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9月1日、ふとFBを開くと今回紹介するBAR Regalo AKASAKAが3周年を迎えたという投稿が目に入ってきました。
このBARのドアを開けたのは、赤坂経済新聞のWEB配信記事に同店が掲載されていたのがきっかけでした。
いわく、OLがウイスキー(それもオールドボトル)の魅力に取り付かれ、脱サラして、長野県にあるBAR Regaloにまで修行に通った後、飲食激戦区とも言える赤坂に開店したという話。
「このBAR面白いかもしれない」
そう思って仕事帰りに足を運んでから、月並みですがもう約3年が経過しているんですね。


当時書いた記事はこちら。
グレンアルバ1970年代流通 @BAR Regalo 赤坂 
http://www.whiskylink.com/?p=23572

その後、何度か利用させてもらっていましたが、引っ越したり、部署の異動があったりで、赤坂方面が疎遠になって2年半が経過。
ところが、この4月から異動で職場が非常に近くなり、機会があったら顔を出そうと思っていたところ。今日がその時と、まるで昨日も来店していたかのような態度でカウンターに座りました。


前置きが随分長くなってしまいましたが、ここからはお店の紹介をしていきましょう。
レガロ赤坂は、赤坂の雑居ビルの3Fという、「ふらり」と入るにはどう考えても向いてない、隠れ家的なお店ですが、入ってしまうとその独特の緩みとマスターのキャラクターで"落ち着いてお酒を楽しめる"、気難しさのあまり無い空間が特徴。
それこそ「ウイスキーって何?」という女性のお客さんが、たまたま会社の飲み会のあとで一人で来店され、お酒を楽しんだ後に常連になるというエピソードを、この日来店されていた常連(ご本人)が教えてくれました。


ボトルラインナップは現行品からオールドボトルまで幅広く、特にブレンデッドは量が揃っており、最初の1杯目はオールドブレンデッドのハイボールで入るのが、くりりん的にはこのBARのスタンダード。今回もその例に漏れず、1杯目はジョニ赤オールドボトルのハイボールからスタートします。

別に家で飲めるボトルですが、こうした空間で飲むとまた違った美味しさを感じます。
初めて来店したときの話などを語り合いながら、2杯目は自分が開店祝いに送ったボトルがまだバックバーにあったので、それを飲んでみることに。
「やっとお父さんに会えましたねー」とはマスターの言葉。開封されたのはいつかわかりませんが、残量的にしっかり役に立ってくれていた自分の息子(ボトル)、今の時代のファークラス12年にはない、コクのある濃い甘み、しっかり美味しい1本で安心しました。



さて、この3年間の集大成に、次はカクテルでも作ってもらおうかなあと、カウンターで同席していたお客さんたちと話しながら思慮していたところ、スッと出てきたブラインドテイスティング。
良かろう、受けて立ちますよ。
この3年間で成長したのはマスターだけではないことを見せるチャンスです。
隣席のウイスキー愛好家さんも、常連のお姉さんも注目。これは負けられません。

「このターン、俺の全てを賭ける!」
と内心意気込んで、一口、あ、オッケーこれはジャパニーズだ。
それもかなりハイプルーフで60%越え、経年の質感が無いことから詰めは近年、熟成感から逆算すると蒸留は1995か96あたりで、樽はアメリカンホワイトオーク系。
間違いなくサントリーのプライベートカスクだろうなと、ここまで絞って最初の予想は山崎。
予想を伝えると、目の前でマスターが爆笑しながら引いてます。
ただ思いのほか樽感が強く。これは白州でもこういうのあるかもなあと迷いが生じ、ちょっと加水してみたところさらに判らなくなって、やっぱり白州かもと伝えて正解発表。

正解は、やはりプライベートカスクの山崎パンチョンでした。
ファーストインプレッションでよかったのか。。。ブラインドは考えすぎると迷走するなあ。
引っ掛かりの無い口当たりにコクと甘いオークフレーバーがしっかりある旨いモルトでした。
成長を見せられたかどうかは判りませんが、その場は盛り上がったのでヨシとしましょう(笑)。


BARの形は色々あると思うのですが、レガロ赤坂のカウンターは、バックバーとの距離が、少しだけ他店より近い印象を受けます。
これでその間に入るマスターが厳格な雰囲気のある方だったら、それはそれで違った客層になっていたのかもしれません。

他方レガロ赤坂のマスター櫻井さんは、3年前は"ウイスキーに対して真面目で愛があって、おっちょこちょい"というキャラクター。
それが今は"真面目で愛がある"部分は残り、おっちょこちょい部分がだいぶ消えた・・・と思ったら、後から来たお客さんのチャーム出し忘れてるよ、訂正、少しおっちょこちょい。
そこにある種の貫禄もついたような印象で、きっと赤坂という魑魅魍魎の住む夜の街で、様々な経験をされてきたのでしょう。
年下の私が言う話じゃないかもしれませんが、バーマンとしての階段を一歩ずつ着実に登っているようで、ここから先5年後、10年後のRegalo赤坂が非常に楽しみです。 
3周年、おめでとうございます!


BAR Regalo AKASAKA
月~金 18:00~03:00 LO 02:00
土 18:00~24:00 LO 23:00
定休日:日曜/祝日
http://bar-navi.suntory.co.jp/shop/0X00324846/