ベンネヴィス 10年 46% イギリス向けオフィシャル
BEN NEVIS
MACDONALD'S
Aged 10 years
Released in 2017
700ml 46%
グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:開封後1ヶ月程度
場所:個人宅持ち寄り会
暫定評価:★★★★★★(6)
味:コクのある口当たり。香ばしい麦芽風味と奥から広がるケミカルさはシロップの甘み、オレンジキャンディ、パイン飴、人工的なニュアンスを感じるフルーティーさ。少々荒さもある。
余韻は微かにピーティーで焦げたような苦味を伴う、ややベタつきのある長いフィニッシュ。
ボディはミディアム程度で香味にもらしさがある、飲みごたえのあるモルト。多少若さはあるが、バッティングで全体のの一要素としてまとまっている。少量加水するといくつかの要素がまとまり、マイルドな飲み口からケミカルなフルーティーさがさらに主体に感じられる。
お、なんか雰囲気のあるラベル、ひょっとしてベンネヴィスの限定リリース?
。。。って思うじゃん。
実は普通のオフィシャルスタンダード。イギリス、ヨーロッパなどでは現在日本で流通している43%仕様の10年ではなく、昨年ごろからこちらのバージョンに切り替わっています。
ボトルは以前余市や宮城峡、あるいは竹鶴などのニッカ製品に採用された、通常のトールボトルより少し背の低いずんぐりとしたタイプのもの。1990年代にニッカウヰスキーからリリースされたベンネヴィスの長期熟成リリースには、このデザインのボトルや似たラベルが使われていて、当時を知っている飲み手にすれば、レトロラベルのようで懐かしくも感じると思います。
(シングルモルト・ベンネヴィス10年。現時点の日本流通品だが、近い将来今回のボトルに切り替わるのだろうか。)
その中身は、43%仕様のオフィシャルボトルでは、シロップのような甘みとケミカルなフルーティーさを主体とした構成であるところ。
46%仕様はバーボン樽以外にシェリー樽などバランス寄りにバッティングされているのか、上述のフルーティーさだけではなく、麦芽風味や余韻にかけてのピーティーさ、多少若さに通じる乳酸感など、いくつものフレーバーが混ざり合っている。多彩というか、複雑でボディに適度な厚みもある印象を受けました。
この多彩さが、43%仕様にあるフルーティーさの浮ついた印象を抑え、全体のバランス向上にも貢献しているようです。今のリリースもそれはそれで悪くなかったですが、新しいロットの飲みごたえもなかなか。ラベルチェンジすると味が落ちるという、業界のお約束に逆行する作りとも言えます。
価格的にもそれほど高価でないことから、日本入りが待ち遠しい1本となりました。来年くらいに入りませんかねぇ。。。(チラッ
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