グレングラント 1964 ロンバートコレクション ゴルフシリーズ No,39 46%
GLENGRANTThe Lombard Collection No,39
Distilled 1964
(Bottled 1989)
(Aged 25 Years)
Cask No,23_30
750ml 46%
グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後3年程度
評価:★★★★★★★(7)
香り:濃い甘みを感じる香り立ち。少し絵の具っぽさがあるが、枝付きレーズンとチョコレート、時間経過でほのかに黒土っぽさと濃く入れた紅茶を思わせるウッディーな渋みもあり、非常にリッチ。
味:甘酸っぱくリッチな口当たり。レーズン、黒蜜、熟したプラムのようなフルーティーさも感じられる。ボディはミディアム、ふくよかで甘いアロマが鼻腔に届く。
余韻にかけては軽くスパイシーでアーシー。ビターチョコレートを思わせる苦味が染み込むように残り、長く続く。
シェリーの系統はGM系。色は非常に濃く、その通り濃厚な味わいだが、加水が効いて際どいところでバランスが整っている。複数樽バッティングであることも憎い仕様、是非ストレートで楽しみたい。
ジュエルオブスコットランドなどでおなじみ、ロンバート社がかつてリリースしていた通称ゴルフ、こと"ゴルフ界の偉人ラベル"。
このシリーズ最大の特徴はソサイエティのように蒸留所の記載がなく、独自のナンバリングによって整理されているところにあります。(蒸留所の分類はボトルに付属する小地図に記載されています。)
ただ、全蒸留所をリリースにするほど原酒が確保できなかったのか、あるいは加水バッティングで量は発売されたものの、人気が出ずに捌き切れなかったのか・・・このゴルフシリーズとしてはスプリングバンク、トマーティン、グレングラントなど10蒸留所に満たない少数をリリースし、あとはナンバリングすらないシングルモルトの12年ものなどに止まって終売となってしまったようです。
このボトル、社会人になってウイスキーの道に本格的に入ったころ、通っていたBARの1件で「この辺飲んでおいたほうがいいですよ」と勧められてテイスティング、わけもわからず美味いと感じたのが最初。
その後、今から4年ほど前、どこから出土したのかオークションに12本セットが大量に出品され、仲間と共同で購入して自宅で開封したのが2度目。
妻もお気に入りでちびちび飲んでいましたが、そのボトルがこの度、天に還って行きました。最後は残ったのを全部注いだら、入れすぎちゃいました(笑)。
熟成年数やボトリング年数がボトルに記載されていませんが、同じボトルで「特級表記」のあるものがあり、とすると、1989年前後のボトリングと推察、熟成年数は25年程度のようです。
1964蒸留で1989年詰のボトルなど、今の市場状況では極めてレア。プレミア価格でなら現在も購入することはできるようですが、出来ることなら4年前の自分に「ボーナス払いにしてでもケースで買っておけ」と声を大にして言いたいです。
コメント
コメント一覧 (6)
50年代や60年代物は、今では半ば伝説みたいに語られることも増えてきたように感じますが、今の時代のウイスキーは、果たして将来どのような評価となるのかと考えるときがあります。
個人的に2000年代も光る物があると思いますので、願わくば、新時代のウイスキーとして良いいみで語られてほしいと思います。
おっしゃる通りですね。
ほんの少し前まで高いと言っていた金額では、到底手の届かないところにほぼ全てのボトルが旅立ってしまいました。
この怒涛の変化には流石についていけません・・・。
また、今では個人のほうがその当時の在庫を持っていることや購買力が高いケースも少なくない状況にあって、BARをやられている方々の苦労は並大抵のものではないなとも思います。
いわば今はちょうど時代の切り替えの時期にあたるので、もう5年もすればこれが当たり前になっていくのだと思いますが。
そしてこれから50年後、60年後・・・個人的に1980年代はかなり谷間の時代だったと思っています。そこから学んだ蒸留所が樽にしても、原酒にしても重要だと思う取り組みを多少進めている中で、案外未来は明るい、下手すると2010年蒸留くらいのウイスキーのほうが20年後に美味しくなっているかもしれないなんて感じたりもしています。
後個人的に思うのが、1980年代などに比べ、今の方がウイスキーの商品数や市場在庫は多いのではないかということ。これが50年後にどうなっているのかもきになる要素です。
なんとなく90年頃というあたりまでしか調べがついていなかったので勉強になりました。
パフューミーではありますがグラスに注いだ瞬間から存在感を主張する濃い香りとナッティな味わいで、お気に入りのボトルです。
グラントもオークションにかかっているのを見かけたことはありますが三万を軽く超えており、なかなか買うのは難しそうです笑
コメントありがとうございます。
このシリーズ、エドラダワーもあったんですね。(知りませんでした。。。)
ボトリングは89とは断定できないものの、多少前後あると思いますが近い時期かもしれません。
ソーピーな構成のエドラダワー。。。
パフュームが苦手な個人的には、聞くだけで口からあぶくが出て来そうな構成です(汗
くりりん様と同じく、あのときのヤフオクで数本落札した者です。1本2万円ジャストでした。
ヤフオク以前には沖縄ルートで出回っていた時期があり、1本1万3千円だったと記憶しています。
このボトル、寝酒に良いので合計10本以上買いました。現在の相場は約10万円でもはや買い足すことができません。残数本を大事に飲んでいます。
はじめまして!
ブログをはじめて色々な繋がりが出来ましたが、あの時殴りあった(入札しあった)可能性のある方からコメントをいただけるとは、思ってもいませんでした。なんだか不思議な縁を感じてしまいます。
色はすさまじいですが、加水とカラメルっぽいシェリー感が良い具合に効いて、旨いボトルですよね。まさにナイトキャップ。あの時12本買った人は正解だったと思っています。自分もがっつり買っておけば・・・。
今後ともよろしくお願いします!