カテゴリ:
GLEN SCOTIA
VICTORIANA
Finished in the Finest Deep Charred Casks
(No Aged)
700ml 51.5%

グラス:SK2
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後2週間程度
評価:★★★★★(5)
※加水後の評価は★6

香り:注ぎたてはあまり香りが立たないが、徐々に栗の渋皮煮を思わせる甘くほろ苦いオーク香。オーク香の裏には若い酸味も隠れている。少量加水するとお菓子のキャラメルやビスケットのような甘い香りとスモーキーフレーバーが開いてくる。また、削った木材のようなアロマもある。

味:ねっとりとした口当たり。ママレードジャムを思わせる柑橘系の香味と、ガラムマサラのようなスパイス風味、炒った銀杏のような香ばしさと苦味もある。非常に独特な麦芽風味。中間はチャーオーク由来の焦げたような香味。鼻抜けは乳酸系の若いフレーバー、余韻は軽くスパイシーで無糖ココアのようなほろ苦さと少し粉っぽさを感じた後で長く残る。
少量加水すると乳酸系のフレーバーが収まり、甘みが出て全体的にバランスが良くなる。またピートフレーバーが余韻にかけて存在感を増す。


スプリングバンクと比べると大きく知名度が落ちるものの、キャンベルタウンに残る2蒸留所のうちの1つ。
オフィシャルボトルはこれまでもリリースされていましたが、今回新しいオーナーの下でラインナップを一新して3種類のボトルをリリース。中でも価格的にハイグレードに位置づけられるのがビクトリアーナです。

新生グレンスコシアにはNAのダブルカスク、15年、ビクトリアーナの3種類がありますが、カスクストレングスはビクトリアーナのみ。飲んでみると若い原酒の影響は多少あるものの、加水すると複雑さも出てきて中々楽しめる味わいになっています。というか、このボトルはストレートより加水のほうが良いですね。

他のボトルを飲んでいないのでなんとも言えない部分はありますが、このビクトリアーナについては長熟原酒に加えて若いフレーバーも混じる、幅広い原酒のバッティングであるように感じます。
この香味を良しとするかどうかは飲み手の好み次第といえますが、独特の麦芽風味、フィニッシュに使用した樽由来かチャーオーク香に加えてスパイスの香味、ボトル単体で際立った個性が感じられるため一度は飲まれても良いかもしれません。