カテゴリ:
NIKKA 
Single Coffey Grain
Woody & Mellow
Distillery Limited 
No Aged
55% 500ml 

グラス:グレンケアン 
量:ハーフショット 
場所:BAR飲み (RASEN) 
時期:開封後1週間程度 
暫定評価:★★★★★(5-6)

華やかでポン菓子やバニラを思わせる軽やかで甘い香り、加水するとより甘みが引き立つがやや単調気味。
ハイプルーフらしく刺激的な口当たり、ねっとりとした蜂蜜のようなリッチな甘みとビターな樽感、バニラウェハース、穀物感。余韻はメローでスパイシー。
加水すると缶詰のシロップのような甘み、スムーズで飲みやすい。


宮城峡蒸留所で限定販売されている、ニッカウイスキーの代名詞のひとつ、旧式のカフェスチルで蒸留所したグレーン、通称シングルカフェグレーンウイスキー。
これまで紹介してきたモルトウイスキー3種と同じく、12年が販売されていたものの去年からNA化。お値段据え置き500ml 6000円強の価格で販売されています。

サントリー、キリン、そしてスコットランドの代表的なグレーンと比較しても、ニッカのカフェグレーンは甘みが強く、穀物由来の香味がしっかりある、ヘビータイプ寄りのグレーンウイスキーのであると感じます。
この辺はニッカがPRする、蒸留器が旧式であるため香味成分が多く残っている等の売り文句そのままと感じるところ。ではそれをブレンドに活かすには・・・となると、強いグレーンには強いモルトが必要になり、図らずとも個性の強い余市モルトにはぴったりだったのかもしれません。

今回テイスティングした新しい蒸留所限定カフェグレーンですが、前作の12年や市販の45%よりはバニラや穀物を思わせる甘みがライトになったものの、逆にバランスの良くなったようにも感じます。ライトな甘みから中間以降は樽由来のウッディーさがあり、やや単調なグレーンの味わいに、幅と引き締めを与えてくれています。
グレーンはかつて蒸留所販売を中心にあまり市場に出回っていなかったものの、最近はニッカだけでなく各社で随分手に入りやすくなりました。個人的にグレーンはストレートで1本飲み進む味ではないのですが、飲み手としての経験に加え、カクテルのベースに使っても面白いと思います。