カテゴリ:
GLENMORANGIE 
FINEST RESERVE
19 years old
Cask type ex-bourbon
700ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:個人宅持ち寄り会
時期:開封後1-2ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6-7)(!)

香り:ドライで良質なオーク香。微かなハーブ、オレンジママレードを塗ったクラッカー、りんごのコンポート、華やかで徐々に黄桃のシロップを思わせるフルーティーな甘みが感じられる、魅惑的なアロマ。

味:軽やかにドライな口当たり、一瞬木屑のようなウッディさ、乾いた植物感があるが、すぐに熟した洋梨、黄桃缶シロップの甘み、オーク系トロピカルフルーツがしっかり広がる。
余韻はオーキーで華やか、ナッツの香ばしさ、フェロモンに通じる官能的なニュアンスを戻り香に伴いドライで長く続く。

注ぎたては少しドライで乾いた草のような印象もあるが、時間経過でフルーツ感が強くなり、スムーズな飲み口で加水調整によるバランスも整っている。理想的にはもう3度ほど度数とパワーが欲しいが、万人向けとしてはこれくらいがちょうど良いとも。まさに強化版グレンモーレンジ18年。


グレンモーレンジの免税向けオフィシャルボトル。リリースは昨年で日本には入ってきていませんが、並行品として入荷するのが待ち遠しいボトルでもあります。こういうボトルは家でじっくりゆっくり飲んでみたいのです。

フレーバーの傾向は既存ラインナップ18年に共通する部分もありますが、バーボンオーク樽由来のフルーティーな香味が頭一つ分くらい強くなったような印象。また、ドライすぎない感じも良いですね。
18年も同様にバーボン樽原酒を主としていますが、15年熟成ののちスパニッシュオークシェリー樽で3年間フィニッシュしたものを30%程度加えているそうで、バーボン樽100%との原酒構成の違いによるものと感じます。

グレンモーレンジで19年と言えば、以前アメリカンオークの新樽熟成であるエランタがリリースされており、この際もスウィートでフルーティーな構成が特徴的でしたが、合わせてウッディな要素も強く。オフィシャル18年とエランタ19年、双方のいいとこ取りと言ってもいいかもしれません。
なにより、余韻にかけて60年代のトロピカルフレーバーに通じる、熟した果実のような。。。個人的には「フェロモン」と表現する官能的な要素が混じっている点もポイントです。(現時点で7点をつけても良いのではないかと、悩んでしまいました。)

先日夏季休暇を兼ね、北陸方面に転勤となったウイスキー仲間を尋ねた時のこと。せっかくなのでと持ち寄り会が企画されたのですが、翌日が京都フェスだったこともあり、現地組に加えて関東勢も何名か集まって夜を過ごしました。
今回のボトルはその際に持ち込まれた1本。自分が持ち込んだのがモレンジのカスクだったので、いい比較になりました。

※8月12日再飲:少し味がゆるい印象はありますが、オーク系のフルーティーさが主体で戻りもよく、美味しいモルトだという印象は変りませんでした。