グレンモーレンジ バカルタ プライベートエディション 46%
GLENMORANGIE
BACALTA
Private Edition No,8
700ml 46%
グラス:国際規格テイスティンググラス
量:30ml
場所:BAR飲み
時期:開封後1週間以内
暫定評価:★★★★★★(6)
香り:柔らかく甘い香り立ち。アプリコット、オレンジママレード、おしろい、奥にはオーキーなウッディネス。バニラを思わせる甘みも開いてきて甘いアロマが充実している。
味: とろりとした口当たり。香り同様の甘み豊かな構成だが、麦芽風味の上にハチミツやママレードなどが乗っかっている印象が感じられる。余韻は舌をコーティングする粘性のある甘み、フレーバーティー。軽くタンニンが染み込むように残る。
いかにもモーレンジが作りそうな"あざとい旨さ"のハイランドモルト。嫌味の少ないフィニッシュで、よく出来ている。(前作より確実に良い。)
例えるなら、おとなしめな人がお化粧して美人になったよう。モーレンジ社らしい仕事が光っている。
毎年恒例のグレンモーレンジプライベートエディション第8段。同社は10年や18年、そして終売になってしまったアスターなど近年のハイランドモルトを代表するキャラクターを確立する一方で、「フィニッシュのパイオニア」という位置づけからか、プライベートエディションはフィニッシュモノが多く見られます。(第6弾のトゥサイルや第2弾のフィナルタなど、古典的なキャラクターでリリースされるものも有ります。)
今回のリリースは、マディラカスクでのフィニッシュモノ。海外情報によると、ベースとなるウイスキーはバーボン樽で10年間熟成されたものをベースに、2年間の追加熟成を行っている模様。つまり通常のグレンモーレンジ10年用の原酒の中から、原酒を選んで2年間フィニッシュしたもの・・・と言えなくもないですが、モーレンジ社のこだわりは樽にあります。
フィニッシュに使われたマディラカスクは、「納得のいく樽に出会えなかったから」という理由から、同社お得意のデザイナーズカスクのノウハウで2年間野外乾燥させたアメリカンホワイトオークを使ってオーク樽を組み、ポルトガル・マディラ島の醸造所に貸し出してイチから製造したとのことです。
(グレンモーレンジ蒸留所、敷地内の風景。手前は使い古された古樽だが、奥にはバーボン樽の数々も見える。デザイナーズカスクだろうか。Photo by K67)
メーカー発表によると、カスクの製造に使われたマディラは甘口で色の濃いマルムジー。ならばその味わいはさぞかし甘みが濃く、ウイスキーそのものの色合いも濃いのだろう・・・と思わせておいて、色合いは特段濃いというほどのものではありません。
他方、ドライで華やかなモーレンジ10年のハウススタイルに、マディラカスク由来と思しきオレンジママレードやフィナンシェなどの洋菓子を思わせる甘みが上乗せされていて、良い意味で判りやすく旨い。逆に言えば「露骨」あるいは「あざとい」ようにも感じられます。
こうして樽まで自社で作って、それなりのところに仕上げてくるあたり、フィニッシュに関するノウハウはグレンモーレンジに一日の長がありますね。
ちなみに「バカルタ」は20年ほど前にリリースされた、同グレンモーレンジのマディラウッドフィニッシュを参考にしているのだそうです。
初期の頃の同ボトルは中々見かけませんが、機会があれば飲み比べをしてみても面白いかもしれません。
毎年恒例のグレンモーレンジプライベートエディション第8段。同社は10年や18年、そして終売になってしまったアスターなど近年のハイランドモルトを代表するキャラクターを確立する一方で、「フィニッシュのパイオニア」という位置づけからか、プライベートエディションはフィニッシュモノが多く見られます。(第6弾のトゥサイルや第2弾のフィナルタなど、古典的なキャラクターでリリースされるものも有ります。)
今回のリリースは、マディラカスクでのフィニッシュモノ。海外情報によると、ベースとなるウイスキーはバーボン樽で10年間熟成されたものをベースに、2年間の追加熟成を行っている模様。つまり通常のグレンモーレンジ10年用の原酒の中から、原酒を選んで2年間フィニッシュしたもの・・・と言えなくもないですが、モーレンジ社のこだわりは樽にあります。
フィニッシュに使われたマディラカスクは、「納得のいく樽に出会えなかったから」という理由から、同社お得意のデザイナーズカスクのノウハウで2年間野外乾燥させたアメリカンホワイトオークを使ってオーク樽を組み、ポルトガル・マディラ島の醸造所に貸し出してイチから製造したとのことです。
(グレンモーレンジ蒸留所、敷地内の風景。手前は使い古された古樽だが、奥にはバーボン樽の数々も見える。デザイナーズカスクだろうか。Photo by K67)
メーカー発表によると、カスクの製造に使われたマディラは甘口で色の濃いマルムジー。ならばその味わいはさぞかし甘みが濃く、ウイスキーそのものの色合いも濃いのだろう・・・と思わせておいて、色合いは特段濃いというほどのものではありません。
他方、ドライで華やかなモーレンジ10年のハウススタイルに、マディラカスク由来と思しきオレンジママレードやフィナンシェなどの洋菓子を思わせる甘みが上乗せされていて、良い意味で判りやすく旨い。逆に言えば「露骨」あるいは「あざとい」ようにも感じられます。
こうして樽まで自社で作って、それなりのところに仕上げてくるあたり、フィニッシュに関するノウハウはグレンモーレンジに一日の長がありますね。
ちなみに「バカルタ」は20年ほど前にリリースされた、同グレンモーレンジのマディラウッドフィニッシュを参考にしているのだそうです。
初期の頃の同ボトルは中々見かけませんが、機会があれば飲み比べをしてみても面白いかもしれません。
コメント
コメント一覧 (4)
口開けはマディラが強く後半にかけて本来のモーレンジの質に綺麗にフィニッシュがかかる感じでした。
全体的にモーレンジはフィニッシュが確り入りますね。
余談ですが当方はリフィルの18年辺りが出れば嬉しい限りです。
おお、それは「バカルタ」を購入せよというタイミングなのでは?(笑)
モーレンジのフィニッシュは、なんだかんだまとめてくるところが流石ですよね。
でも自分も呑んべえさんがおっしゃるように、ミドルエイジの正統派というか、リフィルホグスヘッドでフルーティーさと甘酸っぱさがしっかり出たモーレンジが出て欲しいです。
現行品の18年も華やかで美味しいのですが、ちとドライな感じも強いので・・・。
次のプライベートエディションに期待しています!
12年を濃密に円やかに熟成を進めた18年ですね。
モルト本来のバーボン樽とはを感じる一本。
今の御時世難しいでしょうがブランドに左右されないフラッグシップ的位置として飲みたい一本ですね。
いやーまさにその18年です。
ボトラーズではなく、バッティングである程度量をつくるオフィシャルだからこそ出来る、複雑さと加水のバランス・・・。
あとはモレンジだけでなく、他の銘柄でそういうものが無いかも探して見たいと思います。