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GLENDALLAN
Single Malt Scotch Whisky
Aged 12 Years
1970-1980's
750ml 47%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:個人宅(@KuMC)
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:土っぽさを伴う麦芽香、干し藁、パンケーキを思わせる焦げ感の落ち着いた甘い香りと、徐々にリンゴのカラメル煮を思わせる落ち着いたエステリーさも開いて来る。

味:どっしりとした口当たりと厚いボディ。ややオイリーで、オールブランを思わせるほろ苦さ。べっこう飴、カステラの茶色い部分。余韻は濃く入れた紅茶、土っぽいピートフレーバーのニュアンスが長く残る。


オールドパーの構成原酒として知られる、スペイサイドのグレンダラン。しっかりとしたボディと濃い麦芽風味。エステリーでスパイシーなニュアンスが経年で変化したと思われる、色の濃い蜂蜜や鼈甲飴を思わせるコクのある甘みがピートと共にじわりと染み込む。奇をてらったような要素はなく、その上当時のオフィシャル加水では珍しい47%仕様が嬉しい。王道的なオールドモルトの魅力を楽しめる1本です。

グレンダランは、1972年に増産に向けて新しい蒸留設備を建設。しばらく並行稼働したのち、冬の時代である1985年に旧蒸留設備を閉鎖し、新設した蒸留所で現在に至っています。
原料の違いもあるのでしょうが、新蒸溜所になってブレンド向け原酒としてライト化が加速。旧ボトルの方が味に厚みがあり、現行品はピートフレーバーの無い、華やかなタイプにシフト。カーデューやストラスアイラなどと同様に、ベースとなっているブレンドは超有名でもモルトウイスキーとしての知名度は高くない、縁の下の力持ちな原酒と言えます。

1970年代、日本でオールドパーの人気が高まっていく中、このボトルも正規代理店であるオールドパー株式会社(1973年設立)によって輸入され、日本向けボトルとして発売されていました。
そのため、現在も比較的オークションで見られる銘柄で、銘柄の知名度からも飛び抜けて入手困難なボトルと言うわけではありませんが、近年では徐々に価格が上がりつつあります。

オールドボトルを扱うBARなら置いてあることも多いボトル。王道的な魅力を楽しんでください。