シーバスリーガル 18年 インペリアル 1990年代流通 43%
CHIVAS
IMPERIAL
Aged 18 years
1980-1990's
700ml 43%
グラス:国際規格テイスティング
時期:開封後数日以内
場所:お酒の美術館 神田店
評価:★★★★★★(6)
味:ドライでウッディ、スパイシーな刺激を伴う口当たりだが、洋梨や薄めた蜂蜜、品の良い果実感を伴うオークフレーバーが主体となって広がる。ボディは最低限。余韻はドライでスパイシー、モルト由来の香味はあまり残らないが、華やかな樽香が長く続く。
モルティーで華やか、そして熟成感もあり上質な原酒を使っていることが伺える、中々侮れないブレンデッドである。
少量加水すると麦系のフレーバーが出て、口当たりのドライなアタックも軽減される。度数落ちのシングルモルトに共通するところもある。
シーバスリーガルが1980年代末期にリリースした、同ブランドとしてのミドルグレード。
時同じく25年熟成のチェアマンズリザーブがリリースされており、スタンダード品に都落ちしていた感のある12年の中間として、ブランドイメージ向上の狙いがあったものと推察。現在のラインナップが構成されたのが、この時代ということになります。
このインペリアル18年。現行品の18年と比較すると、原酒の質もさることながら、ブレンドの傾向が違います。
現行品がシェリー感も多少加えつつ、それよりも樽で苦労している印象のある、湿ったようなウッディさや植物感、軽いえぐみが目立つのに対し。今回のインペリアルは、現行品の25年を思わせる系統。グレンキース、ストラスアイラ、ロングモーン。。。アメリカンホワイトオークの樽で熟成したスペイサイドモルトのオーキーな華やかさ、フルーティーさといった、近年評価を受けている要素が主体であり、下手なシングルモルトと比較しても見劣りしないような完成度です。
(現行品の18年ゴールドシグネチャー(左)と、リリース初期のインペリアル18年。ボトルの高級感は現行品の方があるようにも見えるが。。。)
このシーバスリーガル・インペリアル18年は、向けの違いかラベルチェンジかで、"インペリアル"としてリリースされていたであろう10年弱の間に、3つのラベルが確認できます。
①CHIVAS IMPERIAL 表記
②CHIVAS REGAL 〜18〜 表記
③IMPERIAL部分が帯のように黒塗りされている。キャップがクラウンローヤルと同じデザイン。
①についてはウイスキー特級表記が確認されており、1980年代末期の初期品から1990年代の流通品と推察されます。
残り2本ははっきりとしませんが、同ボトルは後々、2000年代ごろにCHIVAS REGAL 18 RARE OLDへと移行していくため、②が後期品と考えるのが妥当・・・一方で③は近年寄りでの仕様でありながら、①と②とのデザインのの関連性が当てはまりづらく・・・。オークションでは免税向けをいくつかみかけたので、並行してリリースされたものかもしれません。
何れにせよ、今回テイスティングした①①の18年は中々の出来。値段を考えたら充分(少なくとも現行品を買う以上に)アリなボトルであると感じます。
ただ、このボトルはキャップが樹脂系のアレであるため、状態の怖さが健在なのはオールドのリスク。。。
ラベル違いはまた違う構成であることも考えられるため、②、③も追って試してみたいですね。
コメント
コメント一覧 (2)
いつかのヘイグの記事でくりりんさんが命名されたファイブスターの「ドラゴンボール」ボトルを入手しました。まとめて落札した分に入っており、送料込みでで1本2000円程でした。液面は高めですが中身はキャップ次第ですね。いつか開栓するのが楽しみです。これはいつ頃まで流通していたものなのか・・・
お身体ご自愛下さい。
コメントありがとうございます!
おお、ヘイグのシルクプリント時代ですね。
この時代のは外観まさにドラゴンボールなのですが、それ以上に雰囲気のあるデザインですよね。
流通時期としては1960年代となります。キャップ裏が金属なので、状態さえ良ければとろりとコクがある中にスパイシーな刺激がある、充実したブレンドで、まず満足頂けると思います。
グットラックです!