ブッカーノゥズ (ブッカーズ ノエ) 7年 1982年蒸留 62.6%
- カテゴリ:
- ★7
- アメリカンウイスキー(バーボンなど)
Kentucy Straight Bourbon
Aged 7 Years
Distilled 1982
Bottled 1989
750ml 125.2 proof
グラス:SK2、バカラ・ローラ
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後2~3週間程度
評価:★★★★★★★(7)
香り:メープルシロップを思わせる濃厚な香り立ち。徐々にバニラ、ツヤのあるウッディネス、缶詰のシロップ、植物やハーブっぽさもある。
味:濃厚な口当たり、ハイプルーフらしくパワーとぶ厚いコクがあるが、度数ほどのスパイシーさ、刺激は感じない。チェリー、メープルシロップがかかったホットケーキ、微かにアーモンド。
余韻はスパイシーでドライなウッディネス。非常に長い余韻。
味:濃厚な口当たり、ハイプルーフらしくパワーとぶ厚いコクがあるが、度数ほどのスパイシーさ、刺激は感じない。チェリー、メープルシロップがかかったホットケーキ、微かにアーモンド。
余韻はスパイシーでドライなウッディネス。非常に長い余韻。
ジム・ビーム(現、ビームサントリー社)がリリースする、スモールバッチバーボン、ブッカーズ。
現行品は7年間熟成させた原酒が使用されていますが、かつては4代目の蒸留製造者ジムBビーム氏のポリシーに倣って6~8年間熟成させ、それぞれ熟成のピークに達した原酒が使用されていました。
同ブランドが発売されたのは1988年のこと。このとき、ブッカーズと平行する形で短期間販売されていたのが、今回紹介するブッカーノゥズ(通称:ブッカーズ ノエ)です。
本ボトル・・・というよりブッカーズそのもについては、もともとは当時のマスターディスティラーであるブッカー・ノー氏が、特に親しい方々へのプレゼント用に樽から直詰めしていたものがはしりだとか。
その後、同社のプレミアムバーボン、スモールバッチコレクションとして発売されるわけですが、この発売時期については、国内のブログ等を中心に妙な情報が散見され、ある人は1992年からの発売、ある人は1995年からの発売だという状況になっています。
さらに今回のブッカーノゥズと、現在も販売されているブッカーズの違いにいては、そもそも明確な情報が見当たりません。
よって、今回記事を書くにあたりリサーチポイントだったのが、
「ブッカーズのリリース時期は本当は何年からなのか。」
「ブッカーズとブッカーノゥズの違いは何か。」
この2点でした。
まず前者については、ビーム社の公式ページに1988年発売開始とあり、なぜ1992年や1995年という情報が出てきたのが逆に気になります。
まず前者については、ビーム社の公式ページに1988年発売開始とあり、なぜ1992年や1995年という情報が出てきたのが逆に気になります。
1992については、Booker'sのWikiに「・・・and launched his selections as a brand available to the general public in 1992.」という記載があるのですが、これは大量生産を開始した時期であり、発売を開始した時期とは異なります。
現に今回紹介しているボトルは1982年蒸留の7年熟成、現地流通品ではなくニッカウイスキー取り扱いの正規品です。(ニッカは1989年から取り扱いを開始。)
1995年についてはそもそもなぜこの数字が出てきたのか不明ですが、おそらく何らかの勘違いが重なった結果だと推測します。
続いて後者、ブッカーズとブッカーノゥズの違いについて。
ブッカーノゥズが初期、ブッカーズがその後切り替わってリリースされた、とするなら話は簡単でしたが、どちらも1979年蒸留の1988年発売という1stロットが存在します。
では違いは何か。ラベルを見ると、ブッカーズは「6年から8年間熟成させた原酒」を使用している旨の記載があるのに対し、ブッカーノゥズはその下に「このウイスキーは○年○ヶ月熟成させたもので○○度」とさらに細かい指定が記載されています。(この記載は以下の画像の通りロットによって変わっていきます。)
現に今回紹介しているボトルは1982年蒸留の7年熟成、現地流通品ではなくニッカウイスキー取り扱いの正規品です。(ニッカは1989年から取り扱いを開始。)
1995年についてはそもそもなぜこの数字が出てきたのか不明ですが、おそらく何らかの勘違いが重なった結果だと推測します。
続いて後者、ブッカーズとブッカーノゥズの違いについて。
ブッカーノゥズが初期、ブッカーズがその後切り替わってリリースされた、とするなら話は簡単でしたが、どちらも1979年蒸留の1988年発売という1stロットが存在します。
では違いは何か。ラベルを見ると、ブッカーズは「6年から8年間熟成させた原酒」を使用している旨の記載があるのに対し、ブッカーノゥズはその下に「このウイスキーは○年○ヶ月熟成させたもので○○度」とさらに細かい指定が記載されています。(この記載は以下の画像の通りロットによって変わっていきます。)
ここから推測するに、ブッカーズは少数の樽を混ぜ合わせてリリースされるスモールバッチバーボン。ブッカーノゥズはブランドのはしりである樽から直詰めの仕様そのまま、シングルカスクバーボンなのではないかと考えます。
ブッカー氏の考え方は単純明快、バーボンは樽から出した直後が一番美味しいというもの。たとえ50%以上のハイプルーフであっても、加水調整されて販売されるバーボンは、同氏の理想ではなかったようです。
ではストレートでガシガシ飲むのが良いかといわれればそうではなく、加水して時間が経過すると香りが飛んでしまうので、樽から直詰めしたバーボンを、飲む直前に加水するというのが同氏の理想である模様。ボトルに付属していた小冊子にも、そうした説明が書かれています。
そのため、テイスティングにあたってはストレートだけでなく加水、ロックと、いつもの流れで試してみます。
コクとパワーのある芳醇な味わい。濃いけれど現行品のようにギスギスとした樽感主体の味わいではなく、ボディに厚みがあり、チェリーやメープルシロップ、そしてパンケーキなどを思わせるフレーバーが、艶のある甘い樽香の中に溶け込んでいます。
少量加水すると更に優雅な甘み、ロックでは冷えて度数を感じさせない飲み口から、口の中で温度差を持って広がる濃厚なフレーバー。バーボン好きにはたまらない1本でしょうね。
今回のボトルは、先日シガーマスターのO氏から葉巻を頂き、自分で合わせるのとおすそ分け目的で自宅ストックから開栓したもの。良いハイプルーフバーボンは、スコッチやジャパニーズとは違って背中をバーンと叩いて元気付けられるような味わいがあります。
こういうボトルを飲むと自然と笑顔になりますね。次はスキットルに入れて釣りのお供にしてみたいと思います。


コメント
コメント一覧 (6)
・・1987年に「ブッカーズ」を初めて世に出す際・・とありますが、
他に・・「ブッカーズ」だけは蒸留の度数、いわゆるハイワインの度数を少し低めに設定しています・・とあるのが気になります。
昔からハイワインの度数がいくつかあったのか、ブッカーズが企画された時に分けたのか。
あるいは初期のブッカーズは他のビーム製品と同じハイワインから作っていたのか。
ハイワインを低く作って加水をおさえてバレルエントリーし、ボトリングは加水せず度数が高いまま、は確かに筋が通ってますね。
1987年については記事中にも書いたパーティーでプレゼントしていたものかもしれませんし、あるいはボトリングする樽の選定を行っていた時期かもしれません。
いずれにせよJIM BEAM社のサイトに1988年発売となっている以上、それ以上のソースは無いのかなと思っています。
ハイワインについては調べて見ましたが、当時からそうだったのかはわかりませんでした。
他方で蒸留の技術、中でもアルコールを取り出す技術は日々進歩しており、今では連続式蒸留で99%近いアルコールを抽出できると聞いています。逆に言えば、かつては高い度数のアルコールを取り出すことが技術的に難しかった時代もあるということで、意図せずそうなっていた時代があるかもしれません。
樽詰めする度数は各蒸留所やメーカーによってこだわりがあり、どの度数が一番いいかは判断できませんが、海老沢さんのおっしゃるやり方だと筋は通っていますね。
勉強になるコメントをありがとうございます。
ウイスキーワールドのインタビューでは、続けて
・・「このブッカーズが気に入らなければ送り返してくれ、おれたちが飲むから」といったコピーを入れた宣伝用のポスターをつくりました・・
とあるので、素直に読めば87年中の出荷のようですが88年にずれこんだのかも。
ウイスキーワールドのこの号には、ノウ氏インタビュー5ページの他にワイルドターキーのラッセル親子インタビュー記事も4ページありますね。
バーボンはハイワインは160プルーフ以下、バレルエントリーは125プルーフ以下と規定されてるので、ワイルドターキーやメーカーズマークはハイワインの度数は低めバレルエントリーの加水はおさえめ、を自慢のひとつとして語るようです。
飲まないなら送り返せ、面白いですね。
それだけ自信の表れだったのでしょうけれど、日本ではなかなか書けない刺激的なコピーだと思います。
そういえばコメントいただくまですっかり忘れていましたが、バーボン法には度数制限がありましたね。改めて今回のブッカーズを見ると、度数が125.2プルーフと、規定の数値を超えています。貯蔵中に度数が上がることは聞いたことがありますが、実際見てみると驚きますね。
個人的には、1979蒸留の「ブッカー・ノウズ」が存在しているという事実に非常に驚きました(当初から明確に仕様を分けてボトリングしていた?)。名称だけでなくラベルデザインや表示内容も違っているのでしょうか?
返答遅くなりまして申し訳ございません。
過去メッセージの中にまぎれてしまっておりました・・・。
自分も最近「あれ?」と思っていたのですが確かに最近のブッカーズは肩ラベルのほうに詳細な熟成年数が書かれているんですね。
可能性としては、当時はノーズがシングルバレル、ブッカーズがスモールバッチという整理だった可能性も否定は出来ませんが、この前後関係を見るとなんとも強引な気がします。
一体何が違ったんでしょうね。例えばノォズのほうは「本人がコイツは良いぜ」と特別選定した樽で、ブッカーズは「まあ良いんじゃない、合格」的なノリだったとか、そもそも今よりいい加減(おおらか)な時代ですから、その区別すら適当であったとか、確証のない話だけが残ってしまいます。
ただ確かなのは、ブッカーズのリリースは1992年でも1995年でもないという事ですね(笑)。
79蒸留のブッカーノォズの画像は、以前FBでこの質問をした際に、検証事例の一つとして見せてもらった記憶があります。
如何せん昔の投稿であるため、画像を引っ張り出すことが出来ませんでしたが、ラベルデザインや表示内容は、この投稿でも紹介しているブッカーノォズと同一でした。