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2016年02月

サントリー センチュリー21年 ピュアモルトウイスキー

カテゴリ:
CENTURY
Aged 21 years
Pure Malt Whisky
Suntory
2001's
43% 500ml

グラス:サントリーテイスティング
量:30ml程度
場所:個人宅イベント
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★★★(8)

香り:華やかなオークフレーバー、メープルシロップや焼き芋、微かにドライフルーツを感じる濃厚で多層的な甘みとミズナラ香、高貴で引き込まれる魅力がある。

味:リッチな口当たり。ねっとりとしてウッディなミズナラフレーバーをシェリーの甘みが支えている。干し柿、レーズン、バタークッキー。華やかなオーク香を伴う長い余韻。

サントリーが新しい世紀を記念してリリースした、センチュリーシリーズの1本。
ブレンデッドの15年、17年、ピュアモルトの21年。そしてシングルカスクの40年がリリースされました。
その前には2000年を記念したミレニアムシリーズをリリースしており、この2年間は随分潤沢に原酒を使えたんだなという印象があります。 ウイスキー不況との重なりもあって原酒が余っていたのでしょうか。

今回の21年は500mlで3万円。700ml換算で4万2千円は、当時のウイスキー相場では強気の設定。 なんせ1960年代蒸留のボウモアや各種スコッチモルトが1万円台で買えた時代の4万円ですから、サントリーはどれだけ自信があったんだろうかと。
21年から最長40年の長期熟成原酒をバッティングしたというスペックは食指をそそられますが、その価格を見て失笑を禁じ得ませんでした。

しかしその失笑は、一口飲めば幸福の笑みに変わるのです。
滑らかな口当たり、バッテッドモルトらしい多層的なフレーバー、程よいシェリー感を底支えにして開いてくるミズナラ原酒の独特かつ豊かな香味。
バランスも良く何杯も飲めてしまいそうな印象すらあり、少量加水すればさらに多くのフレーバーを引き出せる。
響シリーズに共通するニュアンスも感じられ、ピュアモルト響と言っても過言ではないという出来栄えです。
お恥ずかしいながら飲んだことが無く、今回初めてテイスティングさせてもらいましたが、その旨さに唸ってしまいました。

今回のボトルはウイスキー仲間のXさんが持ち込まれたもの。
この日はサントリープレステージ25年もテイスティングしましたが、どちらも濃厚ですがプレステージのほうが甘みは濃くシェリー寄り、センチュリー21年はバランス良く華やかでミズナラ寄りの香味という感じです。
そうえいば自宅ストックにセンチュリー17年があるんでした。これも近々開けて飲んでみようと思います。


追記:先週末から風邪を再発したのか、咳がひどくてろくにウイスキーを飲めない日々が続いています。
一昨日は妻がウイルス性胃腸炎でダウンしケアに追われて、ブログも書けませんでした。
そのため相変わらず過去ネタ中心ですが、徐々に回復してきているので、早く治して溜まっているボトルやサンプルを飲んでしまいたいです。
皆様もご自愛ください。

日本初のウイスキーアプリ誕生! ハイドアウトクラブ を使ってみた

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先日、株式会社ハイドアウトクラブから、ウイスキーのテイスティング記録や情報交換等ができるiphone(iPad)向け無料アプリ「HIDEOUT CLUB」の先行公開が始まったので、早速使ってみました。 

結論から言うと、先行公開時点ということもあり記録アプリとしての使い勝手は及第点。 フェイスブックに近い形式のため、今後はその差別化が急務かなと。
投稿された内容の検索・統計機能の充実など、幾つか改善点が残されていますが、今後の展開次第では、ウイスキードリンカーご用達のアプリになる可能性も秘めていると思います。

 
HIDEOUT CLUB
https://hideoutclub.jp/
日本初!ウイスキー特化のコミュニティアプリ『HIDEOUT CLUB』がローンチ! 
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000017245.html

プレスリリースに書かれているように、ウイスキーの記録アプリは海外版が主流で、現在開発・公開されている国内向けのアプリはありませんでした。(以前はあったようですが、今は開発がストップしてしまっているようです。)
元々仲間内で、直感的に操作できるウイスキーの記録アプリを作れればと意見交換をしていた中で、今回のアプリの公開。早速インストール・・・と思ったら手持ちのiphoneがiOS9.0以上にアップグレードされてなくて、まずはそこから・・・とやきもき時間を過ごしてインストール終了。
いくつかマイナーな不具合があって「ウーン」となっていますが、それもアプリのためガマンします。


1.ユーザー登録
完全に独立したアプリかと思いきや、お約束のFacebook連携はされていました。
これについては賛否あるので、個別で登録するのも良いですし、Facebook IDでログインするもよし。
少なくとも使い勝手をまとめる今回の記事の本流ではないので、その議論は割愛します。

2.記録してみる
このアプリの主な機能は「飲んだウイスキーの情報を記録して管理できる」ことにあり、そこからデータベースを構築したり、ユーザー間の交流に繋がっていくのがメインの流れとなる模様。
早速先日飲んだばかりの「グレンリベット・ファウンダーズリザーブ」を登録してみます。 

 

操作は悩まず直感的に進められるフォーマットで、iPhoneの画像フォルダから写真をアップし、ボトル名称と評価を登録。コメント、諸情報は必要に応じて入力する形式です。
これが思いのほかさくさく進んで、飲んでいる合間でも登録できそうなほど。
ボトル名称は選択式で、ボトラーズなども含まれるため色々候補が出てきます。今回はオーソドックスなグレンリベットだけに、いきなりマニアックなものがドカッと出てきました。
自分のような飲み手は問題ないでしょうけど、普通の人だと驚いちゃいそうなラインナップです。
(このボトルラインナップがどういう基準で並んでいるのかも、ちょっと謎です。)



ニューリリースやマニアックなボトル等、アプリ側に登録されていないボトルはユーザーサイドからの新規登録が必要になります。
ただ、ボトル情報は思いのほか多く登録されているため、通常利用する上で新規登録画面に当たることはあまりなさそうです。
ありがちなのが日本語的な読み方の違いで、結果が出てこないこと。今回のボトルなら、「リザーブ」と「リザーヴ」の2種類の読み方が一般的。しかし重複して新規登録されても、英語表記によって統一する整理がサーバー上ではされているようです。 
検索しても出てこない場合は、英語表記を入力するなど、工夫してみると良いかもしれません。

 
 
スコアは5.0が基準になって、そこから0.1点刻みで0~10点までの間で評価します。 0点は低評価、10点は高評価で、特にそれ以外の基準は設けられていないようです。
テイスティングコメントや、バックストーリー等は選択式ではなく、ユーザー側で手入力する方式。記録アプリとしては原始的ですが、その分浅くも深くも使える形になっています。
これら評価やコメントと合わせて「一緒に飲んだ友人」「飲んだ場所」の登録も可能です。
BAR飲みの場合は「このBARにこのボトルがある」という検索指標に使えますから、情報が集まってくれば飲みたいボトルを探すときに効果を発揮しそうです。 

また、本アプリは「個人の記録用」で使う目的にも対応するため、プライベートモードの有無も選択できるようになっています。公開前にチェックすれば、後述するフィード上にアップロードされないため、自分の記録用ツールとしても使用可能です。
数多く飲むとついつい忘れがちな、いつ、どこで、何を飲んで、それはどんな香味だったのかを、ボトルの写真付きで整理できるのは、これだけで結構便利だと思います。(後は検索、統計機能が充実したら最高です。)


3.交流する
このアプリはウイスキー特化の交流アプリでもあるため、ボトルの情報蓄積だけではなく、他ユーザーとの交流もサービスに含まれています。
先ほど投稿したボトル情報は、非公開にしなければフィードに展開され、それがきっかけになるイメージ。 
ここではフォロー機能に加え、コメントやイイネ系の機能等もあり、Facebookのタイムラインと同様の構造ですが、ウイスキーアプリらしくボトル毎に連携も取れる作りになっています。
ラックやフィード上の投稿の右下、「ボトル詳細」を開くと、ボトルのスペックや他の人の評価を閲覧出来ます。
本アプリは公開されて日も浅く、特定のボトル以外はまだ連携した評価を見れませんが、フィード上には徐々にボトルが投稿されつつあり、今後は飲んだボトルの情報交換にも一役買ってくれそうです。

 


4.課題や改善点について
アプリの基本的な流れを経験してみましたが、デザインはシンプルで、アプリの主たる機能の記録、管理、共有のうち、特に記録機能は直感的に操作が出来る完成度。最低限楽しんでいけるレベルの整備がされています。
一方、今のままではFacebook寄りのシステム過ぎるため、このアプリを使う強みがもう少しほしいところです。 
今後実装されてくるのだと思いますが、投稿されているボトルやBAR等の検索機能は最低限欲しいですし、テイスティングのまとめ方の工夫(数値化、イラストでの表現、地域での分類)や、個人の管理向けで点数や好みの傾向など、統計分析機能もあると嬉しいですね。

(テイスティング表現の一例、ウイスキーエクスチェンジから引用。)

また、雑談的な投稿やウイスキー以外のPR(例えば本やグッズの投稿、イベント開催など)をどう整理するかはポイントになりそうだと感じます。
雑談投稿が増えることは悪いことではありませんが、次第に"友の会"的になっていき、ボトルの記録が薄くなる恐れもあります。
交流アプリの側面もあるため何でもアリというのも考え方ですが、自分としては「ウイスキーの記録がメイン、そこから交流を広げるアプリである」として、ボトルの中身を記録しない投稿はバッサリ切ったほうが、Facebookと差別化出来ていいのかなと。 
登録ボトルの意図しない重複や、オールドボトルの整理なども今後課題になりそうですが、まだ先行公開ですのでそうした課題については触れず、様子を見ていきたいと思います。


その他の疑問としては、アプリの制作は慈善事業ではなく、ビジネスありきの話であり、今後ハイドアウトクラブ社がどのようにマネタイズするつもりなのかも気になりました。
利用規約を見ると、アプリの利用者は"投稿内容に関する著作権上の権利について、同社が無償で利用することを承諾する"旨の、食べログなどにも見られる記述もありますので、ウイスキーに関する多角的な情報を集約することで、今後の活動に繋げていく計画なのかもしれません。 
それこそ食べログみたいに情報が集まれば、ユーザーが選ぶボトル100選なんて企画も出来そうです。
しかしこの著作権の記述に関しては、現在ウイスキー関連で商業的な活動をされている方、将来なんらかの活動を展開しようとしている方々にとって、アプリ利用の障害になりえる可能性もあります。
ハイドアウトクラブさんは本アプリに関するPRを、3月6日のボトラーズフェスティバルでもブース出展して行う予定であるとのことで、この辺の話も含めてぜひ色々聞いてみたいと思います。

日本のウイスキー界にやっと登場したウイスキーアプリ。
いちウイスキー愛好家として、まずはその誕生を歓迎すると共に、今後の展開にも注目していきます。
(※掲載の情報は2016年2月22日時点までのものです。)

ウイスキーの楽しみ方 チョコレートで食べてみる

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先日、森永から小枝プレミアム 薫るウイスキー"ウイスキーとオレンジピールの濃密な出会いガナッシュ仕立て"という商品がファミリーマートで数量限定販売され、ネット上では「うますぎる!」と話題になっていました。

でまあ自分も買ってみると、確かにコンビニ菓子としてはリッチでアダルトな味わい。
最低限の洋酒っぽさはあるし、刻んだオレンジピールが仕事もしています。確かにおいしい。ただ、あくまで量産品のお菓子の枠は超えてこないなぁと贅沢な感想も抱いてしまいました。
そう、ウイスキーが薫るというくらいなんだから、ただのアルコール臭や洋酒臭さではなく、もっとプンプン芳醇にウイスキーの個性まで香ってほしいわけですよ。

そこでふと思い浮かんだのが、先日妻が作ってくれたウイスキーチョコレート。無かったら作ればいいじゃないかと。今回はこちらで原酒を指定して、もう一度ウイスキーチョコレートを作ることにしました。レシピや分量はクックパッドに簡単生チョコレシピがいやほどありますので、お好きなレシピを参考にしてください。
ただ、我が家の場合は
・ダークチョコレート
・生クリーム
・無糖ココア
・ウイスキー15ml~30ml
※(欲張って入れすぎると固まらないので注意)の4点以外は使っていません。


そして、成型前のチョコレートたち。
ここでコネコネして丸めれば立派な生チョコの出来上がりですが、自分で食べるから形は良いやと冷蔵庫へ。
ちなみに今回使用したウイスキーは・・・ウイスキーショップW4 周年記念、シングルカスクウイスキー山崎2003ボタコルタ55%です。バレンタインデーに合わせてロイズから山崎シェリーウッドチョコレートが出ていましたので、自宅でも組み合わせてみました。

15mlしか使いませんでしたが、流石濃厚な山崎シェリーです。ダークチョコレートのビターで濃厚な風味の中から、山崎シェリーカスクのスパニッシュオーク由来の香木系のウッディなー香りや、レーズンを思わせる果実味が感じられて、これはリッチで旨い。うんうん、これだよこれ。
出来たチョコレートは25粒。15mlで25粒も味わえるなら、 多少高価なウイスキーでもこの対価は惜しくないと感じるほどです。

ウイスキーチョコレートの風味は出来立てが一番香ります。グラスの中のウイスキーが時間経過で徐々に香りが弱くなっていくように、チョコレートにしてから時間が経過している市販品は、どうしても作りたてに比べて落ちていきます。素人が量産品のチョコに勝てるポイントはそこなのよね、とは妻の言葉。
普段製菓をしない方は若干ハードルがあるかもしれませんが、意外と簡単なので自宅のウイスキーで試してみてはいかがでしょうか。別途ベンリアックのピーテッドでも作ってみましたが、これも個性的で面白い仕上がりでした。
ただし食べ過ぎは体重増加のモトなので、くれぐれもお気を付けください・・・。

ハウスオブローズ 8年 1980年代流通 ウイスキー特級

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HOUSE OF LOADS
Deluxe Blended
Aged 8 Years
1980's
43% 750ml
構成原酒:エドラダワーなど

グラス:SK2、創吉テイスティング
量:所有ボトル
場所:自宅
時期:1週間程度
評価:★★★★(4)

香り:微かなヒネ香を伴うブラウンシュガーの甘い香り、麦芽の香ばしさと若い原酒のツンとしたえぐみから、徐々に植物性のクリームのようなクリーミーさと、おしろいやソーピーなアロマが開いてくる。所謂パフューム香。

味:まろやかな口あたり。香り同様の構成だが、中間以降に開いてくるパフューム香はより存在感がある。アルコールは古酒らしくこなれており、麦芽、ザラメ、ほのかにみたらし。
余韻は染み込むようなパフュームと、モルティーな香ばしさ、少しのえぐみ。ゆっくりと消えていく。


スコッチの司祭、ウィリアムホワイトリーが手がけたブレンデッドウイスキー。 化粧品メーカーでも音楽バンドでもありません。
ブレンデッドとは言うものの、実際はほぼエドラダワーのグレーン割りとのこと。一般的なブレンデッドのように複数蒸留所の原酒が使われ、その中からキーモルトとされるいくつかの要素を探すまでもなく、このボトルの場合は飲めばそこに居る、はっきりとエドラダワーの存在を感じられるのが特徴です。 

(ハウスオブローズの裏ラベル。グレンフォレス・グレンリベットはエドラダワーのこと。)

ハウスオブローズは"王様の身代金"で知られる、キングスランサムの兄弟銘柄に当たります。
名前はイギリス国会上院の通称で、数多にあるそうした名称のスコッチとは異なり、本当にイギリス上院御用達(それ以外には身分ある貴族や高級ホテルでしか飲めない)だったという話です。
しかし実際はそういうワケでもなく、単に街の酒屋が置こうとしなかっただけという説もあります。
また、銘柄間の違いとしてはキングスランサムの世界一周マリッジをしていないバージョンという整理だったようですが、キングスランサムのフェードアウトと共にその整理も曖昧になっていきます。
最終的には、90年代にシングルモルトの安定供給を目的に原酒の買い戻しが行われ、終売となりました。

当ブログのキングスランサムに関する記事は以下。

上でも少々触れましたが、このウイスキーの主たる原酒はエドラダワー。今回のボトルの流通時期から逆算すると1980年、あるいは1970年代後半となり、同蒸留所がパフューミーだった時期に該当します。 
ブレンドの構成としては、多少若い原酒のえぐみが感じられますが時間経過で開く印象。味にも奥行きがあり、1980年代後半流通のスタンダードクラスにしては、なかなか高いレベルにあるブレンドです。ラベルは汚れてますが、状態も悪くないです。

他方でどうにもならないのが、パフューミーで当時の個性がバッチリ出ていること。思い返せばパフューミーなブレンドって、キングスランサムとハウスオブローズの70年代から80年代流通くらいで、これはこれでレアとも言えます。
自分がウイスキーにおいて受け付けない3大要素が、キャップ臭、硫黄、そしてパフューム香で、特に最も致命的にダメなものです。今回のボトルも好きな人は★6くらい行くんでしょうけど。。。
じゃあなんで買ったんだって?怖いもの見たさというか、エドラダワーには1980年代後期流通の水彩画ラベルにパフュームのないロットがあり、ひょっとしたらこれもエドラダワーのクリーミーな風味がメインで出てくれるかな〜なんて淡い期待もあったりしたんです。
グラスの中の変化では時間で開く印象もあり、これは自分じゃ持て余すタイプ。その筋の人に飲ませて終わりそうです(笑)。


インペリアル 17年 1995年蒸留 2012年ボトリング 52.3% エイコーン

カテゴリ:
IMPERIAL 
ACORN’S Natsural Malt Selection 
Aged 17 Years 
Distilled 1995 
Bottled 2012 
52.3% 700ml 
 
【ブラインドテイスティング】
地域:ハイランド(グレンモーレンジ)
年数:15~20年
度数:46%
樽:バーボンホグスヘッド
 
グラス:創吉テイスティング
量:30ml程度
場所:BAR(TWDイベント)
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)
 
香り:ドライでオーキーな香り立ち、蜂蜜やバタースコッチの甘み、洋ナシ、リンゴのフルーティーさ、シトラスを思わせる爽やかなアロマもある。徐々に麦芽香やクルミ、ツンとした木香由来のエッジも立ってくる。
 
味:柔らかくオーク風味主体の口当たり。ワクシーな麦芽風味、マシュマロ、ドライアップル、盛り上がるような甘味から徐々にウッディでドライな舌触りへ。余韻はスパイシーで木材由来の渋み、エッジ、オーキーで華やか。
TWDでのテイスティング。Ambrosiaのマスター(名和さん)からの出題。エイコーンのどんぐりこと、ネイチャーシリーズのインペリアルです。
樽感主体なモルトで、樽材をしゃぶってるレベルのオーキーな風味がまず感じられますが、その中から麦芽系の風味など、いかにもハイランドなモルトという個性も感じられました。
その結果、テイスティングを一通り終えた全員の議論はハイランドだとしたら「どの蒸留所か」という方向に。そして結局モーレンジとしか思えないと。
自分は予想がふらふらしていて、モーレンジっぽいんだけどなんか違うというか、近年の樽感主体ロングモーンもありえるかなーなんて、そもそもハイランドじゃない蒸留所を出してきたり。度数の絞り込みも全然ダメですね。
 
スコアについては「樽しゃぶり系」の香味構成に対するとらえ方で、一番上の評価が4点、下が2点と分かれています。
その他の構成要素に関する評価はほぼ平均的でしたが、この構成を好みに感じなかった飲み手は、余韻も短いと感じたようです。意識が樽系のフレーバーに行っているのが、良い点、悪い点、どちらにも働いているように感じます。
こういう系統のボトルは最近のボトラーズに多いので、また感想をまとめてみたいです。
 
そう言えば前回のTWDでもインペリアルが出題されて、ハイランド、それもモーレンジを予想していました。もうインペリアルは大丈夫だろうと思ってたのに、これです(笑)。
会の後半に入って集中が切れてきたのか、しっかりとボトルに向き合えてない証拠であり、これじゃいかんなぁと、次の1杯に向けて褌を締めなおす良いキッカケになりました。
(順番は前後しますが、ラストはスプリングバンク ローカルバーレイ16年でした。)

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