カテゴリ

カテゴリ:ダイナースクラブ

ダイナースクラブ 30年 バッテッドモルト 1990年代流通 40%

カテゴリ:
IMG_5749
DINERS
30 Years old
Deluxe Vatted Malt Whisky
1990's
750ml 40%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後2年程度
評価:★★★★★★(6)(!)

香り:カラメルソースやカカオチョコレートを思わせる、深みのあるオールドシェリーの甘さとウッディーなほろ苦さ。奥からレーズンやダークフルーツソース、度数以上にこってりとした構成。

味:まろやかな口当たり。カラメル系のオールドシェリー、チョコレートケーキ、アーモンドのアクセントにレーズンの酸味も感じられる。ボディは度数以上にあり、ふくよかな甘さとウッディネスが主体。
余韻は少しピリッとした刺激、ビターでタンニンが染み込むよう。焦げたようなピートを思わせるニュアンスもある。

かつてのGMなどに見られたような、カラメルソース系のこってりとしたシェリー感主体のバッテッドモルト。ブレンドの質は少し粗め。1年前はインクのような癖が感じられたが、今はそれが抜けて古きよき時代のシェリーカスクウイスキーとして楽しめる。もちろんストレートで。

IMG_5751

クレジットカードのダイナースクラブが、会員向けにリリースしたウイスキー。そのラインナップの中でハイエンドと思われるのが、今回のバッテッドモルト30年です。
テイスティングの通り、こってりとしたオールドシェリー感が主体。今飲むとその意外性も含めて「おお!」となりますが、1990年代の当時としてはGMやグレンファークラスの長期熟成等、様々なボトルで珍しくない構成だったわけで、自分だったら「はいはい、またこの系統か」なんて思ってしまったかも知れません。

構成原酒は相変わらず不明。原酒の蒸留時期は1990頃の流通からマイナス30年で1960年前後。スペイサイド・ハイランドのピーティーさが今以上にしっかりしていた時代だけに、様々な構成が考えられます。
しいて言えばこのシェリー感とボディ、余韻に感じるピートの残った酒質から、グレンファークラスやグレンリベットあたりが使われていても、おかしくないかなと感じます。
特にグレンファークラスは、この当時様々なブランドに原酒を売っていたようですし、1990年代に流通したオフィシャルボトルに加え、京晴のアーマー20年にも近いニュアンスもあります。後はGMからの買い付けも考えられます。

ちなみに、このウイスキーの作り手は、当ブログではおなじみのメンデルスゾーン氏(参照)。葉巻を嗜むと思われる同氏が、ハイエンドにこうしたシガーモルトとも言えるしっかりシェリー系を持ってきたのは、何が意図があるようにも感じます。
せっかくですので、飲まれる際にはシガーをあわせても良いかもしれません。
勿論ポーズはあんな感じで(笑)

ダイナースクラブ 12年 デラックススコッチウイスキー 1990年代流通 43%

カテゴリ:
DINERS
12 Years old
DeLuxe OLD SCOTCH WHISKY
1990's
750ml 43%

グラス:名称不明テイスティンググラス
場所:個人宅
時期:不明
暫定評価:★★★★★(5)

【ブラインドテイスティング(お猪口)】
区分:ブレンデッド
地域:ハイランド、ローランド中心
蒸留所:不明
年数:10年程度
度数:43%

世界で5本指に入るとされる稀代の名ブレンダーにして、音楽家メンデルスゾーンの末裔、ロバート・メンデルスゾーン氏が手がけたというダイナースクラブの会員向けのウイスキーの一つ。
今回は例のお猪口のブラインドテイスティングで出題されており、テイスティングコメントは簡易的なものとなっています。

飲み口はスムーズで穏やか、ほのかな植物感に、べっこう飴やざらめを思わせる甘さと古酒感が中心のクセの少ないウイスキーで、この時代のブレンデッドに見られる存在感の強いオールドピートやスモーキーさ、熟成したハイランドの華やかなモルティーさといった要素は感じられません。
構成原酒は不明ですが、香味から受け印象は特段ライトボディという感じでもないため、ブレンド向けのローランドモルトやハイランドモルトをベースとしているのかなと。アイラモルトなど、個性の強い原酒は使われていないような印象を受けます。

当時のブレンデッドの系統の一つに見られるタイプで、自分としては物足りないですが、逆にその手のスモーキーさが苦手という方々は楽しめる要素も多いと思います。
万人向けの味と言えるかもしれません。

(テイスティングするロバートメンデルスゾーン氏。恐らくは由緒正しい方なのだと思いますが、溢れ出る胡散◯さから当ブログでは若干ネタ的に扱わせていただいております。)

ちなみに、このブレンドを手がけたメンデルスゾーン氏については、他にもプリンススコッチウイスキーなど、オールドブレンデッド愛好家や昭和の時代から飲んでいる方は見たことがある銘柄を手がけているようなのですが、上記画像を見ると妙にツボってしまうというか、違う何かが心の中に生まれてしまいます。

ただ、ここまで煽っておいて手のひらを返すようですが、完全に色眼鏡見てしまうのは早計。このダイナースクラブのウイスキーシリーズは、グレードによって熟成感などの違いはあれど、総じて同じマイルドでスムーズというベクトルにある味わい。ブームに乗じて誕生した数多ある自称名門の零細ブレンドと比べるとスジは通っており、モルトの比率も多少高い印象。企業の力かブレンダーの力量か、いずれにせよ光るものはあることも触れておきます。

このページのトップヘ

見出し画像
×