ニッカウイスキー 北海道 12年 ピュアモルト
NIKKA WHISKYHOKKAIDO
Pure Malt Whisky
Aged 12 Years
2000's
750ml 43%
グラス:創吉テイスティング
量:50ml
場所:自宅
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)
香り:香ばしくスモーキーな香り立ち、クラッカー、麦芽、奥には煮たリンゴのようなフルーティーさ。最初はスモーキーさが強いが、徐々にエステリーな甘さが強くなってくる。
味:香ばしくスパイシー、やや重みのあるピーティーな口当たり。麦芽香と甘くエステリーな樽香、バタークッキー、煮たリンゴ、キャラメルナッツ。時間経過でスモーキーで麦芽由来の甘みが広がってくる。
余韻はスパイシーで力強い、土っぽいピートフレーバー、ビターでほろ苦く長いフィニッシュ。
ニッカウイスキーがリリースしていた余市ベースのピュアモルトウイスキー。
リリース時期は1980年代前半(1982年や1984年発売という説あり)から2010年ごろ。ラベルの北海道は、金文字で書かれたものと黒文字の2種類があるのですが、今回の黒文字は2000年代流通で、後期のボトルに当たります。
今回のボトルはニッカウイスキー表記なのでアサヒビール傘下となる前、2000年代初頭の流通品でしょうか。
金文字のほうは飲んだことがありましたが、黒は初めてです。
金と黒、どちらも香ばしい麦芽風味がありますが、リチャーオークや新樽由来の樽感が強い金に比べ、黒は蜜っぽい甘さや煮た林檎のようなエステリーなフルーツ感のある構成、徐々にトースティーな麦芽風味が開いてきます。
余市だけでなく宮城峡の分量が増えたのか、原酒がそういうタイプなのかという感じです。
いずれにせよ勢いがあり力強く、そして多層的で飲みごたえのある味わい、今はなきニッカらしさと言いましょうか、充実した構成だと感じます。
このボトルはFBのコミュニティ繋がりで交換したサンプルの一つ。ボトルのシェア購入やサンプル交換など、コミュニティがあるからこそ出来る試みが新しい刺激に繋がっています。
コメント
コメント一覧 (7)
僕もこのボトル、昨年リサイクルショップで未開封を4380円で見つけまして、まだ開封せず保管しております(^^;
ラッキーでした(*´ω`*)
厚みがあり、それでいてエステリー。最高ですね♪
いつか開ける日が楽しみです!!
80年代は隔年刊なので推理まじりで考証しますと。
84年発売がピュアモルト・レッドとブラック500ml・2500円に、シングルモルト北海道12年700ml・12000円でした。
ラベルにシングルモルトとあるので北海道余市産100%なんですね。
89年にこれと交代したのがシングルモルト余市12年750ml・10000円です。
同年にピュアモルト北原酒(北海道ではない)15年750ml・10000円というのが登場し、
これが消えた91年に発売されたのがすなわち。
ピュアモルト北海道12年750ml・7500円(金文字)でした。
これが2002年に黒文字になります。当時6800円。
つまりニッカ北海道12年は84~89年はシングルモルトで91年以降は余市産以外も混ぜたピュアモルトだってことですね。
自分はもうちょっと樽香が強い方が好みなのですが、43%とは思えない力強さ、多層的な香味があり、今の余市や竹鶴NAとは比較にならないと感じています。
4300円、良い買い物されましたね!
羨ましいです!
いつも素晴らしい情報、ありがとうございます!
大変参考になっています。
シングルモルト北海道12年の発売時期については、ニッカの内部資料でも1984年となっていました。他方でピュアモルト北海道のについては以下の文献に1982年の発売とあり、情報がわかれているなと感じています。
http://www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/MM0608-04.pdf
ピュアモルト赤、黒、は1982年、白は1987年なので赤と黒の発売時期と混同したという可能性もあるのですが(実際に特級表記のピュアモルト北海道は見たことがないですし)。それ以外に同時期販売されていたニッカのピュアモルトで、樽出しモルト原酒という商品があり、ここに付属していた冊子には「ピュアモルト北海道」という記述を見た記憶もあって、若干自分も判断ができないところにあります。(北原酒の見間違いだった可能性もあります
。)
ただ、今回のボトルに関しては2000年代初頭流通品であることは海老沢さんの情報でも自分の認識でも間違いないところでしたので、まずその点カバーできたのは大きな収穫だと思っています。
今後ともよろしくお願いします!
ちょっと重箱の隅をつついてあらさがししてるようでかえってご迷惑かな、でもシングルモルト北海道は確かにあったし・・てことで調べて投稿しちゃいました。
参考になる、とおっしゃっていただければ光栄であります。
ピュアモルト・ブラックとレッドについて「名酒事典」では、
84ー85年度版(83年12月発行)には載っておらず、86-87年度版(86年5月発行)でシングルモルト北海道とともに初登場してます。
解説文にも・・以上モルト3種は、昭和59年に発売された・・とあるので84年登場と考証したのですが。
ピュアモルト・ホワイトは87-88年版(87年6月発行)にはなく89年版(88年12月発行)に載り・・昭和62年発売・・とありますね。
樽出しモルト原酒という商品は見つからなかったので関連はわかりませんでした。
自分がブログをやっている理由の一つに、こうして自分が調べた情報をUPすることで、様々な意見や情報がコメントされて、最終的に正しい情報の集積に繋がればという考えがあります。
オールドボトルなどは自分がその時代に飲んでいたわけではないので、先に飲まれていた皆さまの情報をや意見は大変参考になりますし、海老沢さんがコメントいただいている内容は、上述のとおりまさに自分がやろうとしていることでもあるんです。
なので、今後もガンガンコメント(ときにダメ出し)していただけると有り難いです。
今後ともよろしくお願い致します!
ちなみに樽出しモルト原酒は、樽出しウイスキー原酒の間違いないでした。フロムザバレル同様に1980年代でありながら50%Overの高度数、ボトルデザインもカッコ良く味もそこそこ、非常に良いボトルでした。
http://www59.atwiki.jp/nikka/sp/pages/302.html?guid=on
不意にこの記事を見つけ、嬉しくなりました。
20年程前の札幌勤務時、本州への帰省の帰りに、
新千歳空港内の出発ロビー階のモール内
の大きな酒販店で、よく購入しました。
大変美味しかった記憶があります。
スコッチウイスキーに興味を持ち始め、
改めてその視点で飲み直そうか、
と思った数年前には、既に製造終了になっており、大変残念でした。
買い溜めしておけばよかったです。
また飲んでみたいものです。