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LAGAVULIN
25 years old
Limited Edition
Ntsural Cask Strength
Distilled 1977
bottled 2002
57.2% 700ml

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅@サンプルMさん
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★★(7-8)

香り:注ぎたては少しヒネていていぶりがっこを思わせる酸味と、どっしりとしたスモーキーなアロマ。奥から強いヨード香、塩素、焦げたようなピート。オレンジママレードのような果実味も開いてヒネ系の香りを上書きしていく。

味:オイリーで粘性のある口当たりだが、ピーティーでソルティ、分厚い麦芽風味が底支えとして備わっている。ほのかにグレープフルーツのワタ、柑橘感のアクセント。余韻はスモーキーで香り同様に強いヨード香。焦げた木材を思わせるピーティーなニュアンスと共に長く続く。

麦とピートの素晴らしいモルトウイスキー。樽はリフィルタイプで、派手さはないがオーソドックスな古典的モルトの構成。ボディは厚く、少量加水するとピートフレーバーが全体に溶け込み、オイリーで塩気が引き立つような変化がある。


ウイスキー仲間のMさんと交換したサンプルから。現ディアジオのスペシャルリリースに当たる、リミテッドエディションのラガヴーリン。いつものように質感ある素晴らしい写真もセットです。

ラガヴーリンで25年と言えば、2016年にリリースされたバイセンテナリーの25年が高い評価を受けましたが、もう一つが2002年リリースのリミテッドエディション(9000本限定)。こちらはバイセンテナリーのような妖艶なシェリー系でも、あるいはラフロイグやボウモアのようにフルーティーな酒質でもなく、リフィルオークで、無骨で、それらと比べれば地味目な構成とも言えます。

そのためか、このボトルの評価は平凡とする声と秀逸とする声に分かれています。
また、このリリースを飲んだのは初めてでは無いのですが、以前はもっとバチバチして元気が良かったような。。。評価が割れているのは、上記の構成に加え、経年による変化も多少加わった結果だからかもしれません。
ただ少なくとも今回飲んだ印象では、これぞラガヴーリンのオーソドックスかつ素の部分の、熟成後の姿であると。また、ウイスキー全般において酒質が軽くなりつつある昨今、ラガヴーリンはその中でも比較的マシなほうと思っていましたが、改めて70年代の仕込みを飲むと大きな違いが感じられます。

なお、今回のボトルは経年からくる若干のヒネ要素がノージングで感じられたものの、ベースとなるキャラクターは麦とピートの分厚い香味。個人的にはこれがオールドのホワイトホースやローガンなどに感じられる香味とも共通点があり、ヒネ系に振れなければ相当ポテンシャルがあるボトルだと思います。