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KARUIZAWA
PURE MALT WHISKY
Aged 12 years
(12 to 31 years)
700ml 40%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:個人宅持ち寄り会
時期:開封後1週間程度
暫定評価:★★★★★★(5ー6)

香り:黒蜜系の甘みと淡い古酒感を感じるシェリー樽由来のアロマ。ほのかなスモーキーさ、コーヒーチョコレート、微かに灯油っぽいニュアンス。やや荒さを感じる構成。

味:少し水っぽさを感じる口当たりから、香ばしい甘みは黒糖、カカオ、ほのかにドライプルーン。中間はあまり広がらずベタつきがある。
余韻はビターでドライ、ウッディなタンニンの渋みを長く感じる。

香味ともシェリー樽由来の黒砂糖系の甘みが主体。若干の水っぽさ、荒さを加水で抑えたような構成だが、意外にバランスが整っており、シェリー感は旧ボトルのマッカランに通じるようなニュアンスも感じられる。


軽井沢12年ピュアモルト、めちゃくちゃ久しぶりに飲みました。
ロットとしては麒麟麦酒表記のあるボトルなので、メルシャンが傘下に入り、麒麟麦酒がキリンホールディングスに移行する前の2006〜2007年ごろのものでしょうか。
現在はご存知の通り、ブームに閉鎖に投機対象にと、裏ドラが何個も乗ってしまって何翻ついたよコレという後付け跳満ボトルの一つですが、自分が飲み始めた頃は大半のジャパニーズ同様酒屋で埃をかぶっていた銘柄です。

以前(といっても8年くらい前に)飲んだ時は「なーんかピンとこないシェリー感だなぁ」という印象。昔は良かった理論を展開するつもりはないのですが、10年前のウイスキー市場には上質なオールドシェリーが安価で提供されていたので、まず目立つ内容ではなかったと思います。

それは現在飲んでもそういう部分もあるのですが、1世代前のマッカラン旧ボトルに通じるシェリー感がアクセントになって意外に悪いくないというか、今となってはその香味が懐かしく。
また、何より樽出しでは荒く強い、若い軽井沢原酒をよくまとめたなと、元の原酒をいくつか経験したからこその驚きもあります。
まあだからって、現在の市場価格が異常だと思う心に変わりはないのですが(汗)。

昔のボトルをこうして久々に飲む機会があると、当時は気がつかなかった事に気がつくことがある。ウイスキーに限らず様々なジャンルに言えることです。
見えなかったものが見える楽しみ、これからもその機会を大事にしたいと思います。