【第4回】The Whisky Diversの開催報告とボトル紹介
- カテゴリ:
- The Whisky Divers
- イベント
今回はゲストも迎えて17時から22時過ぎまで、しっかり濃密にテイスティングのお勉強です。
会場を提供頂いたのは、おなじみ池袋のBAR Ambrosiaさん。
休日中のところスタッフとして奥様まで出てきていただき、本当にありがたい限りです。
今回はあまり新しい議論はせず、既存のテイスティングルールに関する意識合わせをした後で、持ち寄ったボトルのテイスティングを実施。特に、参加者が感じた要素の相互理解に重きが置かれました。 (写真は樽と熟成由来の華やかさについて、参考教材となったコニャック。)
会場を提供頂いたのは、おなじみ池袋のBAR Ambrosiaさん。
休日中のところスタッフとして奥様まで出てきていただき、本当にありがたい限りです。
今回はあまり新しい議論はせず、既存のテイスティングルールに関する意識合わせをした後で、持ち寄ったボトルのテイスティングを実施。特に、参加者が感じた要素の相互理解に重きが置かれました。 (写真は樽と熟成由来の華やかさについて、参考教材となったコニャック。)
おさらいですが、TWDのテイスティングルールは
・テイスティングはノーヒントのブラインドで行う。
・ボトルは参加者が各自1本以上準備する。
・値段、オフィシャルorボトラーズ等は問わない。モルト以外も可。
(ただし直近5年以内に発売されたものに限る。)
・フォーマットは共通のものを使う。
・スコアリングは各要素5段階評価とする。
ざっくりこんな感じで動いています。

また、TWDはボトル当てクイズではないので、フォーマットの通り、地域、熟成年数、度数、使用樽を、それぞれ香味からイメージするところまでとしています。(蒸留所予想まで踏み込んでいくのは参加者の自由です。)
香り、味を分ける時間軸となる「ファースト」「ミドル」「ラスト(フィニッシュ)」は、味と香りで分け方が異なりますのでここでも明記します。
味については飲み口から余韻までの口の中での変化をまとめ、香りについては時間での変化をまとめています。
ファースト:注がれた瞬間から、一番最初のノージング段階でのアロマ
ミドル:飲んでいる最中に感じるアロマ
ライト:飲み干した後にグラスに残るアロマ
こんな感じですね。ここは前回までアバウトだったので、今回から統一しました。
こうして決められた前提条件のもと、テイスティングで感じた要素をポストイットでフォーマットに張り付けていきます。
そして寄せられたコメントに対して、「Bさんの表現は、Aさんのこの要素を言ってるんじゃないか」「このコメントはどの部分のことだろう」と議論しながら、感じたフレーバーのまとめを行います。
人の好みは十人十色ですが、香味の感じ方は表現こそ違えど全員が全員180度違うことを言うなんてことはなく、ある程度共通する部分が出てきます。
そのすり合わせまで行って、共通部分とそうでない部分を整理すると、対象ボトルの主たる個性(感じやすい要素)が見えてきますし、仲間内の共通理解も進みます。
また、表現がバラバラになったとしたら、それもまた多様性、複雑さとしてそのボトルの個性と考えられます。
これはテイスティングを共同で見える化して整理しているからこそ出来る、この方式の利点の一つだと思っています。
毎度毎度ですが、TWDは相当ガチなので疲れます(笑)。
ブラインドテイスティングでありがちな「当たった、外れた」での笑い(いじり)の要素が少ないので、話題の中心はあくまで「どう感じたか」です。
1本当たりの時間は議論も含めて30分ほど、休憩挟んで以下5本+α。ここまでガチにテイスティングについて語り合うって一人じゃできません。今回も大変良い勉強になりました。
会場提供や裏方に徹してくださった名和ご夫妻、今回も素晴らしい仕切りでしたリーダーのTさん、ゲスト参戦してくださった漆黒G先生。そして最後の最後で駆けつけていただいた(なのにひどい言われようだった)Yさん、ありがとうございました!
テイスティングしたボトルは今後個別に記事にまとめていきますが、最後に出題ボトルをそれぞれ多く見られた感想と合わせて紹介します。
【1本目】
・タリスカー ノース 57%
毎度毎度ですが、TWDは相当ガチなので疲れます(笑)。
ブラインドテイスティングでありがちな「当たった、外れた」での笑い(いじり)の要素が少ないので、話題の中心はあくまで「どう感じたか」です。
1本当たりの時間は議論も含めて30分ほど、休憩挟んで以下5本+α。ここまでガチにテイスティングについて語り合うって一人じゃできません。今回も大変良い勉強になりました。
会場提供や裏方に徹してくださった名和ご夫妻、今回も素晴らしい仕切りでしたリーダーのTさん、ゲスト参戦してくださった漆黒G先生。そして最後の最後で駆けつけていただいた(なのにひどい言われようだった)Yさん、ありがとうございました!
テイスティングしたボトルは今後個別に記事にまとめていきますが、最後に出題ボトルをそれぞれ多く見られた感想と合わせて紹介します。
【1本目】
・タリスカー ノース 57%
平均スコア:3.1/5
地域からして予想がバラバラに別れたボトル。スモーキーでスパイシー、樽感も強く感じられ、コメントにはハウススタイルと言える要素が多く見られました。個人的には若さも強く、旧ボトルとの違いも感じました。
【2本目】
・ベンリアック21年オーセンティクス 46%

【2本目】
・ベンリアック21年オーセンティクス 46%
平均スコア:3.6/5
内陸のピーテッドタイプという予想は共通でした。ピーティーでドライフルーツを思わせるフルーティーさが際立っています。粘性のある口当たりをどう表現するかが議論になりました。
【3本目】
・ウェストコーク(アイリッシュシングルモルト)10年 40%
内陸のピーテッドタイプという予想は共通でした。ピーティーでドライフルーツを思わせるフルーティーさが際立っています。粘性のある口当たりをどう表現するかが議論になりました。

【3本目】
・ウェストコーク(アイリッシュシングルモルト)10年 40%
平均スコア:3.2/5
全員がスペイサイドと予想したボトルでしたが、まさかのアイリッシュ。華やかで洋ナシやリンゴを思わせるフルーティーさ。シングルモルト表記なのでスコッチと同様の製法がとられているのではないかという予想ですが、実際はどうでしょうか。記事を書くまでに調べておきます。
【4本目】
・エイコーン インペリアル 17年 1995蒸留 2012年ボトリング 52.3%
全員がスペイサイドと予想したボトルでしたが、まさかのアイリッシュ。華やかで洋ナシやリンゴを思わせるフルーティーさ。シングルモルト表記なのでスコッチと同様の製法がとられているのではないかという予想ですが、実際はどうでしょうか。記事を書くまでに調べておきます。

【4本目】
・エイコーン インペリアル 17年 1995蒸留 2012年ボトリング 52.3%
平均スコア:3.1/5
全員がハイランド予想、そしてグレンモーレンジ予想という声が多く聞かれたボトル。オーク風味や蜂蜜、麦芽という要素がコメントに多く見られました。少々樽感が強く、こういうボトルは家のみで1本抱えるより、BAR飲みで1杯飲むと満足感が高いという印象です。
【5本目】
・スプリングバンク16年 ローカルバーレイ 54.3%
全員がハイランド予想、そしてグレンモーレンジ予想という声が多く聞かれたボトル。オーク風味や蜂蜜、麦芽という要素がコメントに多く見られました。少々樽感が強く、こういうボトルは家のみで1本抱えるより、BAR飲みで1杯飲むと満足感が高いという印象です。

【5本目】
・スプリングバンク16年 ローカルバーレイ 54.3%
平均スコア:1.8/5
ウイスキー界にその名を轟かす伝説のボトルの復活。平均スコアを見てもわかるように酷評されており、ボトル発表時に与えた衝撃は今回随一でした。
改めてコメントを見直すと、全体を通して若いニュアンスを全参加者が拾っています。加えて麦芽系の風味や、ピート、リフィル系の樽と思しき要素が主体。余韻には塩っぽさもあって、"ブリニー"という個性も備わっていると言えそうです。
【番外編:マスターからのブラインド出題とか】
・フェイマスグラウス 40% 新ボトル
前哨戦として1杯目に出題。新しいボトルはワイン樽を使っているためか、味に重みが出ていました。安スコッチらしいえぐみもありますが、ハイボールにするとさっぱり飲めます。
(回答:フェイマスグラウス)
・ブレアソール26年 1988年蒸留 2015年ボトリング シグナトリー 59.6%
これは熟成中にワインを加えたという意欲作?。カスク表記が特殊です。でもそれって公になってないだけで疑惑は昔から主にシェリーであったような。風味はシェリー系のそれで、かりんとう系の甘みもあって悪くないボトルでした。(回答:モートラック)
テイスティングの合間にあった、ハギスの差し入れ。
癖は少ない日本人向けの味ですが、脂と塩味は強めでいかにもという感じ。ポテトサラダとバケットに乗せて、霧吹きでラフロイグをかけていただく。これは旨い!
※最後に※
TWDでは皆様からのご意見、ご要望、そしてフォーマットを使用してみた感想を募集しています。
特に右側のスコアリングにおいてどの要素を特だししていくか、どのように表現していくかは議論の余地があると感じています。
もちろんこちらのメインメンバーによる議論とトライアンドエラーでの作りこみを優先していきますが、いただきましたご意見などは次回の集まりの際に参考にさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
ウイスキー界にその名を轟かす伝説のボトルの復活。平均スコアを見てもわかるように酷評されており、ボトル発表時に与えた衝撃は今回随一でした。
改めてコメントを見直すと、全体を通して若いニュアンスを全参加者が拾っています。加えて麦芽系の風味や、ピート、リフィル系の樽と思しき要素が主体。余韻には塩っぽさもあって、"ブリニー"という個性も備わっていると言えそうです。

【番外編:マスターからのブラインド出題とか】
・フェイマスグラウス 40% 新ボトル
前哨戦として1杯目に出題。新しいボトルはワイン樽を使っているためか、味に重みが出ていました。安スコッチらしいえぐみもありますが、ハイボールにするとさっぱり飲めます。
(回答:フェイマスグラウス)

・ブレアソール26年 1988年蒸留 2015年ボトリング シグナトリー 59.6%
これは熟成中にワインを加えたという意欲作?。カスク表記が特殊です。でもそれって公になってないだけで疑惑は昔から主にシェリーであったような。風味はシェリー系のそれで、かりんとう系の甘みもあって悪くないボトルでした。(回答:モートラック)

テイスティングの合間にあった、ハギスの差し入れ。
癖は少ない日本人向けの味ですが、脂と塩味は強めでいかにもという感じ。ポテトサラダとバケットに乗せて、霧吹きでラフロイグをかけていただく。これは旨い!

※最後に※
TWDでは皆様からのご意見、ご要望、そしてフォーマットを使用してみた感想を募集しています。
特に右側のスコアリングにおいてどの要素を特だししていくか、どのように表現していくかは議論の余地があると感じています。
もちろんこちらのメインメンバーによる議論とトライアンドエラーでの作りこみを優先していきますが、いただきましたご意見などは次回の集まりの際に参考にさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
コメント