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SPRINGBANK
100% Pure Malt Whisky
Aged 12 Years
1970-1980's
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後2ヶ月程度
評価:★★★★★★(6-7)

香り:少しゴムのような独特の厚みのある麦芽香、白葡萄を思わせる甘みと酸味、ココナッツ、徐々にフローラルな華やかさ、粘土質な土っぽいアロマも感じられる。
少量加水すると華やかさと麦芽風味が混ざり合い、魅惑的なアロマに。淡いピーティーさもある。

味:華やかで古酒系のこなれた麦芽風味から、ドライアップルやパイナップルを思わせる甘酸っぱいフルーティーさがじわりと広がる。ほのかに乾いた牧草、スパイシーで飲み込んだ後に舌の上に塩味のスープのようなコク。余韻は少し弱っているのか強くは残らず、麦芽の白っぽさとザラメを思わせる甘み、土っぽいピートフレーバーが染み込むように残る。
少量加水すると植物系のフレーバーが無くなり、麦芽風味とフルーティーさの一体感が増す。


1970年代後半から1980年代初頭にかけて流通したとされる、スプリングバンクのストーンジャグ。スコッチオデッセイでは1979年の流通品であることが書かれています。
逆算すると蒸留は1960年代後半となるわけで、特徴的な厚みのある麦芽風味を感じつつ、モルトの香水と言える華やかさとフローラルなフレーバーに、いかにもバンク好きが求めるバンクらしさがあると感じます。
ストーンジャグボトルのリスクや市場流通量が何気に多かったことから、スプリングバンクの落札相場から考えると市場価格はまだ控えめ。ですが、最近の60年代蒸留バンクの価格を考えたらリスクを取ってアタックするのもアリと言って良いボトルとなりそうです。

ストレート以外の飲み方としては、少量加水すると香味共に一体感が増し、フレーバーのノビが楽しめるのも魅力です。また、ロック、ハイボールと試した中では何気にロックが良い塩梅。レーズンを思わせるようなフレーバーにクリーミーな麦芽風味が引き立って、こういうの飲みながら一日の終わりにボーっとしたいなと、ゆるく楽しませてもらえました。
ハイボールは悪くないんですが、ちょっとこなれすぎてて現行品で十分って感じでもあります。
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ボトルの状態は、香味はしっかり開いている印象でコルク臭などのオフフレーバーは目だってありません。
最初の一口目は少し余韻の残り方が弱い印象もありましたが、何口か飲むうちに染み込むような余韻が蓄積する形で存在感を増していきました。
これがベストだったら文句なしの★7ですが、ボトリングから30年経過しているコトや、そもそも中身が見えず購入のリスクが大きいジャグボトルですから、この状態は優良と言える部類なのでしょう。

今回のボトルはウイスキー仲間のHPさんが我が家の持ち寄り会に参加した際、しこたま酔った結果「持って帰ると割りそうだから置いてく」というので、我が家の保管庫に置かれ、家主の分け前として美味しく頂いたものです(笑)。
おかげさまで現行品からオールドまで、バンクをがっつり経験することが出来ました!