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DUNCAN TAYLOR
LINKWOOD
Distilled 1990
Bottled 2014
Aged 24 years
Cask type Hogshead #8328
700ml 48%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:個人宅&自宅
時期:開封直後&開封後2年程度
評価:★★★★★★(6-7)

香り:キャラメルナッツ、アップルパイ、蜂蜜、程よい焦げ感のあるトーストを思わせるウッディネスとスモーキーさの漂う甘くほろ苦い香り立ち。注ぎたてはツンとした刺激もあるが時間経過で和らぎ、甘みが強く感じられるようになってくる。

味:リンゴのカラメル煮、アプリコットジャム、微かに干し草。あわせて鼻腔に届くスモーキーフレーバー。ボディの厚みはミディアム程度、味はしっかりとしている。
余韻はドライでオーキー、ナッツ、フルーツ缶のシロップのような甘み、内陸系のピートが長く続く。

オールドスタイルで美味しいリンクウッド。度数よりも少し強いアタックを香味とも感じる。酒質由来のニュアンスと樽感のバランス、そしてスモーキーさの漂う味わいが自分好み。
時間経過での変化が早い印象。加水すると乾いたようなウッディネス、水っぽさが出てバランスは多少崩れるものの、余韻のフルーティーさが際立つ。


約2年の時間を経た再会。2015年には目黒の名店、BARマッシュタン東京の11周年を祝うプライベートリリースとして。そして先日、2017年には信濃屋においてプライベートボトル10周年の年に。一つの樽から時期を分けてリリースされたのが、今回のボトルです。

画像引用:信濃屋WEB通販サイト ラフロイグ1997&リンクウッド1990

そうした経緯から、マッシュタン東京の記念ボトルとして一部愛好家間に流通し、開封されていたものと、直近発売されて開封したもの。期せずして異なる時間軸にあったボトルをほぼ同時に飲む事が出来たわけですが、同じ系統の味わいがあるのは同じ樽で同じ時期にボトリングされているので当然としても、その香味の変化が速いという印象があります。

変化がある期間はボトルによってまちまちですが、あまりにも時間がかかるものもあれば、即変化していくものもあります。(時間がかかるのは本当に辛抱強く付き合わねばならず・・・(汗)
このリンクウッドはグラスの中でも樽香が落ち着くのが早く、奥にある甘みがどんどん開いてきます。
開封済み時間経過ボトルは置かれた環境もあるため一概に言えないものの、樽感は結構緩くなっていて、合わせて林檎を思わせるフルーティーさも少しぼやける一方、これらに一体感が出たような華やかさがあります。

この手の熟成感のあるスペイサイドモルトは近年少なくなってきており、かつ個人的にリンクウッドでスモーキーなタイプが好みなのでグッときましたね。同じ1990でもタイプの違うやつがいたりで、ここはリンクウッドの罠。
開けたてすぐから飲み頃で、その変化も楽しめる、ナイスリリース。すでにショップは完売状態なのであとはBAR等で飲むしかありませんが、見かけたらお試しください。