グレンカダム 32年 1977-2009 オールド&レア プラチナ 58.6%
GLENCADAMOld & Rare Platinum
Aged 32 Years
Distilled 1977
Bottled 2009
58.6% 700ml
グラス:サントリーテイスティング
量:30ml程度
場所:持ち寄り会@Mさん
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★★★(8)
香り:熟したバナナやカスタードを思わせる濃厚な甘さ、ややトーンの高い香り立ち。リフィルオークの華やかさ、少し香木系のニュアンスもあり、ほのかにほろ苦く焦げた木のようなアロマも。
味:リッチな甘みとパワフルな口当たり。ハーブ、ビスケット、熟したバナナ、とろりとした舌ざわりのある濃縮したオーク系のフルーティーさ、厚みのある麦芽風味。濃厚でしっかりと口の中に広がり鼻腔に抜けていく。
余韻はスパイシーでオーキー、華やかでほろ苦いウッディネスが染み込むように長く残る。
グレンカダムというと、素直な麦芽風味にコクのある甘みというハイランドらしい酒質のイメージが強いですが、ここ最近飲んだボトルは10~20年程度のレンジに集中していて、そういえば30年オーバーはあまり無かったなというところ。
とはいえ、それはそれで旨いボトルが多く、特にミズハシやイントレなどは格別な旨さでしたし、現行品でもオフィシャル15年が中々。過去から近年のリリースに至るまでキャラクターも安定している、なんというか通好みな蒸留所という印象です。
今回のボトルもそのキャラクターを受け継ぎ、麦芽系のしっかりした旨味に口当たりのアルコール感はあるのですが、そこにとろりとした甘みと熟成感があって上質な舌触りが楽しめる。
樽はリフィルのバットでしょうか。グレンカダムの酒質で良い部分だけ取り出したような、実に旨いモルトでした。
と、ここまで書いて、ボトルの素性でも確認しておくかとググったところ。見知ったバーカウンターの写真が画像検索で。。。ってこれウスケバ時代の記事じゃん、そういやアニキの店で飲んでたな(汗)。
"メーカーコメントは奇跡の1本だというが、確かにレベルは高い。納得の旨さと味の広がりを持っている。"
とは当時のコメント。いやほんと、今飲むと余計にそう思いますよ。
ダグラスレインのオールド&レアシリーズは、このプラチナシリーズになってからの値上がりがハンパなく、当時はオイオイと感じていましたが、今の相場からすれば良心的も良いところ。幾つか地雷もありましたが、オールド&レアは当たりの多いシリーズだったなと思います。
それこそ60年代、70年代だけでなく、タムデューやリトルミルなど1990年代前後くらいの近年蒸留でありながら、光るモノがあるボトルも複数有り、自分の評価で言えば★7、8クラスはゴロゴロあった。
過去を美化しても前には進めませんが、この5年間で時代が変わってしまったのだと、思わざるをえないのです。
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