グレングラント40年 1970年蒸留 2010年ボトリング インプレッシブカスク
GLENGRANTImpressive Cask
Aged 40 Years
Distilled 1970
Bottled 2010
46.1% 700ml
グラス:創吉テイスティンググラス
量:所有ボトル
場所:自宅
時期:開栓後2年程度
評価:★★★★★★★(7)
香り:熟成感のあるエステリーで華やかなオーク香、蜂蜜、ホットケーキ、ナッツ、そして甘酸っぱく充実したフルーティーさ。
杏、熟したパイナップル、煮た林檎、黄桃の缶詰、微かなシナモンスパイス。徐々に麦芽を思わせる香りもあり、実に充実している。
味:粘性もあるリッチな口当たり。蜂蜜、麦芽、洋梨や杏ジャムを思わせる濃い甘みのフルーティーさと紅茶の風味、ナッツの香ばしさもある。
余韻にかけてはオーキーでドライ、ウッディーな苦味にトロピカルな戻りも感じる華やかで長いフィニッシュ。
ウイスクイーが展開しているボトラーズブランドのインプレッシブカスク、その最上級グレードとしてリリースされたプラチナシリーズです。1970年蒸留で40年熟成、第一弾のグレンリベットに続いて2010年末ごろにリリースされたボトルになります。
久々に飲んでみましたがやはり旨い。長期熟成で相応に樽感は強いものの、46%まで落ちながら厚みのあるボディでギリギリバランスが取れています。
旨みの濃い濃厚な味わい、香りも華やかかつリッチなフルーティーさで、個性という点では「スペイサイドの長期熟成のひとつ」という包括的な到達点にたどり着いてしまっていますが、こういうウイスキーこそボトラーズリリースの醍醐味だったよなと、懐かしくもあります。
思い返すと、グレングラントはボトラーズリリースを支えた偉大な蒸留所の一つと言えます。主要なボトラーズからは1960年代、70年代のリリースが大量にあり、シェリー系にしろバーボン系にしろ、それがほぼ間違いなく旨かった。冷静に考えるとこれって凄いことです。
最近のボトルではオフィシャルの16年が中々良い出来であるものの、その差はいかんともしがたく。当分はストックボトルのお世話にならざるを得ませんが、いずれまた21年、25年、長期熟成のボトルリリースが増えていくことを期待したいです。
コメント
コメント一覧 (2)
このグラントは美味しかったですよね!グレングラントの長熟は確かにボトラーズ御用達の時期があって、どれも美味しかったイメージがあります。メジャー蒸留所としてはお値段も安かったですし。個人的にはドリスの1972、スペシャルピアレスの1969辺りが印象に残ってます。良くも悪くもややドライでスペイサイドの典型的なグラントの酒質が、この時代の状態の良い樽とマッチして更に美味しくなっているのかなと思います。オフィシャルオールドボトルとはまた別の楽しみがボトラーズの長熟グラントにはあります。
ではまたブログを楽しみにしております。
コメントありがとうございます。
ホント、このあたりの長期熟成グラントは名品が多かったですね。
スペシャルピアレス1969は自分もかなりアタリだったと思います。
後はBBRもシェリー系ですがかなり良いモノ出してた印象がありますし、一時期アタリと話題になった1972グラントの各シリーズも無視できません。おっしゃるとおり時代とマッチしていましたね。
今後こういうものが出てくるのは、多分何十年も先のことになると思いますが、またこうしたリリースがボトラーズからあることを期待したいです。