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GLENMORANGIE 
ALLTA 
CREATED WITH OUR OWN WILD YEAST 
Limited Edition No,10 
700ml 51.2% 

グラス:グレンケアンテイスティング
時期:開封後1週間程度
場所:BAR Eclipse 
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ドライで乾いた木材と紙っぽさ、仄かに乳酸系の酸味とスパイシーな刺激。時間経過で華やかなオークのニュアンス、柑橘感はグレープフルーツピール、白い花のような植物感を伴う甘いアロマ。

味:若さを感じさせる酸味、厚みのある香味でねっとりと舌に乗ってくるようなほろ苦い麦芽風味や柑橘、スパイシーさ。徐々にオーキーなフルーティーさが余韻にかけて残る。

若さを連想する酸があり、厚みのある植物や穀物、アイリッシュのような粘性。香味の主体は少々紙っぽさもあるモルティーさ、不思議な印象を受ける味わい。良さもあるがそれ以外の違和感が。。。これが野生酵母由来なのだろうか。
余韻にかけてはオーキーな要素が感じられ、熟成期間は10年程度ありそう。少量加水すると柑橘やオークのニュアンスがさらに開く。

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毎年リリースされているグレンモーレンジのリミテッドリリース。あるいはラムズデン博士の挑戦と言うべき意欲作。アルタはゲール語で野生の意味で、今年のリリースはグレンモーレンジに麦芽を供給する蒸溜所周辺の畑(カドボール)で発見されたと言う野生酵母を仕込みに用いたものです。

ウイスキーの製造行程において、蒸留は良くも悪くもリセットの意味合いがあり、仕込みの時点では蒸留するから気にしなくていいと言う要素があれば、逆に無視できないという要素もあり、どこまでこだわっていくかは議論が終わることのないテーマであると感じています。
そしてその一つが麦の種類や、今回のように酵母の種類であるわけです。

自分の印象ではウイスキーの味わいに、酵母と発酵時間は無視できない要素であり、フェスや蒸留所見学でウイスキーの蒸溜関係者に質問すれば、フルーティーさを出す酵母の種類や、発酵時間もクリアな酒質に仕上げるための工夫とか様々に考えられていることを伺うことができます。
今回使われた野生酵母がどのような働きをもたらしているかは推測でしかありませんが、通常のグレンモーレンジのモルティーさと軽快なフルーティーさとは異なる、粘性や酸味と香味の強さが印象的で、発酵力の強い酵母で長期間しっかり発酵させたという感じでしょうか。

飲んでいてローカルバーレイ系統だなあとも感じつつ、この強さと癖のある構成は好みが別れるところだとも感じました。

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更新が1週間弱空いてしまいました。。。
いや、今週は本当に忙しさの質が違い、久々に疲労困憊。なーんも手をつけられませんでした。年度末は仕事量が増えるだけでなく、変なエラーも多くて本当に色々ともう。
まあそれもようやく一段落。今日はこれから温泉でのんびりして、また活動再開したいと思います。