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ARRAN 
Whisky Gallery 
Aged 21 years? 
Distilled 1996 
Bottled 2017 
Cask type Hogshead #317 
700ml 51.2% 

グラス:テイスティンググラス
場所:BAR LIVET
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:華やかでドライな香り立ち。オーキーなフルーティーさに、洋菓子を思わせる甘み、合わせて瓜やアロエのようなやや青みがかった植物系の要素も感じられる。

味:ドライでスパイシーで、木材のエキスが溶け込んだようなサラサラとした口当たり。砂糖のかかったドライファイバーパイナップルやココナッツ、香り同様に青みがかったニュアンスも感じられる。
余韻はドライなウッディネス、華やかなオーキーさを伴って長く続く。

いかにも近年系の樽使いという、華やかな仕上がりのハイランドスタイルのモルト。この仕上がりがアランらしいと言えばそうだが、少々樽が強く溶け出たようなドライなタイプである。加水すると黄色系の甘酸っぱいドライフルーツの香味が感じやすくなる。


ウイスク・イーがリリースしているオリジナルブランド「ウイスキーギャラリー」のセカンドリリース。なぜ”ギャラリー”かと言えば、その経緯はラベルに拘りがあるのですが、前作となるオルトモアは中身とラベルのイメージが合致しているとはお世辞にも言い難く、疑問だったところ。
その後いくつかリリースが続いており、今回のボトルはアランのひとつの区切りに到達したとも言える20年オーバーのスペックを記念するような、そんなデザインとして見ると前作ほどの違和感はありません。

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(参考:ウイスキーギャラリー・オルトモア1997-2017。酒質の線は細いが、華やかな樽感主体の味わい。味は悪くなかったが、それでいてこのデザインは。。。)

一方、中身について若干の疑問が残ってしまったのがこのリリース。
アラン蒸留所の稼働2年目にあたる、1996年蒸留の原酒をホグスヘッド(おそらくバーボン)で熟成したもの・・・と思うのですが、ちょっとスペックが怪しい。
ラベルの表記は21年なのですが、メーカーの説明文や掲載スペックを見ると20年熟成となっています。流通時期が2017年10月からですから、ボトリングからリリースまでの時間を差し引いて考えると、20年とも21年とも、どちらの可能性も考えられるのです。

流石に数ヵ月差とも言える熟成の違いは判別不能。可能性があるとすれば、元々20年熟成のつもりでサンプル調達等を行っていたものの、ラベルの審査待ちをしていたら21年に入ってしまった・・・・とかでしょうか。
逆に言えば、そんな些細な違いは日本の夏場を越えるとかならともかく、冷涼なスコットランドでは気にする必要もないかもしれませんが。とりあえず本ボトルは約21年熟成ということで。

アランはつい先日、オフィシャル21年熟成のシングルモルトがリリースされており、その比較対象としてベース部分がわかりやすいタイプのボトルをテイスティングするために注文しました。なんというか、アランってプレーンというか、癖の無いハイランドタイプというか。本当につかみどころが無い酒質ですよね。
それが良さであり、安定感であり、アメリカンホワイトオーク系の樽のもたらす華やかなフルーティーさとの相性も良いのだと思いますが。。。
先日もブラインドでアランをいただいたのですが、ハイランド系の蒸留所を予想するばかりで、まったくアランにたどり着けませんでした。


週末・週明けに飲み会3件、そこに仕事の年度末進行が重なって3日ほどブログをサボってしまいました(笑)。
今日からまたマイペースに復活です。山崎に厚岸と注目のリリースもありますし、しばらくネタには困りません。後は仕事がなぁ・・・。