても樽で原酒を保有し、熟成させたうえで課税してボトリングするには、酒販免許ではなく酒造免許が必要で、しかも酒造免許の取得には様々なハードルがあること。大きくはこの2点が障壁となるためです。
従ってBEHIND THE CASK社も現時点ではボトラーズとは言えない区分となりますが、この点について新しいプランを進めているそうです。

~後編に続く~

ウイスキーハイボール大全 ハイボール専門書籍が発売(2021/7/20)

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関東梅雨明け、いよいよ夏本番。
夏と言えばウイスキー界隈としてはハイボールですが、季節に合わせる形で7月20日、STUDIO TAC CREATEIVE からハイボールの専門書籍となる「ウイスキーハイボール大全」が発売されます。
著者はBARとカクテルの専門ライターとして活躍されている、いしかわあさこさん。STUDIO TACさんは「スコッチウイスキー新時代の真実」、「世界のウイスキー厳選150本」など、これまでもウイスキー関連の書籍を出版してきた実績もある出版社さんです。

ウイスキー関連の書籍は数多くあり、その中でハイボールがウイスキーの飲み方として触れられることは珍しくありませんが、ハイボールに特化した専門書籍というのは前例がなく、紹介されている銘柄もトータルで150本以上。日本、あるいは世界でも初めての1冊ではないかと思います。

ウイスキーハイボール大全
WHISKY HIGHBALL DICTIONARY
定価:2200円+税
総ページ数:224P
出版:STUDIO TAC CREATEIVE
監修・著者:いしかわあさこ
amazon 販売ページ

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いしかわさんの話では、今回の書籍は、
ウイスキーというよりは、銘柄を意識せず”ハイボール”を飲んでいる方々に、ハイボールをきっかけとしてウイスキーの個性、美味しさを知ってもらい、ロックやストレートでも楽しむ、世界を広げる手引きになればとのこと。

構成はハイボールの歴史、作り方、ウイスキーの定義などの基本的な情報から、ハイボールにお薦めのウイスキー126本の紹介。グラスやソーダの紹介や、プロフェッショナルからのフードペアリングも含めたお勧め銘柄の提案など。
ボトル紹介は、香味にフォーカスした短めの内容でビジュアル多め、コアな愛好家には物足りないところはあるものの、初心者がボトルを選ぶ目安に使うには程よい情報量とも言えます。

一方、「シェリー樽熟成ウイスキーは合わないものが多い」など、ハイボールに合わせて選別は行われており、ブームに乗った雑誌特集やムック本にありがちな、基準の見えない選定、単なるボトルカタログになってないのも見どころです。
また基本的な情報といっても、ハイボールの歴史については、缶ハイボールの歴史や、氷無しハイボールで一度は名前を聞いたことがあるだろう「サンボア」の系譜までまとめられていたり。ある程度ウイスキーを飲みなれている方が読んでも新しい知識を得られる。著者の専門分野が活かされた構成も魅力のひとつです。

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加えて、もう一つの特徴と言えるのが、書籍後半にまとめられている、第一線で活躍するバーマン5名(上画像)のオススメするハイボールとフードペアリング。そして業界のプロフェッショナルと位置付けられた6名が、ハイボール、ロック、ストレートと、それぞれの飲み方にお勧めのウイスキー銘柄を紹介するコーナーです。

※「プロフェッショナルが薦めるウイスキー」選定者
・リカーズハセガワ ×倉島英昭
・ウイスキーブロガー ×くりりん
・M's Tasting Room ×吉村宗之
・スリーリバース ×大熊慎也
・BAR Leichhardt ×住吉祐一郎
・目白田中屋 ×栗林幸吉

以上6名がそれぞれ、ハイボール3銘柄、ロック、ストレートを1銘柄ずつ、合計5銘柄を紹介しています。
そして、そうなんです。恐れ多くも無謀にも、今回の企画でくりりんに声がかかり、名だたる業界著名人の中に名を連ねているのです。いやホント、このメンバーの中にくりりんって、職種、年齢、字面等もあって、個人的にはかなり違和感です(笑)。

先に触れたように、企画の趣旨は”ウイスキー入門者に薦めるハイボール”であり、ウイスキーが持つ個性の多様さ、美味しさ、楽しさを知ってもらうためのものです。
この点は6名それぞれに解釈があり、私としてはオールドブレンドのように入手に難があるものや、熟成年数がミドルエイジ以上の価格的にハードルの高いボトルを選ぶことは出来ない…。
 美味しさだけで言ったら、”神々の遊び”的銘柄が思い浮かびますが、札束が泡のごとく消えゆくそれが、果たして入門向けかと言われたら違うでしょうと。

というか一般的には、5000円以上のボトルをハイボールにすることにも抵抗があると思います。
あえてそうしたボトルを紹介して、そういう世界もあると紹介するのも一案です。が、自分のチョイスは大前提として「自分が日常的に飲んで納得できる美味しさ」に加え、
・スーパーや一般的な酒販店で入手しやすい。
・実売価格でハイボールは2000円台まで。
・ロック、ストレートは5000円程度まで。
という条件を設け、誰でも抵抗なく、ウイスキーの個性に繋がる、”原料”、”樽”、”ピート”、それぞれの違いを楽しんで貰えるような銘柄を選びしました。

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また、3種のハイボールのうち、どれが好みだったかで、ロック、ストレートで飲んで欲しい銘柄にリンクする構成にしています。

※くりりんチョイス5銘柄
・キリン陸 ハイボール
→ フォアローゼズシングルバレル(ロック)
・サントリーリザーブ ハイボール
→ グレングラント12年(ストレート)
・ホワイトホース12年 ハイボール
→スモーキーなアイラモルト。カリラやラガを想定。

キリン陸は、原料や製法に由来するフレーバーの違い。つまるところスコッチタイプとアメリカンタイプのウイスキーの違いを知るための1本として。構成原酒については…(自主規制)…なので、リンクするのはバーボン、中でもフォアローゼズ。陸のハイボールで好みだった方は、個人的にオススメであるシングルバレル50%をロックで。更に濃厚でメロー、スパイシーな刺激の中にフルーティーさが感じられる味わいを楽しんでほしいです。

サントリーリザーブについては、スコッチタイプのウイスキーでは避けて通れない、バーボン樽の特性を知ることが出来る銘柄として、この価格帯で最も完成度が高いと感じているリザーブを。
リンクする銘柄はシングルモルト白州をストレートと行きたいところでしたが、昨今のブームで入手難易度と価格が…。だったら、無理せずスコッチで良いじゃないと。バーボン樽熟成原酒のキャラクターが良く出ているグラント12年をストレートで。

ホワイトホース12年はピートの個性を知る銘柄としてチョイス。スペースの関係でリンクする銘柄は紹介出来ていませんが、キーモルトのラガヴーリンで16年か、予算内に抑えるならカリラやキルホーマンあたりを想定しています。

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こうして選ばれたボトル30種類の中には、一部高価なボトルも含まれていますが、ほとんどはスタンダードな銘柄です。普段ストレートで飲むかと言われたら選択肢に入るかわからないけれど、ハイボールだからこそ選択肢となり、美味しさが引き出されるという基準の違いも伝わってくると思います。
例えば、長期熟成の銘柄で樽のしっかり効いたウイスキーよりも、手ごろな価格で販売されている若い熟成の銘柄が、ハイボールにするとバランスが取れ、ピートフレーバー等特徴となるフレーバーも引き立って、すっきりと美味しく楽しむことが出来る、というケースは珍しくありません。

先ほど、初心者向けだから…と前置きをしましたが、選ばれたボトルは変な妥協をしたものでもなく、選定者が日常的にお店で提供し、あるいは飲んでいる風景が連想できる。書き手の顔が見えるのも、この書籍の魅力であるように感じます。
選定者についてご存知の方は、ああこの人この銘柄好きだよなあ、このBARのハイボール美味いんだよなあ、なんて思い返しながら読んでいただくのも楽しいと思います。


ブログ読者の皆様はご存じと思いますが、当方はこれまで様々な銘柄をハイボールにしてきた、あるいはさせてもらってきた実績(前科)があります。お声がけ頂いたときは本当に嬉しく、二つ返事で了承しました。※本業側の許可を取ったうえで参加しています。また謝金、原稿料は受け取っていません。
いしかわさんとはこのコーナーをきっかけとして、本書籍の構成についても情報交換する場を設けて頂き、ただ寄稿しただけではない、全体的に思い入れのある書籍となりました。

なお、タイトルが「〜〜〜大全」で、某文化研究所の書籍を連想するものとなっていますが、編纂にあたって特に同所は関係はありません。巻末に記載されていますが、”大全”を使用する許可は頂いているそうです。
監修、著述されたいしかわさんは本当に大変だったと思いますが、ハイボールの領域はまだまだ深掘り出来るものがありますから、売れ行き次第では「完全版」とか、拡張も期待したいです(笑)。
この度は著書の完成、おめでとうございます。そしてお声がけ頂き、本当にありがとうございました。

【続報】T&T TOYAMAボトラーズ事業 クラウドファンディング

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5月13日から募集を開始した、T&T TOYAMAのジャパニーズウイスキーボトラーズ事業のクラウドファンディング。目標額の1000万円を30分で達成し、その後支援額は順調に伸び3000万円を突破。支援者の一人として、どこまで伸びるのか楽しみにもなってきました。

一方、企画者である下野さん曰く、「短期間でここまで支援が集まることは想定外」で、既に支援プランの大半が売り切れ状態に。。。そこで新しいリターンの追加共に、3500万円のネクストゴールとして設定されたのが、建設予定のウェアハウスに試飲用のスペースを造るというもの。ウェアハウス内で樽出しの原酒をテイスティングする…いや、ウイスキー好きが憧れる浪漫です。是非達成してほしいですね!
※本記事を書いた時点で、達成まで残り160万円。ネクストゴール達成を踏むのは何方でしょうか。



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※追加されたプラン(5月15日)
・クラウドファンディング支援者100人突破記念ウイスキー700ml × 2本セット

※追加されたプラン(5月20日)
・三郎丸蒸留所 樽熟成ウメスキープロトタイプ+ウメスキーセット
・T&T TOYAMAプレミアムメンバー入会&シークレットオンラインセミナー
・モルトヤマが富山で一日おもて『なしざんまい』


企画の詳細については以前記事にもしていますので、詳しい説明は割愛しますが、近年急増する日本のウイスキー蒸留所にあって、小規模なクラフトメーカーが直面する課題である、リリースや原酒の多様性、熟成、製品化に関する課題を解決する一助となるプロジェクトが、T&T TOYAMAのジャパニーズウイスキー・ボトラーズ事業です。

この事業の実施には、熟成場所となる広い土地と建物の初期費用のみならず、樽調達、原酒調達にかかるコスト、何よりボトリングや販売に関して必要となる資格の問題と言った、様々な”壁”があり、現在まで実現されてきませんでした。

そのコストについては、クラウドファンディングのネクストゴールの設定にあたり、
・土地、建物、設備:2億円(約2800㎡、建坪260)
・原酒購入、樽購入等年間費用:2000万円
という初期投資コストの情報が、ウェアハウスの設計と合わせて公開されています。
正直、自分と同い年の人間が億単位の金額を使うプロジェクトを立ち上げているなんて、周囲にはありません。素直に尊敬しますし、プロジェクトの意義としてもさることながら、人生をかけたであろう取り組みに、ウイスキー関係なくいち友人として可能な限り応援したいとも思うわけです。

ボトラーズの役割
※ボトラーズ事業を通じてボトラーズメーカーが担う、ウイスキーリリースまでの領域と課題(点線部分)

とはいえ、流石に今回のネクストゴールは、プロジェクト公開初日と同じ勢いで支援が入ることはないだろう、土日で応援記事を書こうじゃないか。。。と、準備していたらですね。ネクストゴールと共に追加された3プランのうち、「T&T TOYAMA シークレットオンラインセミナー」の支援枠が、即日完売してしまったわけです(汗)。改めて期待値の高さを感じた瞬間でもあります。

しかし、記念ウイスキー2本セットは前回の記事で紹介しているので、残るは三郎丸ウメスキープランと、モルトヤマ渾身のネタ枠。残りは300万円弱でネクストゴールも達成秒読みで…これって記事書く必要あるのか?。
いや、きっと自分だからこそ発信できるネタがあるはずだ。ウメスキー樽熟原酒は、以前蒸留所訪問した際に熟成途中のものを試飲済みだし。前回も即日達成してこんな流れだった気がするけど、気にしない気にしない。
そんなわけで、この記事では記事を書いている時点で、残っている2つの新支援プランについて、紹介していきます。


三郎丸蒸留所 樽熟成ウメスキープロトタイプ+ウメスキーセット
支援額:16,500円
ウイスキーベースで造った梅酒”ウメスキー”と、そのウイスキー梅酒を樽熟成した新商品のセットがリターンにあるプラン。新商品はまだ名前が決まっておらず、その銘を提案できる、応募券もついています。
このプランだけ三郎丸色が強く、一見してT&T TOYAMAのボトラーズ事業と関係が無いように見えますが、梅酒を払い出した樽(梅酒樽)で、調達した原酒を熟成するという計画もあるそうで、後々一つの線に繋がっていくプランなのだとか。

その味わいについて、製品版のものはまだわかりませんが、熟成途中の原酒を飲んだ限り、フルーティーでマイルド、梅というよりは熟したプラムのような甘酸っぱさ、林檎の蜜を思わせる甘みもあり、余韻は樽熟を思わせるウッディさが甘みを引き締める。熟成を経てさらにリッチでまろやかになっていると思われます。
日本人の味覚に響く、素直に美味しい言える梅酒でした。某S社さんの同系統の商品と比較すると、あちらが万人向け量産品ならこちらは手作り、そんなキーワードを彷彿とさせる濃厚さが魅力です。

モルトヤマが富山で一日おもて『なしざんまい』
支援額:494,974円
WEBは饒舌、リアルは塩対応で知られるモルトヤマの下野さんが、富山を1日おもてなし。
もはやネタですよね。何だこの金額はという疑問については、下野さん曰く”これが選ばれることなく最終日を迎えて、「ナシ(下野さんの別通称)がしくしく」という語呂合わせを含め、今後のT&T TOYAMAブランド戦略で有効活用する”、大変自虐的なプランを想定しているようです。
“他は選ばれたけど、僕は選ばれない、まさに独身系瓶詰業者(インディペンデントボトラー)”とでも言うつもりなのでしょうか。

「でもこれ、応募あったらどうするの?」
という問いに対して、絶対にないから、と話していましたが…。既に同クラウドファンディングでネタ枠だった”高所作業車名づけプラン”が購入済みとなっている件について考えると、1度あることは2度あるんじゃないかなぁと。
私の財布では荷が重いですが、どなたか英雄の登場を期待しております(笑)。

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過去の記事とも重複した話になりますが、スコットランドではウイスキー蒸溜所が造った原酒を、ブレンドメーカーやボトラーズメーカーが買い取り、様々なリリースに繋げてきました。その例に倣えば、T&T TOYAMAのプロジェクトは今後のジャパニーズイスキー業界の継続的発展のため、必要な1ピースであると言えます。

勿論、類似の事業が過去から現在にかけて、なかったわけではありません。例えば、イチローズモルトで知られるベンチャーウイスキー社の立ち上げを支えた、笹の川酒造の原酒買い取りと各種リリース。軽井沢蒸溜所の原酒を受け継いだNo,1 Drinks社のリリースもまた、広義の意味では日本のウイスキーのボトラーズ事業と言えるでしょう。

ですが、今回T&T TOYAMAの立ち上げる、ジャパニーズウイスキーボトラーズプロジェクトのように、
・ニューメイクから原酒を調達し、自社の熟成庫で自社調達した樽で熟成させた原酒をリリースする。
・熟成環境の提供や、ボトリング設備のレンタルといった、ウイスキーをリリースするために必要な機能を提供するサービス。
という、ただ熟成した原酒を買い付けるだけではない、多くの蒸溜所と二人三脚でウイスキー業界を成長させていくような構想は、今までにないものです。

日本における空前のウイスキーブームがもたらす、おそらくは今後無いであろう機運の高まり。大きなプロジェクトを立ち上げるのは、タイミングが重要です。クラウドファンディングの募集期間は残り約1か月。既にプロジェクトは確定しており、後はネクストゴール含めてこのプロジェクトがどこまで育ち、形になっていくのか。一人の応援者として楽しみにしています。


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