バーとウイスキーの素敵バイブル ”ウイスキーの楽しみ方を伝える本発売” CF結果追跡その3
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テーマは「ウイスキーの良さを知ってもらう本」。特に若い世代のこれからお酒を嗜もうとする人が、どのようにウイスキーを楽しみ、そして知見を広げていくかをまとめる入門書籍を作ろうという企画でした。資金はクラウドファンディングで募集があり、自分も応援させていただいたところです。
この試みは最終的に目標額の2倍近い資金を集め、書籍のオールカラー化やページ増、日本のウイスキー蒸留所を紹介するコーナーなどを拡張する計画を発表。まさに順風満帆なスタートを切ってから8ヶ月少々・・・、その書籍がいよいよ12月21日に発売されることとなりました。
クラウドファンディング結果、追跡報告の第3弾は、この発売する書籍について紹介していきます。
はじめてのひとり飲み "バーとウイスキーの素敵バイブル" (12月21日発売予定)
発売前の書籍ですが、企画立案者である小笹さんとはBAR Eclipse で何度か遭遇することがあり、カウンターでお会いする度に進捗状況などを伺っていました。
初めてお会いしたのはクラウドファンディングが終わった後、企画構想を聞いてこれは面白い本になりそうだぞと。そしてつい先日は、丁度監修者の打ち合わせがBAR営業後に行われようとしていた時で、最終的な構成についてのイメージをざっと教えてもらっていました。
結論として、これまでの入門書籍にない切り口、構成であることは間違いなく、クラウドファンディング時に期待した方向性そのままの本に仕上がっていると言えます。
それは監修者2名が持つ、我々ユーザーにお酒を提供する側の知識と経験が活かされているということ。ウイスキーの製法、5大ウイスキーとは、まずはブレンデッドで・・・なんてウイスキー入門書籍にありがちな"お約束的構成"に終始するのではなく、ビギナーが「どうやってウイスキーを楽しんでいくか」という点が、この書籍における確たるメッセージとしてまとめられているのです。
(CFリターンの一つ、掲載ウイスキーのテイスティング体験会にて。監修の倉島氏(左)と藤井氏(右)によるレクチャーで、テーマである"ウイスキーの楽しみ方"を学ぶ。ちなみにこの写真、撮影したのは自分です(笑))
本書はただのウイスキームックではなく、BARを楽しむための手引き書も兼ねています。

(CFリターンの一つ、掲載ウイスキーのテイスティング体験会にて。監修の倉島氏(左)と藤井氏(右)によるレクチャーで、テーマである"ウイスキーの楽しみ方"を学ぶ。ちなみにこの写真、撮影したのは自分です(笑))
本書はただのウイスキームックではなく、BARを楽しむための手引き書も兼ねています。
ウイスキーは家飲み以外にBARで飲む機会も多くありますが、逆に言えばウイスキービギナーには"ウイスキー選び"と"BAR選び"、大きく2つのハードルがあるためです。
注目は第2章にある「好みのウイスキーを見つける」でしょう。 (構成は、本記事下部参照)
ウイスキーは1本毎に紹介されがちですが、飲み始めたばかりの人は何が個性なのかわかりづらいことがあります。これは多くのウイスキーを経験していかなければ、自分の中に認識のための評価軸が出来上がらないためです。
ですが、違いのあるものを比べる場合は別。本章では"ウイスキーの飲み比べ"に重きを置いて、
・特徴や違いがわかりやすく
・一般的なBARで揃えていることが多く
・3杯頼んで4000円以内に収まる銘柄
というBARで頼める3銘柄セットを14パターン、蒸留所や地域、樽構成などの違いで選び、どのような個性が感じられるのかを紹介しています。
飲み比べるからこそ、ウイスキー毎の違いが明確に感じられる。違いが判るからこそ、なぜ?どうして?という疑問が生まれ、ウイスキーを飲む楽しみに繋がっていく。あるいはウイスキーを飲み慣れた人でも、基本に立ち帰って新しい気づきが期待できる。
ですが、違いのあるものを比べる場合は別。本章では"ウイスキーの飲み比べ"に重きを置いて、
・特徴や違いがわかりやすく
・一般的なBARで揃えていることが多く
・3杯頼んで4000円以内に収まる銘柄
というBARで頼める3銘柄セットを14パターン、蒸留所や地域、樽構成などの違いで選び、どのような個性が感じられるのかを紹介しています。
飲み比べるからこそ、ウイスキー毎の違いが明確に感じられる。違いが判るからこそ、なぜ?どうして?という疑問が生まれ、ウイスキーを飲む楽しみに繋がっていく。あるいはウイスキーを飲み慣れた人でも、基本に立ち帰って新しい気づきが期待できる。
飲み手、リカーショップ店長、バーマンという著者・監修者のチームであるからこそ出来た構成であり、この本をバーカウンターで広げながら、ウイスキーを楽しむ入門者が現れたり、あるいは参考にしてセットを出してくれるBARが出てくれば・・・なんて事も考えてしまいます。
(関係者による打ち合わせ風景。書き始めるとどんどん細かくマニアックになってしまい、情報量のバランスが難しく。また、書いているうちに自分の経験値が増え、見直すとイチから書き直したくなってくる。。。本当に悩むことが多かったとのこと。)
ウイスキーの紹介は飲み比べだけでなく

(関係者による打ち合わせ風景。書き始めるとどんどん細かくマニアックになってしまい、情報量のバランスが難しく。また、書いているうちに自分の経験値が増え、見直すとイチから書き直したくなってくる。。。本当に悩むことが多かったとのこと。)
ウイスキーの紹介は飲み比べだけでなく
・家飲みする上で初めに入手すべきグラス
・現行品の中でこれは飲んで欲しいというボトルのカタログ
・テイスティング方法の紹介
・ビギナー向けQ&A
など、入門書籍として押さえておきたい情報もまとめられています。
テイスティングの香味表現はイラスト付きで、イメージしやすいようにも配慮されているだけでなく、個人的にグラスの指定は「まさに!」と思う重要な記載で、これまでの入門書籍の中でも意外と見られなかった内容です。(グラスを複数紹介するような記事はありましたが。)
テイスティングの香味表現はイラスト付きで、イメージしやすいようにも配慮されているだけでなく、個人的にグラスの指定は「まさに!」と思う重要な記載で、これまでの入門書籍の中でも意外と見られなかった内容です。(グラスを複数紹介するような記事はありましたが。)
また、予算別で贈答用のおすすめウイスキーも特集されるなど、監修者の知見が存分に発揮されているように感じます。
クラウドファンディングの結果、追加で特集されることとなった蒸留所情報としては、現在日本で建築が進むクラフトディスティラリーを含む、蒸留所20箇所をレポート含めて掲載。巻末にはオススメのBARリストもあって、ウイスキーを"飲む"そして"知る"ためのイロハのイにして、文字通り手引きとなる情報が網羅されているのです。

(先日伺った際に突如始まった3名でのブラインドテイスティング。この日は藤井さんが4問中2問を当てて勝利!く、くやしい・・・。しかしこうした交流が出来るのも、BAR飲みの楽しさ、ウイスキーの楽しさである。)
こうして企画がまとまってくると、自分が支援したことが誇らしくなってくるというか、出来上がった書籍がまるで自分の子供のようにも感じられる一体感が、クラウドファンディングの魅力ですね。
後は自分の手元に記念すべき1冊が届くのを楽しみに待っています。
後は自分の手元に記念すべき1冊が届くのを楽しみに待っています。
追記:この本にも、先日クラウドファンディング結果報告としてウイスキー作品展企画を紹介した、T.Ishiharaさんの蒸留所写真が使われており、巻末のSTAFFに名前を連ねています。
写真展企画もいよいよ大詰め、当日テイスティング可能なボトルなどの情報も追記しておりますので、合わせて以下も、ご覧ください。
※ウイスキー好きによる作品展(12/15~16)
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1073161099.html?ref=popular_article&id=6472857-2172595
【参考:著書構成】
1章 バーでウイスキーを楽しむ
バーは大人の社交場
自分に合うバーを見つけよう
ウイスキーの飲み方知っていますか
・ストレート
・ハイボールの味はウイスキーでこんなに変わる
・水割り
・オン・ザ・ロック
・カクテル
ウイスキーカクテルにトライ
「はじめてのバー」の手引き
・失敗しない頼み方
・気をつけたいバーでのNGマナー
2章 好みのウイスキーを見つける
シングルモルトウイスキーのつくりかた
樽 CASKS
5大ウイスキーとその他の原産国
テイスティングと香味の表現
ウイスキーを飲み比べてみよう
1 熟成樽の違い
2 シングルモルト、グレーン、ブレンデッド
3 スコッチ・ブレンデッド
4 ジャパニーズ
5 アイリッシュ、アメリカン、カナディアン
6 スペイサイド
7 アイラ島(1)
8 アイラ島(2)
9 アイランズ
10 シングルモルトの経年変化
11 ブレンデッドの経年変化
12 バーボン樽熟成のウイスキー
13 シェリー樽熟成のウイスキー
14 ピート×シェリー樽熟成のウイスキー
ウイスキーのペアリングを楽しむ
3章 家飲み・贈り物選びに役立つウイスキーカタログ
ウイスキービギナーのためのQ&A
5大ウイスキーの主な特徴の違い
ウイスキーボトルカタログ
・ブレンデッドウイスキー
・シングルモルトウイスキー
・バーボンウイスキー
・カナディアン・ブレンデッドウイスキー
躍進するアジアのウイスキー
予算別 ハレの日・贈答用おすすめウイスキー
4章 日本のウイスキー蒸溜所へ見学に行こう
余市蒸溜所/厚岸蒸溜所/遊佐蒸溜所/宮城峡蒸溜所/
安積蒸溜所/額田蒸溜所/秩父蒸溜所/三郎丸蒸留所/
白州蒸溜所/マルス信州蒸溜所/富士御殿場蒸溜所/
静岡蒸溜所/知多蒸溜所/長濱蒸溜所/山崎蒸溜所/
ホワイトオーク蒸留所/岡山蒸溜所/桜尾蒸留所/
嘉之助蒸溜所/マルス津貫蒸溜所
巻末 はじめてのひとり飲みにもおすすめ
やさしいBAR&PUBリスト
コメント
コメント一覧 (2)
外国人によるジャニーズウイスキー本の日本語版ですが、これまでの類書より断然優れていると感じ即購入してしまいました。
380ページ以上あるなかで興味深いのが冒頭80ページ弱の歴史部門です。
あまり成功しなかった企画、今では忘れられ、メーカーの正史では削られがちな製品にもちゃんと触れているところ。
83年、サントリーQ1000・Q500・Q250という製品(数字は容量)が出ると同年キリンがNEWS1000・NEWS500・NEWS250を出しまして。
翌年ニッカYzが900ml・450ml・225mlで、オーシャンもMOOを900ml・450mlで発売。
さらに同年、サントリー21にキリンサタデー1・サタデー2が発売・・
私もそんなんあったっけ?と思い出せない名前が続々登場し、その背景をきちんと考察しているところが見事です。
ウイスキーの歴史に興味のあるむきなら買って損のない本だと思います。
遅ればせながら、新宿紀伊國屋書店で購入しました。リファレンスとしてグレンフィディック12年とザ・グレンリベット12年を持ってくるのは自分と同じ考え方で、更に飲み比べの3本を紹介する部分辺りは流石だと思います。惜しむらくはおつまみはイラストではなく、写真の方が良かったかも?それとJ's Barは禁煙ではなく、喫煙可のようです。今週末、池袋宿泊予定だったのですが残念!とはいえ、大のタバコ嫌いなので禁煙・分煙Barの情報は助かります。
10月より北陸へ転勤になってしまいましたが暖かくなったら、高岡とその先に出掛けてみたいと思います。
それでは…