カテゴリ:
IMG_8710
BLACK & WHITE
SELECT RESERVE
OLD SCOTCH WHISKY
1990's
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:開封後半年程度
場所:自宅
評価:★★★★★(5-6)

香り:品の良い麦芽香とバニラウェハース、淡い古酒感。微かにスモーキーで、奥には熟成したモルトを思わせる洋梨、薄めた蜂蜜の甘みを伴う。

味:スムーズな口当たり、おしろいっぽさを伴う麦芽風味と麦芽糖、ピリピリとした軽やかな刺激や少し粘性を伴う舌当たり。余韻にかけてほのかなピーティーさ、干草や乾いた麦芽を伴いあっさりとしている。

素朴なハイランドモルト感が主体のブレンデッドウイスキー。癖は少ないものの意外にモルティーで、いわばダルウィニーを主体に感じる構成。加水は不要、ハイボールは麦感メインで好みが分かれるが、個人的には気持ち薄めですっきりと楽しみたい。


1990年代初頭。日本向けにリリースされていた1本。正直この時代だからグレーン増し増し、味も薄くてライトな量産路線だろと、勝手に予想していたのですが、飲んでみると特級時代末期のブラック&ホワイトと比べても頭一つ抜けた完成度で、少々驚かされました。

ブラック&ホワイトのキーモルトはダルウィニーとグレントファース、ブキャナン社所有蒸留所の原酒が使われていると言われていますが、業界最大手ディアジオの前身たるUD社傘下のブランドですから、様々な原酒が融通されていると思います。 
しかしその中にあって、このセレクトリザーブは、ダルウィニーに共通するハイランドモルトの香味が厚く、若さも変に主張してこない。
麦系メインの地味滋味構成で、多彩かつ複雑な味わいというわけではありませんが、素朴で心が落ち着く、意外においしいブレンデッドウイスキーなのです。

このモルティーさは、通常のブレンドがグレーン6〜7割と言われているところ、そのレシピより少しモルトが多いためではないかと予想。体感の熟成感は10〜15年程度といったところで、強いて言えば、飲み口のマイルドさ、粘性のある舌当たりの中で、ピリピリとした刺激があるのは少し気になりましたが、ポジティブに考えればそれも香味のアクセントです。

このグレードでこの味わいなら、ブラック&ホワイトブランドから、当時リリースされていた銘柄もそれなりなのか?
セレクト、プレミアムなど、優先順位を下げていたブランドも試してみたいと思います。