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ARDBEG
DARK COVE
Special Commitee Only Edition 2016 
(No Age) 
55% 700ml

グラス:テイスティンググラス(銘柄不明)
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(Y's Land IAN)
時期:開封直後 
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:スモーキーで強い香り立ち。甘いヨード香と合わせて焦がしたオーク、コールタール、ウッディーなアロマ。奥には土っぽい香りとドライオレンジのような柑橘香。

味:キャラメルを思わせる甘く粘性のある口当たりから、ドライオレンジ、塩っぽさのある麦芽風味、そしてピートが追いかけてくる。一つ一つの個性がはっきりしており、後半は燻した麦芽の香ばしさとヨード、チャーオークの焦げたようなニュアンス。余韻はビターだが舌に残る甘み、鼻抜けは磯の香りとスモーキー。


アードベッグ史上最もダークであり、主軸となるように使われた樽もダークシェリーなる謎の樽というニューリリース、アードベッグ・ダークコーヴ。
日本では5月下旬のアードベッグデーに合わせてリリースされるという話ですが、本国ではすでにリリースされているだけでなく、200周年ボトル同様に、またもコミッティー向けのハイプルーフ(55%)と、一般市場向けの加水品(46.5%)とがある模様。
今回は前者であるコミッティー向けのボトルを頂いてきました。

アードベッグ ダークコーヴ 46.5% 一般市場向けはこちら。

まず色合いはダークというほどダークではなく、少々濃いとも見えるものの、平均的なウイスキーのそれに大差ありません。これならオフィシャルでももっと濃いボトルがあったような。
実際、ダークであるのはダークコーヴのブランドイメージである「密造時代」をオマージュしたことからくるもので、その当時のウイスキー業界の「ある意味での暗さ、黒さ」に由来しているようです。(公式のPR動画も中々黒いですw)
アランといいリベットといい、最近密造時代のネタが増えてますね。流行ってるんでしょうか。

香味のほうは、シェリーとバーボン、複数樽のバッティングと思われる構成で、熟成年数は体感10〜15年程度が軸か。
ダークシェリーとはペドロヒメネスか、あるいは中身を焦がしたシェリー樽なのか。香り、味、ともに粘性のある甘みとチャーオークの濃い香味が感じられます。この辺がダークをイメージした要素ではないかと感じます。
この樽香は浮ついた印象こそあるものの、高度数であるためそれぞれのフレーバーがはっきりしており、アードベッグらしいピーティーでスモーキーなフレーバーに加えて塩っぽさなど、強い個性が追いかけてくるため、樽に全てが塗りつぶされている味ではないのがポイント。ペドロヒメネス樽のウイスキーにありがちな余韻のべたつきもそれほど気になりません。
突き抜けるほどの完成度というボトルではありませんが、あくまでアイラモルトとして楽しめる枠の中にあると感じます。

なお、先に触れましたが後日日本で発売される一般市場向けボトルは、上記の黒いラベルで加水品。200周年では何方かと言えばコミッティー向けの方が評価されましたが、今回はどちらが評価されるでしょうか。
このボトルもまだハーフでしか飲めてませんし、飲み比べもしてみたいですね。