ボウモア 23年 1995-2018 ウィームス 57.4%

BOWMORE
WEMYSS MALTS
"Nostalgic 70's Flavor"
Aged 23 years
Disilled 1995
Bottled 2018
Cask type Hogshead
700ml 57.4%
グラス:国際規格テイスティング
時期:開封直後?
場所:ジェイズバー(ALLEN氏持参物)
暫定評価:★★★★★★★★(7ー8)
香り:エキゾチックなニュアンスを含む、トロピカルなフルーティーさ。熟した果実の発散するフェロモン。アップルマンゴー、グレープフルーツ、土っぽいピートと燃えさしのような柔らかいスモーキーさ。微かに地磯を思わせる要素もある。官能的なアロマ。
味:とろりとした口当たりから、香り同様に南国果実に混じる柑橘のニュアンス。ピートのほろ苦さと、ダシっぽいコクのある塩気、熟したマンゴーの甘さと薬品を思わせる含み香が、余韻のウッディネスと混ざりあって鼻孔に抜けていく、長く続くフィニッシュ。
90年代中頃のボウモアらしいダシっぽさと適度な雑味、厚みのある酒質に60年代に通じるトロピカルなフルーティーさが備わった素晴らしい1本。1995年にもこんなカスクがあったのかと衝撃を受ける。サブタイトルはノスタルジック70'sではなく60’sにするべき。
先日、台湾のボトラーズである”AQUAVITAE”の代表アレン氏が開催した、招待制のテイスティング会。そこでスペシャルアイテムとして振る舞われた1本。
アレン氏は兼ねてから日本の愛好家のなかでも、ウイスキーに造形が深いブロガーを招いたテイスティング会を開催してみたかったとのことで、信濃屋さんの協力を経て企画の実現に至りました。
その際のテイスティングアイテムについては、追って個別に記事化させていただくとして、イベントの最後に提供されたのが、アレン氏ら台湾のグループでジョイントボトリングしたこのボウモア。
会のラインナップのボトルはどれも面白く、かつアレン氏が好んでいるフレーバーの傾向が、我々日本の飲み手の好みと近いことが理解できるなど、1本1本選び手のイメージを確認しながらテイスティングできる貴重な機会であったわけですが。。。ボウモアのあまりの美味しさに、最後に全部持っていかれてしまった感すらあります。
スペシャルアイテムの提供はブラインド。ですがノージングで即90年代のボウモアとわかる、官能的なフルーティーさとピート香のハーモニー。
フルーティーさについては
アレン「昔のボウモアを思わせるフレーバーがあるから、Nostalgic 70's flavorと書いているんだ(英語)」
くり「70年代というより60年代なんじゃ?(日本語で呟く)」
アレン「(通訳もなしに)自分も60年代だと思うんだけど、実は78年に似ているという人が居たから、配慮して70sにしたんだ」
という、通訳なしで想いが通じあってしまったやりとりも(笑)。
さすがにパフューム時代のボウもアとは違うと思いますが、このくだりからも我々とアレン氏は感じ方が近いんだな、と感じたエピソードでした。
しかし1995年のボウモアはフルーティーさよりもアイラ要素の強いものがメインという印象でしたから、1990~1993年あたりを思わせるフルーティー系統とボディ感の両立した味わいには驚かされました。まさしく現代に甦った60年代のボウモアです。
そして会を通じて、アレン氏だけでなく日本のブロガー、情報発信者との交流ができたことも大きな収穫であり、今回の機会を作っていただいた、アレン氏と信濃屋さんには感謝しかありません。(また、金曜日の20時30分からというゴールデンタイムに会場を提供してくださった、ジェイズバー・蓮村さんの男気にも。)
お声がけいただき、ありがとうございました!!
コメント
コメント一覧 (1)
70年代よりも60年代ですか…なんともうらやましい限りです。いつも楽しく読ませてもらっています。どこかのバーで会えること願っています。