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SAMAROLI
OVER AN ISLAY RAINBOW
Blended Malt Whisky
(Blended of Isaly Malts)
Bottled in 2016
Jast 246 bottles have been produced
700ml 45%

グラス: 和吉工房SPIRITS
量:15ml×2
場所:BAR飲み
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:柔らかいスモーキーフレーバー、微かに焦げたようなニュアンスと時間経過で蜂蜜レモンを思わせる酸味。徐々に麦芽や干し藁を思わせる乾いた植物感。オーキーな甘みと華やかさも感じる。

味:香り同様に柔らかい口当たり。バニラを思わせる甘み、ココナッツ、ナッティーなピートフレーバー、徐々に薄めた蜂蜜を思わせるモルティーな甘みも開いてくる。中間から後半は焦げたようなスモーキーさが鼻に抜け、レモンキャンディーの甘みや柔らかいコクが舌を包む。

ブラインドで飲んだら、思わずラフロイグと解答してしまうほどのフレーバー構成だが、ただのラフロイグとは違うまろやかさ、柔らかさが特徴的な1本。
ラベルに書かれた淡く美しい虹のイラストのごとく、七色の味わい・・・とまでは言えないものの、嵐が過ぎ去った後の柔らかい日差しと共に感じる海辺の空気のよう。

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つい先日、ウイスクイー経由で国内にリリースされたばかりのサマローリのニューリリース。
突き抜けた旨さや感動というよりは、全体的な完成度の高さで勝負する加水のバッテッドモルトで、乖離感の無い自然な口当たりとバランスの良さ、そして穏やかでありながら適度な飲み応えのあるフレーバーが地味に良い仕事をしています。 (その分値段も高いですがw)

構成原酒の体感的な熟成感は、加水であるコトを加味して10~20年程度のバッティング。先述のようにブラインドだとラフロイグと言ってしまいそうな味わいですが、味わいの柔らかさを演出しているのはブナハーブンかノンピートのブルイックラディあたりか・・・というのが何も知らず飲んだ時の印象。
その後調べてみたところ、レシピはブナハーブン1988とラフロイグ2009を使用しているそうで、構成原酒やブナハーブンの熟成感に納得すると共に、ラフロイグの思わぬ若さに驚きました。

今回のテイスティングは変則的で、2種類のグラスを使って15mlずつテイスティングしています。
一つは蕾型の形状、もう一つは写真のストレートタイプ。確かにグラスの形状によっては酸味を少し取ったのと、焦げたようなニュアンスもありましたが、まさかラフロイグが10年未満とは思いませんでした。
逆に言えば、それだけブナハーブンの熟成感と45%加水が良い仕事をしているのだと思いますし、今回は口開けでしたので今後の変化で違う味わいがあるのかもしれません。
また次の機会があれば、加水やハイボールなど、様々な飲み方にトライしてみたいですね。