グレンファークラス30年 1987-2017 サイレンスバー30周年記念 44.5%
GLENFARCLAS
THE FAMILY CASKS
Aged 30 years
Distilled 1987
Bottled 2017
For Silence Bar & Shinanoya
To Commemorate the 30th Anniversary of Silence Bar
Cask type Refill Sherry Hogshead #3813
700ml 44.5%
グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1ヶ月程度
評価:★★★★★★★(7)
香り:最初はややビター、カカオチョコやウッディなえぐみが前に出ているシェリー感だが、徐々に樽由来のオーキーな華やかさ、ビスケット、甘栗、レーズンとドライアプリコットなどの黄色系のドライフルーツの甘みが開き、香りが充実してくる。
味:とろりとした甘み、キャラメルやレーズン、少しニッキのようなスパイス。乾いたウッディネスとあわせ、じわじわとオーキーな華やかさ、ドライアップルやアプリコットのフルーティーさがシェリー樽由来の甘みとともに広がり、鼻腔に抜ける。
余韻は少し粉っぽい樽感、オーキーで淡いタンニン、レーズン、ほろ苦く長く続く。
時間と共に樽系のニュアンスが開いてくるだけでなく、少量加水すると多少分離感のあったシェリーの甘みとオーキーな華やかさの一体感が増し、近年系トロピカルフレーバーを思わせるフルーティーでウッディな余韻へ繋がる。時間をかけ、グラスの中での変化を楽しんだ後は是非少量加水をしてほしい。詰め手が何を見出したのかが伝わってくるようである。
香川県丸亀市、瀬戸内海のに面する漁港のほど近く、ここに日本の中でも有数のウイスキーBARとして名を馳せる、サイレンスバーがあります。佇まいに加え膨大なウイスキーのストック量は、さながら漫画のBARレモンハートを思わせるような雰囲気があり、モデルになったBARの一つではないかいう話もあるほどです。
そのサイレンスバーが1987年の創業から昨年で30年を迎え、信濃屋経由でボトリングした記念ボトルが今回のグレンファークラスです。
To Commemorate the 30th Anniversary of Silence Bar
Cask type Refill Sherry Hogshead #3813
700ml 44.5%
グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1ヶ月程度
評価:★★★★★★★(7)
香り:最初はややビター、カカオチョコやウッディなえぐみが前に出ているシェリー感だが、徐々に樽由来のオーキーな華やかさ、ビスケット、甘栗、レーズンとドライアプリコットなどの黄色系のドライフルーツの甘みが開き、香りが充実してくる。
味:とろりとした甘み、キャラメルやレーズン、少しニッキのようなスパイス。乾いたウッディネスとあわせ、じわじわとオーキーな華やかさ、ドライアップルやアプリコットのフルーティーさがシェリー樽由来の甘みとともに広がり、鼻腔に抜ける。
余韻は少し粉っぽい樽感、オーキーで淡いタンニン、レーズン、ほろ苦く長く続く。
時間と共に樽系のニュアンスが開いてくるだけでなく、少量加水すると多少分離感のあったシェリーの甘みとオーキーな華やかさの一体感が増し、近年系トロピカルフレーバーを思わせるフルーティーでウッディな余韻へ繋がる。時間をかけ、グラスの中での変化を楽しんだ後は是非少量加水をしてほしい。詰め手が何を見出したのかが伝わってくるようである。
香川県丸亀市、瀬戸内海のに面する漁港のほど近く、ここに日本の中でも有数のウイスキーBARとして名を馳せる、サイレンスバーがあります。佇まいに加え膨大なウイスキーのストック量は、さながら漫画のBARレモンハートを思わせるような雰囲気があり、モデルになったBARの一つではないかいう話もあるほどです。
そのサイレンスバーが1987年の創業から昨年で30年を迎え、信濃屋経由でボトリングした記念ボトルが今回のグレンファークラスです。
近年のグレンファークラスと言えば、国内に多く流通したボトルではメインモルト&キャンベルタウンロッホの1989、信濃屋プライベートボトル10周年記念の1991と、高い評価を得たボトルが複数あり。あのサイレンスバーの記念としてリリースされるのだから、間違いなく良いものを詰めて来るはずだと、期待していた飲み手も少なくなかったと思います。
さて、その中身は予想に反して?きれいな近年系シェリー。
正直、最近流行りの一撃必殺濃厚スパニッシュオーク系だろうと思っていたので、一口目は「なんだかはっきりしないシェリー感だな」とさえ感じたところ。
ただ、後半にはシェリー感と共に熟成を感じさせるオーキーなフルーティーさが広がり、グレンファークラスでいうプレーンカスクに通じる要素がある。
それが少し浮ついたというか、シェリーとの分離感があるようにも感じられるのですが、ホグスヘッドにするにあたって鏡板を新しくしたとかで、シェリー以外の要素が強めに出たからかもしれません。おそらく元々の樽は70年代くらいの
アメリカンホワイトオークと思われます。
先述の1989や1991はスパニッシュオークでの熟成と思われる香味。材質から異なるため、フレーバーの傾向も当然変わります。
こうした長熟スパニッシュオークシェリー樽の、甘みと香木っぽさがある味わいはそれはそれで良いんですが、最初からどかーんと来てしみじみ楽しむという感じではないんですよね。
今回のファークラスは時間経過でグラスの中で開き、馴染む味わいがポイント。余韻にかけてじっくり楽しんでいける方向性は、オーセンティックな雰囲気を感じさせると言うか、なんて言うかシブいですね。
将来性も十二分に感じさせるボトルだと思います。
コメント
コメント一覧 (2)
さて、一つお訊きしたいことがあります。同じ銘柄でも年代毎に風味がやや異なるんだなーと日頃このブログを見ながら思っていましたが、ファークラスでもやはり年代毎に異なる系統の風味になってるのでしょうか?
それとも風味は似かよってて僅かに異なるという程度なのでしょうか?
コメントありがとうございます。
グレンファークラスの独特のシェリー感、安定した感じは気軽に飲めて良いですよね。
ビンテージ毎の特徴についてですが、ウイスキーは蒸留する関係からか、ワインほど1年毎に大きく味が変るというのは稀ですが、5年、10年というスパンで見てみると、確実に味は変っていて、その傾向も異なるのが感じられます。
ウイスキーの風味はベースとなる酒質部分に加え、樽の影響も大きく作用します。グレンファークラスの場合でざっくり説明しますと、酒質部分で昔は結構ピートが強かったのですが、最近はそこまででもないですね。また、樽についても昔のほうが濃く、近年はライト気味な仕上がりが目立ちます。
カスクストレングスを飲まれているということで伝わるとは思いますが、グレンファークラスは非常に酒質が強いウイスキーなのです。先述の通り昔のほうが樽が強く、それを酒質が受け止めてバランスがとれていたところ。近年は樽がライトになったので、加水しないカスクストレングスタイプはやんちゃな仕上がりのものが目立つなという印象です。
ちなみにこのグレンファークラス1987は熟成の中で度数が落ち、飲み口も樽感もバランスの良い、熟成による変化をしっかりと感じられるウイスキーでした。
もし見かけましたら是非飲んでみてください。