チェッカーズ スペシャルリザーブ 15年 1980年代流通 特級表記
CHEQUERS
Special Reserve
Aged 15 years
Deluxe Scotch Whisky
1980's
750ml 43%
グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml弱
場所:個人宅@Jさん
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)
味:軽い刺激を伴う口当たり、カステラの甘み、林檎のコンポート、徐々にスモーキーフレーバー。ボディはやや軽いが味はしっかりしている。
余韻は乾いた麦芽やビスケットを思わせる軽い甘みを伴い、染み込むように消えていく。
特別モルティーというわけではないが、しっかりとした熟成香が備わっているウイスキー。ストレートで楽しみたい。
チェッカーズは昭和のアイドルグループ、ではなくリンクウッドがキーモルトに使われた、今はなきブレンデッドウイスキー。
そのラインナップは1970年代以前のデラックス表記か、1980年代流通の12年。あとは下位グレードとなるアボットチョイスだけだと思っていたのですが、輸入が途絶える1990年間際、この15年が発売されていたとは知りませんでした。
(アボットチョイス陶器ボトル(左)とチェッカーズ・デラックス表記。この時代のチェッカーズはオールドスタイルのリンクウッドの個性がしっかりと感じられた名作。)
初めて会うボトル、ましてそれが自分の好きな銘柄と関係があるとすれば、嫌でもテンションは上がるというものです。
ただその素性を調べるのは容易くはありません。そう、アイドルグループの方のチェッカーズの超人気曲が「ギザギザハートの子守唄」、この歌詞が「15で不良」とか歌うものだからWEB(日本語)はそれしか出てこない(笑)。
では海外はというと、どうも15年は日本向けのボトルだったのか、これも驚くほど何もないのです。
(後は流通時期と思われる88年から89年あたりの世界名酒事典を調べれば、という感じでしょうか。)
気を取り直し、香味から見ていきます。
香りは熟成したモルトのエステリーさ、じんわりと広がるオールドピートも健在。中々レベルの高いブレンデッドです。
エステリーな熟成香からは、おそらく15年以上熟成した原酒も結構使われているんだろうとする原酒構成が見えるとともに、合わせてボディの軽さ、乾いた穀物系のニュアンスから1980年代後期の、香味が軽くなってきたスコッチらしい原酒の傾向も感じられます。
珍しいブレンデッドをテイスティング出来、さらに経験を積むことが出来ました。
ありがとうございました!
コメント
コメント一覧 (3)
90年版・91年版に載ってましたよ。
チェッカーズとアボットチョイスは初版(78年1月刊)から巴工業販売で掲載。
90年版は15年・10000円、12年・5000円、アボットチョイス・3200円なのですが91年版は15年だけ残して他のふたつは消え、翌年からはすべて消滅ですね。
チェッカーズは昔ミニチュアを開けて飲んじゃったような気がするんですが記憶がはなはだあやしくなっております。
情報ありがとうございます!
実は海老沢さんがコメントしてくださるのではないかと、密かに期待して投稿しておりましたw
90に掲載されていたということは、おそらく流通は89あたり。ただこの時期で1万円というのは強気ですねえw
チェッカーズはスモーキーで美味いブレンデッドですよ。機会があれば是非!
名酒事典の89年は89年版と89年酒税法改定価格改訂版で2種出てますが。
12年は5000円で変わらず、アボットチョイスは4000円から3200円に下がっており。
さらに前の87-88年版(ここまでは隔年刊)では12年・8000円、アボットチョイス・4000円でした。
日本ではチェッカーズのほうが高いのに売れてたらしいですね。