ポートシャーロット 13年 2005-2018 BAR キッチン 55.3%
PORT CHARLOTTE
Aged 13 years
Distilled 2005
Bottled 2018
Cask type Bourbon Barrel #1054
For BAR Kitchen & Gorden Promise
700ml 55.3%
グラス:リーデルコニャック
700ml 55.3%
グラス:リーデルコニャック
時期:不明
場所:BAR Kitchen
暫定評価:★★★★★★(6)
香り:度数を感じさせない香り立ち。オレンジピールを含むオーキーな樽香に、スモーキーで焦げた木材、タール、微かにクレゾールのような薬品香が混じる。
味:しっかりと芯を感じさせるコクのある口当たり。乾いた麦芽、オレンジなどの柑橘、強い出汁感にほのかな酸味。ピートスモークが鼻腔にに抜けてくる。
余韻にかけては焦げた木材を思わせるピーティーさ、ひりつくような刺激を口内に残すフィニッシュ。
若いなりにレベルの高いアイラモルト。ピートは存在感があるが支配的ではなく、樽由来のニュアンスやベースにある麦感も感じ取れ、コクのあるボディがこれらをまとめている。ピートは基本的には焦げた木材やタール系統だが、微かに薬品香が混じる点がアイラモルトに通じるキャラクターとして感じられる点が面白い。
昨年、福岡のBARキッチンが北京のGORDEN PROMISEと共同でボトリング・リリースしたオリジナルボトル。
「以前サンプルを取り寄せて試飲した際、これは良いぞと思える樽だったので、今回のボトリングでは自信を持ってチョイスした。」とは、BARキッチンのマスター岡さんの言葉。どうやら目をつけていた原酒を、今回ボトリングされたようです。
確かに、単にピートフレーバーがっつりというだけの仕上がりではなく、樽香が良い具合に混ざったバランスの良さ。度数ほどに強くないアタックもあって、近年詰ボトラーズとは思えない要素もあります。
一方で、もう少し安価にリリースできると思ったが、為替の関係で想定していた以上の設定になってしまった。という話も。。。2017年後半あたりは150円を超えるところまでポンドが回復していた時期で、これもまた海外からボトリングする難しさと言えます。
(リニューアルしたポートシャーロット10年と、アイラバーレイ2011。ウイスキーフェスティバル2018にて。薬品系ではなく燻したようなスモーキーさの奥に干した藁のようなニュアンス、アイラモルトのなかで個性的なピート香)
個人的にこれまでポートシャーロットというと、ジムマッキュワンの探究心というか、オクトモアほどではないが現代のピートフリークを狙ったリリースというか、ボトラーズではそれなりのモノがたまにでるものの、大概は若く荒削りであるため、積極的に主張の激しいオラオラ系ウイスキーを飲まなくても良いかと、あまり関心を持っていなかった部分はありました。
ただ、昨年のウイスキーフェスで、リニューアルした上記の現行品10年を飲んで好印象を持ったところから、アードベッグやラガヴーリンの対抗馬として、異なるベクトルのポートシャーロットの評価は急上昇中だったりします。
今回のボトルも、多少荒削りではあるものの、10年少々熟成のシングルカスクとしては充分すぎる仕上がり。近年の原酒高騰の中でも見劣りしない、良いリリースだと思います。
コメント
コメント一覧 (1)
”明けましておめでとうございます!"。。。と言うには余りに遅いのですが、今年初のコメントをさせて頂きます。
ポートシャーロット・ブルイックラディ・キルホーマンは近年のリリース過多と並行して
Barでも味わう機会が増え、6大アイラと比べ、うーん。。。とは思うのですが、徐々に若さにも慣れてしまったせいか、興味本位で数種類購入した次第です。
キッチンさんのボートシャーロットのスペックからすると、見た目も含め松本の摩幌美さんが開店38周年記念で出した2004年蒸留のポートシャーロット11年(実際は個人輸入手続きの難しさ故に瓶詰めが予定よリも1年遅れた為に12年?)プライベートボトルに似ているのかなあと思います。
こちらはフレッシュバレルの57.6°なのですが、堀内酋長自ら蒸留所に出向き、ジムマキャーワンさんと二人で選んだ改良の樽に二人でサインをして熟成を待ったものだそうです。
摩幌美さんではそれが何と1万円を切る値段でキープ出来る為、当然ですが他の若いアイラモルトの比較ベースとして重宝させてもらってます。