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NIKKA WHISKY
SUPER NIKKA
VATTED PURE MALT
1990's
500ml 55.5%

グラス:グレンケアン
量:30ml程度
場所:自宅(持ち寄り会@Xさん)
時期:開封1ヶ月程度
評価:★★★★★(5)

香り:ツンとしたアルコール感にカラメルを思わせる甘いアロマ、プレーンでのっぺりとしているが、徐々にエステリーでスモーキー、燻した麦芽、微かにウッディー。

味:粘性のあるボディと荒さの残る口当たり。薄めたカラメルソースの甘みに焦げた木や松の樹皮、ほのかなピート。度数にしては味の広がりが少なくプレーン。
余韻はスパイシーで淡いウッディネス。


今となっては懐かしい、ニッカの"尖ったリリース"の一角を占めていた、スーパーニッカのピュアモルトウイスキー。
40%や43%のウイスキーが多い中、原酒という名称に、50%を越えるハイプルーフ仕様がスーパーニッカにある。面白いコンセプトですし、その点にどこか尖ったような魅力がありました。

原酒と銘打たれた55%のハイプルーフ仕様ではありますが、普及価格帯ブレンデッドで強い個性の無いスーパーニッカの原酒という位置づけのためか、同時期にリリースされていたピュアモルト竹鶴12年のようにモルティーで様々なフレーバーが広がるという感じではなく、若さの残る度数なりの強さと荒さのある口当たり。意外とプレーンで中庸な構成です。
もちろん、余市モルトを思わせる焦げたような樽感、無骨な味わいも感じられ、熟成感も最近のニッカ製品に比べれば妙な酸味もなく断然良いですが、そこは内外における原酒の色々があるんでしょう。
昔飲んでいたときは余市の個性なんて良くわからず飲んでましたが、経験を詰んだ今飲むと、それ以外にもわかってくることがありますね。
普及価格帯と割り切るなら、まさに手頃に原酒の個性を感じられる1本だと思います。

スーパーニッカ原酒はボトルデザインが大きく分けて2種類あり、初期のころはコルクキャップ、後期となるアサヒビール時代はスクリューキャップが採用されています。今回テイスティングしたボトルはコルクキャップで比較的初期のデザインのもの。
今回のボトルはウイスキー仲間が対最近、新宿の酒屋で大量に出土させたうちの1本でしたが、ラベルも日に焼けておらず、きっと倉庫の中でダンボールの中に入りっぱなしだったのだとおもいます。
店頭放置が多いこの銘柄のオールドボトルにあって、素晴らしいコンディションでした。